劇場公開日 2019年11月22日

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「タイタニック+戦争映画」セイビング・レニングラード 奇跡の脱出作戦 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0タイタニック+戦争映画

2020年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 1941年から800日以上、ドイツ軍によってレニングラード包囲戦が始まった。200万人の市民が住むソ連第2の都市。史実として100万人ほどが死亡したと言われてるが、その初期の段階で、ラドガ湖を船で渡って市民を非難させる作戦が立てられた。600人しか乗せられないと言う船長に対して1500人を無理やり詰め込んだオンボロ752号荷船。嵐も近づいているし、ドイツ軍の空襲もあるし、たまったもんじゃない・・・

 映画はコースチャとナースチャの恋愛を絡め、砲兵を中心とした凄惨な陸地戦と沈没しそうな船の二本立て。しかもコースチャは父親が大佐でもあり、前線に立たせないよう配慮して船に乗せ、ナースチャは彼の連れとしてギリギリ乗船できたという設定。しかもナースチャの父サーチャはドイツのスパイとして投獄されていて、さらに恩赦を受けたのにすぐさま前線へと送られるという踏んだり蹴ったり状態。そしてペトルーチカ捜査官が二人を注視するというオマケ付きだ。

 冒頭と最後に年老いたナースチャのインタビュー映像があるのですが、このパターンは『タイタニック』そっくり!さらに船の上ではピアニストやバイオリニストの演奏もタイタニックの話そっくりだった。前線での攻防戦は迫力もあったし、嵐に遭う船の映像もなかなか良かった。しかし、98分の作品にこれだけの内容を詰め込むというのも重量制限に引っ掛かりそうなほどで、せっかくの映画が軽くなってしまった感じです。エンディングでは実際の追悼デモの映像もあるし、やっぱり英雄談として語り継がれてるんだなぁ・・・しみじみ。

kossy