劇場公開日 2020年10月23日

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「あふれる涙にマスクが濡れる」きみの瞳(め)が問いかけている rokuroさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あふれる涙にマスクが濡れる

2020年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

前半は、心がざわついて何か落ち着かない感じ。
観る側としては、明香里(吉高由里子)と塁(横浜流星)の恋愛が成就することを願いながら観るわけですが、明香里の上司であったり地下組織のヤクザもんであったりが、心をざわつかせます。
また、塁の過去に犯した犯罪も心に影を落とします。

吉高由里子の目の不自由な方の演技は、「見えない目撃者」の吉岡里帆と同じくらいによかったと思います。
どちらも韓国の作品なんですね。
横浜流星は「わたしたちはどうかしている」でも寡黙な役だったけど、「白でも黒でもない世界でパンダは笑う」の森島直輝より寡黙な役の方がいいと思う。

後半は前半にいろんな伏線が張られているのを、すごく上手に回収できていると思いました。
愛犬スクの成長で時間の流れを感じたり、スクが塁に吠えたり、明香里が失明した原因のもととなる事故の原因を明日香が知ったり、オルゴール、マッサージ、キックボクシング、などなど

吉高由里子がすごくチャーミングで、自然な演技で好感がもてました。
風吹ジュンは一服の清涼剤ですね。出演シーンはずっと安心して観ていられました。
存在感のある女優さんになられました。
エンディングは満足してます。こういう終わり方じゃないと心にもやもやが残ります。
エンドロールは涙で曇って見にくかったです。

rokuro