辰巳のレビュー・感想・評価
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殺伐とした気持ちになる映画
葵に感情移入ができない。そのため、彼女に肩入れする辰巳の気持ちがまったくわからない。
見ていて殺伐とした気持ちになりました。
別件で、辰巳の車にEXIVを選んだセンスに感動。 (しかも、あのさび具合)
あと、(特に前半)リュウジ(竜二?)を演じた役者さん、凄いなあと思いました。
Newタイプのヤクザ映画ってことかな?
新聞広告でこんな映画があることを知った。そしたらなんと横浜ブルク13で上映しているじゃないの。なぜT・ジョイ系の一番館がこんな渋い作品を、と思いつつホイホイ観に行った。
キャッチコピーは「新感覚のジャパニーズ・ノワール」。確かに暗黒街ものだけど韓国ノワールや中国ノワールとは違う。これは新時代の日本のヤクザ映画でした。だから東映なのかと納得。
主人公の辰巳が属している組織は「組」を名乗っていないし盃とかそういった様式的なものはないけど「一家」っていう表現が再々出てくるところはやっぱりヤクザ。トップはアニキって呼ばれている男で、辰巳とアニキは普段は漁港で働いている(このへんが新しい)。組織の周辺には堅気の自働車修理工場の経営者がいたり、半グレの解体屋のグループがあったりする。でもこいつらが皆覚醒剤の流通に絡んでいて所詮まともではない。で、アニキが覚醒剤の利益の独り占めを狙ってパートナーであった自働車修理工場の経営者を殺そうとする。殺し屋兄弟が経営者とその妻(辰巳の元恋人京子)も殺す現場に辰巳と京子の妹葵が居合わせて、ということで大騒ぎになる。
そこはやはり日本のヤクザであって基本、組織で動く。というか序列や貸し借りみたいな人間関係上の微妙な感覚があってバランスが保たれている。それをぶち壊してしまうのが、葵の突発的な行動なのである。
辰巳は、行きがかり上、葵と行動をともにすることとなり巻き込まれていく。辰巳と葵の動きにより状況は刻々と変化していき周辺は対応に追われる。この落とし所を皆で探している感じがいかにも日本のヤクザ映画っぽくって良いですね。話しを通してからケンカをするみたいなね。
世の中が変わってもあまり日本人のメンタリティは変わんないのかなと思ったりもしました。義理と人情を引きずっている感じがどこかある。この湿った感じが残る限り、韓国ノワールとはやっぱり違うのかなと。
森田想のハチャメチャぶりが素晴らしい
死人の指を落とし、歯を抜き、耳をそぎ、身元不明にするような死体処理の仕事をしていた辰巳は、弟がシャブの売人をし、シャブをくすねた事を咎めたが、その後シャブ中毒で弟は死に、天涯孤独となり、将来に希望も持てずにいた。その後、元恋人の京子が夫とともに刺された現場に遭遇し、一緒にいた京子の妹・葵と京子を連れ3人でその場を逃げた。結局、京子の命は救えず、最愛の姉を殺された葵は、犯人に復讐することを決意した。成り行き上、犯人を一緒に探すことになった辰巳は、生意気な葵と反発し合いながらも、彼女を助け、一緒に行動し・・・復讐は成功するのか、てな話。
名の知れた有名な俳優はほとんど出てない、マイナーな作品だったが、なかなか面白かった。
京子が刺されて重症だったから、たちまちその場から離れるのはわかるが、例えば病院の前まで連れて行って、119番するとか、救える手はなかったのだろうか?
未成年の葵がナイフで人を刺したり、銃で撃ったり、ちょっと飛躍しすぎな感じは有ったが、あれだけ後先考えない発言や唾やガムを怖い男に吐きかけるなどありえない行動を序盤に見せられると、なんだか応援したくなる不思議さが有った。
辰巳役の遠藤雄弥はイケメンでカッコよかった。
葵役の森田想はあんな下品な発言、行動、態度など、頑張っててなかなか良かった。そして、整った顔じゃ無いけど、愛嬌有って可愛かった。
猛犬チワワ
一家のシャブをかすめ取った輩から取り立てをする半グレ上がりに元カノを殺された解体屋が、威勢のよい元カノの妹を気に掛ける話。
取り立て屋兄弟の暴走に始まって、次の取り立て相手である友人の義妹のヤラカシ、そしてそれが元カノの妹とか、ちょっと相関や実は悪事を働いているヤツがいっぱいなややこしさはあるけれど、どうしようもない世界での情とかスジとか、そして哀しく優しい辰巳の巻き込まれ感とかとても面白い。
最後は少しまったりしっとりし過ぎちゃった感じだけれどとても良かった。
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