「クリスと叔父さんは共依存の沼に首までどっぷり浸かっています。」わたしの叔父さん Giovanniさんの映画レビュー(感想・評価)
クリスと叔父さんは共依存の沼に首までどっぷり浸かっています。
クリックして本文を読む
この際叔父さんはどうでもいいですが問題はクリスです。どうすれば抜け出せるか。そもそものきっかけはやはり自分を残して長男の後追い自殺をした父親でしょう。まだ幼かった彼女はこの出来事を理解するにあたり、自分のことを価値のない存在、愛されるに値しない存在だと解釈してしまったようです(マイクの前で下着を下す行為もそのせいでしょう)。きっと彼女には自分のことをかけがえのない存在、他者と交換不可な存在であると認めてくれる誰かが必要だったのでしょう。そうでないと今にも自分が消えてなくなりそうで、バラバラになってしまいそうで怖かったのかもしれません。
彼女は酪農の仕事は好きですが、獣医にも興味があるし教会の合唱もやってみたい、自分に好意をよせてくれるマイクとのデートも楽しみたい。でも優先順位がどうしても下がってしまう。何故なら先ずは自分の存在だから。周りの人がいろいろ応援してくれてるのはわかるが怖くてもう一歩が出ない。この泥沼から脱出する具体的な方法は何だろう?やはり週に一度でも叔父さんから離れて外の世界に触れること、マイクとのデートやDr,の助手もいい。自分の内面ばかり見つめていた目を外の世界に向けること。過去の忌まわしい記憶と未来の不安は念の力で思考の外に追いやって今この瞬間に意識を集中すること、何故なら過去も未来も今この瞬間には関係ないし、そもそも存在すらしないから。
優しいクリスが救われんことを。
コメントする