「心揺さぶられる作品!」テイクオーバーゾーン 風来坊さんの映画レビュー(感想・評価)
心揺さぶられる作品!
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地元奈良が舞台ということと伏見中学校の生徒さん達が出演しているというのを聞いて興味が湧いたので観てきました。
序盤から再婚した母親との再会やその再婚した家族内のやりとり、主人公の荒んだ生活シーンの連続にハラハラドキドキして、普段、コメディ映画を見ている私としては、「早く箸休め的シーンがほしい!」と思ったところで、モロゾフのプリンの容器でお茶を飲むシーンが。私たち世代の「あるある」に思わずニヤリ。細かい所にもこだわって作ってるんやなぁと思いつつ物語はいよいよ終盤へ。
この映画で最も印象深かったのが、主人公が母親家族と別れて父親の待つクルマに向かって走っていくラストシーン。
競技場内からクルマに乗り込むまで、ノーカットで主人公をカメラが追いかけていくのですが、母親から離れていくほどにカメラのブレが大きくなっていき、最後にクルマに乗り込んだ瞬間、堰を切ったように泣くシーンには、主人公の気持ちがよく表現されていたように思います。
みんな笑顔でのハッピーエンドではなかったですが、今後の主人公の成長や日々の生活を視聴者に想像する余地を残した良い作品でした。
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