「興味深く観ました」わたしの叔父さん ハルヒマンさんの映画レビュー(感想・評価)
興味深く観ました
小津安二郎を敬愛している監督だという予備知識を得ていたので、その観点からも興味深く観ることができました。カメラは常に固定されていました。ことさら劇的に描くことはせず、シンプルに淡々と進行しました。さすがにローポジションをとる必要はありませんでしたね。
それは置いておいて、デンマークと言えば酪農王国と地理の授業で習いましたが(何年前のことだ)、小規模農家の後継問題があるのだということが分かりました。主人公の場合は叔父以外に身寄りがなく、さらにその叔父は障害を持っている。非常に厳しい条件のもとにあり、獣医になる夢や恋愛への希望が遠ざけられてしまう。日々思いを抑制することによる心の摩滅が察せられて、観る者を辛くする。
最後に恋愛相手?にお尻を向けたのは何の意思表示だったのか。こんな私でも愛することができますかという問いなのか。私は農業と叔父を選択するので諦めてくださいという意思表示なのか。
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