「黒澤オマージュに手を出した!」映像研には手を出すな! しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
黒澤オマージュに手を出した!
Blu-rayで鑑賞。
原作は未読、連ドラは視聴済みです。
アニメ製作に全てをかける電撃三人娘、人呼んで映像研のうら若き乙女たちの八面六臂の大活躍を描く活劇巨編!
大・生徒会を相手取り、学校中を巻き込んで、一に暴走、二に暴走、三四が無くて五に涙な青春が繰り広げられました。
映像研の面々から迸る情熱たるや!
ロボ研の面々のロボットへの愛の激しさたるや!
青春の全てを注ぎ込んだ日々の素晴らしさたるや!
好きなものは好きなんだし、やりたいことをやるためには手段を選ばない。閉塞を打ち破り…目指せ、最強の世界!
とてもエネルギッシュな作品でした。
冒頭から黒澤明監督作品へのオマージュが炸裂!
土砂降りの雨。落ちた看板。門の下で雨宿りする三人。「恐ろしい…」と繰り返す男。口々に語られる、およそこの世のものとは思えない出来事…。「羅生門」の形式を使って、これまでの映像研の活躍を振り返ると云う構成でした。テレビシリーズを観ていない人にも優しい親切設計に好感度アップ!
「七人の侍」のオマージュも…。シーンのチョイス(野武士から鉄砲を奪うため、単身暗闇の中へ飛び込んだ久蔵が帰還したシーン)がセンス有り。劇伴もオマージュしていたし、とことんやってんなぁーと思いました。梅澤美波が宮口精二に見えて来た。あなたは素晴らしい人だ👀✨
テレビシリーズでもそうでしたが、CGをめちゃくちゃ頑張っていました。お金の掛け方が贅沢だ…。こう云うこだわりがいちばんオタクの琴線に触れて来るのだ!
浅草氏のイマジネーションに登場した"ロボVSカニ"のバトルは、まるで「パシフィック・リム」の如き大迫力でありました。…さすがにこれは言い過ぎか?www
[余談]
浜辺美波の役柄の意味がイマイチよく分かりませんでした。ピュー子は「ドラえもん」の「台風のフー子」のオマージュかなぁ、とは思いましたが、映像研との直接の絡みはありませんでしたし、間接的にピュー子のせいで映像研は窮地に陥りはしたものの、浜辺美波の存在がどう云ったものであったのかは最後まで回収されることは無かったので、「賭ケグルイ」繋がりの単なる友情出演かもな、と深く考えるのやめました(笑)。
※鑑賞記録
2022/05/30:Blu-ray
※修正(2022/03/07)