劇場公開日 2020年1月31日

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「従来の様式美を今風にアレンジ」ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0従来の様式美を今風にアレンジ

2020年10月31日
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鑑賞方法:VOD

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アガサ・クリスティの「オリエント急行殺人事件」しかり、横溝正史の「金田一シリーズ」しかり、原作の本はもちろん売れに売れたし、何度もリメイクされている。なので正直100%物語に没入することができない。推理モノは結末ありきなのでどうしてもリメイクとは相性が悪い気がしてならない。それでも何度もリメイクされるのはやはり話題性があるし、せっかくオリジナルの難解な脚本を書いたとしても「辻褄が合わない」、「ご都合主義だ」と批判される恐れがあるからだろう。

なので今作の登場を嬉しく思う。
リメイクじゃなくても探偵、推理モノの映画は様式に縛られていて似たような印象、結末で終わってしまうことが多いが今作にはその例に従うことなくちゃんと今の時代に合った探偵物語を描くことに成功している。しかし完全にぶち壊さずにちゃんとポイントを抑えているところも好印象。

嘘をつくと吐いてしまう
名探偵というより迷?探偵
重くない結末
などなど、意外性のある演出が光っている。監督はSWep8を監督したライアン・ジョンソン。監督デビュー作も探偵モノだし、この分野は得意なのかもしれない。

ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドとは違った「完璧じゃない」演技が良かった。けれど個人的には個性が他の有名な探偵たちに比べて薄いなと思ったので、続編の製作も決定したらしいので、今後さらにこの探偵の造形が掘り下げられより魅力的な人物になっていくことに期待しよう。

柴左近