「食育としての学校給食」劇場版 おいしい給食 Final Battle talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
食育としての学校給食
義務教育諸学校での給食は、単なる「食事」ということではなく、「給食指導」…今ふうの言葉で言えば「食育」とでも言うのでしょうか。給食は単なる「食事」ではなく、学校での教育指導の一環なので、廃止ということは、原則としては「ありえへん」お話なのですけれども(実際、学校給食法という法律で、教育委員会は、義務教育諸学校では、給食を実施することが建前になっています)。
まぁ、少量の調理には不向きで、家庭ではなかなか調理できないような献立が味わえる子ともたちにとっても、毎日まいにちのお弁当作りから解放されている主婦・主夫たちにとっても、良い制度でもあるのだろうとも思います。
どだい、評論子が学校給食を食べていたのは、もう半世紀も前になろうかという頃ではあるのですけれども。
往時を思い出しながら、楽しく観ることのできた一本ではあったと思います。
お仕着せの献立から派生して、エンドロール間際の最後の最後なのですけれども。
調理を工夫するようになるという「スピンオフ」の楽しみも、少しだけ描かれていました。
年齢を経て、体が動かなくなったら評論子も、どこかの施設に入り、お仕着せの食事に甘んじなければならない身の上ではあるのですけれども。
それまでは、出来る限りの範囲でで自炊を続けて、食の楽しみもなくしたくはないとも思った評論子でした。
そこにまで思いが至った本作は、そこそこの良作という評価がいいかと思います。
評論子的には。
(追記)
本作の舞台「常節中学校」の校歌のメロディーが、軍歌「愛国行進曲」に、妙に似ていることが気になったのは、評論子だけだったでしょうか。
(追記)
生徒会の会長選挙は、評論子は立候補したことはなかったのですけれども。
選挙管理委員を務めたことを、思い出しました。
投開票日は、第一校時の始業前が投票だったので、その日の午前中は「学校公認」で授業を抜け出し、開票作業に当たったのも、懐かしい想出です。
開票作業場の体育館と放送室とを何度も往復し、授業時間中も、随時、開票速報を放送したことも覚えています。
(追記)
今は、学校給食は、いわゆる「センター方式」(給食を給食センターがまとめて調理し、周辺の各校に専用車輌で配食する方式)が当たり前ですけれども。
評論子の子供時分は(田舎住まいということもあって)、まだまだ「自校方式」が珍しくありませんでした。評論子の小学校を含めて。
それゆえ、校舎内に調理室があり、調理員が置かれていて、給食は、毎日そこで調理されていました。
(お昼近くなると、食事の臭いが校内にあふれ、授業中も、気はそぞろ。笑)
学校菜園で、評論子たちの学年が育てたカボチャがたくさん採れたので、どこからか小豆(あずき)と白玉粉とを調達してきて、調理員の皆さんには異例の「残業」をしてもらい、番外の午後3時前に「おやつ」としてお汁粉を配食できたりしたのは、自校方式ならではだったとも思います。
(このお汁粉は、◯年生のみなさんが学校菜園で育てたカボチャを使ったものです、という校内放送もありました。)
(追記)
給食=食育…それゆえ、本当は、教員も教室で、児童・生徒と一緒に喫食しなければならないけれども、パン食が苦手で、こっそりと職員室でご飯のお弁当を食べていた先生も、評論子の時代にも、いたとか、いないとか。
確か…今の学校給食は、ご飯も出るとか(レトルト?)。
やおら半世紀も前になる評論子の時代とは、今の学校給食も、大いに様変わりしていることでしょう。たぶん、おそらく、きっと、確実に。
(ちなみに、評論子の時代は、もちろんアルマイトの食器に先割れスプーン。ビン牛乳ではなく、脱脂粉乳のミルクが、温食容器で配送されてくるので、給食当番が、先端が尖っている専用のおたまで生徒各自の食器に注いでくれる方式。ミルメークなど、当然なし。当然のごとく主食はコッペパンで、たまにジャムが付く程度。あっ、そうそう。鯨肉の竜田揚げ、鯨のベーコンどころか、小学校低学年の頃は、栄養補給で、ゼリー状に加工した、クジラの肝油も配られていたっけ。)
(追記)
地元の商業館で続編がかかっていた時は、なんとはなしにスルーしてしまっていたのですけれども。
しかし、第三作が公開されるとあって、にわかに見逃しを後悔していました。
地元館は、札幌の各館に比較して上映本数が極端に少なく、公開も遅いので、おそらくは、札幌での人の入りを見極めてから、作品を持ってきているのだと思います。
他面で、それは、当館でかかる作品は、どれを観ても当たり外れの「落差」は、小さいはす。
それを知っていて、なんとなくスルーしてしまうとは…。
映画フアンとしての評論子には、何たる不覚。何たる大失敗。
本作と、第二作のレンタルDVD(確保済み)で、しっかりと足固めをして、第三作目が地元館でかかった場合は、直ちにはせ参じ、汚名を雪(そそ)ぐ所存であります。