悪なき殺人のレビュー・感想・評価
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☆☆☆☆ 簡単に。 映画は、ほぼ4章によって成り立つている。 始め...
☆☆☆☆
簡単に。
映画は、ほぼ4章によって成り立つている。
始めの〝 アリス 〟次の〝 ジョゼフ 〟を観ていて思う。
「嗚呼、これは『羅生門』だな!」…と。
そんなこちらの予想は、次の〝 マリオン 〟が始まると一気に分からなくなって来る。
そして最後の〝 ミシェル &アルマン 〟に至り、映画はこちらの予想の遥か斜め上を行ってしまう。
これはもの凄く面白かったです。色々と書きたい事が多いのですが、ある程度は詳しく書かないと伝わりにくい可能性がある作品の様な気はします。
ついついネタバレをしてしまいそうで、気をつけないといけないのですが、それだと作品本来の面白さは全く伝わらない…って言うジレンマに襲われそうです💧
作品中での、最初から観客側に突き付けられる幾つかの謎。それらのはっきりとした分かり易い伏線は前半から。それに付随する序盤と共に中盤から発生する謎は、後半に向かうに従ってどんどんと回収されて行きます。
スクリーンを眺めながら「おいおい!そんなところに繋がるのか〜」と。
でも…でもなんですよね〜。
本当の謎は、映画本編では決して描かれてはいない。
実はストーリーが始まる前にこそ本当の謎は沢山詰まっている…って言う事を、観客側はラストを迎えて知る事になる。
〝 アリス 〟と〝 ミシェル 〟の間に一体何があったのか?
〝 アリス 〟は何故〝 ジョゼフ 〟に惹かれたのか?
〝 ジョゼフ 〟の母親はどうゆう状況で亡くなり。精神を病む彼は、その悼みの深さにどうやって対処し、〝 アリス 〟はそんな彼にどう関わって来たのか?
〝 エヴリーヌ 〟と〝 マリオン 〟の出会いは?
〝 アルマン 〟と彼女との間にあった過去は?
その彼女と〝 エヴリーヌ 〟の夫との関係は?
考えれば考える程、全ての登場人物の過去が気になって来る。
《人間は、「偶然」には勝てないー》
ちょっと都合良すぎないか?と思うストーリー展開に異議を唱えつつ。これは果たして【偶然】それとも【奇跡or必然】と言えるのだろうか?と言う人生模様に翻弄されてしまった。
いや〜それにしてもレビューが書きにくい💦
めっちゃ面白かったのに書きにくい、、、
一応は自分なりの考えを纏めてみてはいるけれど、何処まで理解出来ているのはちょっと怪しい。
…って言ったところで、書いたレビューを見直してみてもさっぱり要領を得ていないなあ〜こりや(-_-;)
2021年12月5日 キネマ旬報シアター/スクリーン1
「12日の殺人」の前触れ
フランスの地中海にも近い、牧畜が盛んなコースと呼ばれる高原の別荘に来ていた女性エヴリーヌが行方不明になる。疑われたのは、羊の牧畜をしている農夫のジョセフ。共済の業務もしているアリスは、牛の酪農業を営む夫ミシェルがありながら、ジョセフと不倫関係にある。一方、パリのレストランで働く、若い女性マリオンは、パリで知り合ったエヴリーヌと同性愛の関係にあったが、セートと言う地中海沿岸の地名を一つの頼りとして、コースにエヴリーヌを訪ねてきていた。この5人を中心とするコース高原の空間に対して、フランスの旧植民地コートジボアールの最大の都市アビジャンに住むアルマンがもう一つの空間を作り出す。しかも、アルマンは、ネットで見つけたマリオンの画像を使って、アマンディーヌという女性になりすまし、SNSで食いついてくる獲物を狙っていた。食いついてきたのが、ミシェル。
この時、一つの殺人事件が起きるが、それをアリス、ジョゼフ、若いマリオン、コートジボアールにいる「アマンディーヌ」の側から、映画「羅生門」のような手法で描いてゆく。しかし、羅生門と違うのは、一つの事象をそれぞれの立場から描くと言うよりは、パズルをはめてゆく感じ。相互に矛盾はない。
どこが面白いのか。何といっても、多空間的、多面的に、ミステリーが解かれてゆくところ。もう一つは、コートジボアールでは、SNSが広まっている一方で、黒魔術が健在で、サヌー師という得体の知れない人間がでてくるところか。こうしたところから、フランス語が、いわば母国語であることを活かして、移民としてフランスに出かけてゆくわけだ。
最後に、意外なところから、二つの空間が繋がっていることが明らかにされ、輪が閉じる。ここに、ヌーベルヴァーグが透けて見えるところが、フランス映画。さてドミニク・モル監督の次の作品「12日の殺人」ではどうか。
ぐちゃぐちゃに絡み合った人間関係
何の事前情報を持たずに鑑賞。
アリスとジョゼフの不倫関係の破綻から殺人に繋がるかと思いきや、全く違う方向にストーリーが進んで行った。感想としては、「ミシェル、しっかりしろよぉ〜」って感じかな。
2本立て2本目。 ヤバすぎる人物ばかりの殺人事件。犯人はすぐ分かり...
2本立て2本目。
ヤバすぎる人物ばかりの殺人事件。犯人はすぐ分かります。二択しか選択肢がない上に、あっという間にそのうちの1人が無実だと教えてくれます(笑)
ということで本作は登場人物のヤバさに注目。
不倫。死体愛好。レズ。などなど。
ヤバすぎ大賞はマリオンかミシェルですかな(笑笑)ラストのオチがなかなか魅せる、なるほどそう来るか。面白かった。
人間は愛欲には勝てない?
面白かった。かなり楽しめました。
アリス→ジョゼフ→マリオンときて、アマンディーヌの章から俄然ストーリーがダイナミックに動いていく。物語のスケールがぐんと大きくなった。
現代のインターネット社会でなければ起こり得ない事件。
それぞれの関係が浮かびあがり、繋がっていく過程はスリリングで、「おー、そう来たか!」と意外な展開に引き込まれました。
そういえば、こういった特殊詐欺の被害は外国でもあるやろなぁ、と気づかされたり。
そして何よりも、騙されたと分かったあとも、なおチャットでやりとりをするミシェルの姿が切なかった。印象深い場面だった。
さすがにラスト・シーンは、「そこまでやったら話作りすぎやろ」と思ったけれど、全体的に面白かったので許してあげましょう。
あと、ジョゼフのパーソナリティーがいささか強すぎるのではないかと感じましたが、どうでしょう。彼の変質性とその行動の印象が強すぎて、少々ほかの出来事とのバランスを欠くような気もしないでもなかった。
ところで、本作のキャッチ・コピーは、〈人間は、「偶然」には勝てない―〉ですが、僕はこの映画を観ていると、〈人間は、「愛欲」には勝てない―〉と言いたくなってきましたよ。ほんとにねぇ……。
さいごにリアリティーの観点から申し上げると、ジョゼフがエヴリーヌの遺体を背負っていくシーン。あんなに足がブラブラしないはず。死後硬直という現象があるのだから。極寒の地ならなおさら遺体はカチンコチンに固まっているはずです。昨年ある出来事を体験したので、そう思ったのでした。
――と、ここまで書いて、念のため死後硬直について調べたら、な、な、なんと、いったん硬くなった筋肉が、時間の経過とともに軟化(緩解)していくというじゃありませんか。はーっ、知らんかった! もちろん条件によって違うのですが、冬でも4日くらいしたら硬直が解けるらしい。だから、それだけの時間が経過しているのだと考えると、あのシーンはあれでいいのかもしれません。
誰かは悪い
機械仕掛けのミステリー作品。
プロローグ
農家の夫婦が暮らしている。妻が別の農家の男ジョセフに浮気をする。
近隣である女性がで行方不明になっている。ジョセフの犬が死んでいる。
ここから章ごとに、途端、主人公が変わりつつ演出されていく。
途中カオスな展開に持っていかれると思いきや、最後には全てが繋がる。これは見事。
良い点
・警察官がスマート。話し方も良い。
・黒人男の目
・さもしい占い師
・ユーモアセンス
悪い点
・体格差の因果感が僅かにある
その他点
・「飽くなき」ではない
最後のピースがハマったときの爽快さとばつの悪さ(オレだけ?)
アリスの旦那のミシェルは寒そうな牛小屋の隅の小部屋でパソコン💻で経理作業のふり。アリスは社交的で働き者の保健婦さん。たびたび失神して記憶喪失に陥る羊飼いの ジョセフを見舞う。ジョセフはなんとなく夏八木勲似のいい男だけど、知恵遅れっぽく、死んだ母親の思い出を大切にひとり暮らし。押し掛けアリス(ロデオガールか!)に迷惑顔。レヴィーヌの死体を母親の死体と混同する不可解な人物。飼い犬を射殺してしまう。アリスはてっきりミシェルが腹いせにやったと思うが、言い出せるわけもなし。
ドイツ人の監督が作ったフランス映画を意識した緻密なサスペンス風映画。エスプリ感はないけど、納得のR15+。
レズビアンのふたり。
レヴィーヌにいれこむマリオン。マリオンの写真やエロ動画はどうして流出したのかな?そこが一番知りたいよ。 メンへラっぽいマリオンだけど、うんと魅力的。
コートジボアールの猥雑な都会とフランスの辺鄙な牧畜地域を結ぶニセサイト。
原題は「動物だけが見ていた」です。
ちょっと覗き趣味的な題です。
構成力は高いですねー。
よい構成力。
脚本よいですね。
パズル的な見せ方はなかなか。
ただね、、、まー、まー、
無理くり感は否めないす(笑)
けど、この構成だからこそ楽しめたのは
確かです。
こうだったら?もしこうだったら?を
すごーく積み重ねて、ピースをはめ込んだの
でしょう。
けど、、、思います。
世の中の全世界のある瞬間に起きている
出来事の数は人口で考えれば80億弱。
そのうちのたったの数個に繋が理があるのは、、、
奇跡ではないのかも?
僕たちは知らない間に、因果のなかに
生きているのかも?
なんておもっちゃいました。
悪なき殺人とは良い題名。
なるほどねーって。確かにねーって。
(殺人は悪ですが・・・)
脚本の妙のおかげで飽きずに最後まで
観れます。
ちょっとした謎解きもありますしね。
それぞれの人生や人間性ドラマも
しっかりと描かれているので
その面でも濃厚です。
ただ、構成上、昔懐かしいトレンドドラマ
みたいなご都合展開はたっぷりです。
それはそれ。
それがあっても面白い作品でした。
最後の決闘裁判で自分が見たかったのこれ
2022年劇場鑑賞9本目。
ある女性の行方不明事件を色んな人物の視点から描くことでふとした会話が全く別の意味を持っていた事に気づく、「最後の決闘裁判」で3人も使って同じ事実をひたすらしつこく描いたのと違い、驚きの連続でした。ラスト10分くらいは蛇足というか、一つはもうちょっと狂気の展開でもよかったのと、もう一つは流石にそのつながりはやりすぎじゃないのと思ったのでちょっとだけ☆減。
煩悩数珠繋ぎ。
2022記念すべき1本目。ハズレじゃなくてよかった。このタイプの映画も自分歴史的に「ナイトオンザプラネット」以降色々見たけど、この映画はよく出来てたと思う。
詰まる所関わり方の深さと、距離や関係の対比が意外性を産むのね。単純に通りすがりの人で繋げていくより業が深くて面白かった。
あんまり書けない、見て楽しんで欲しい。
人間は偶然には勝てない。
そう!脚本家が偶然に頼りすぎると良くないね。
パズルのような仕掛けに脱帽
ある女性の殺人事件から始まる運命の連鎖に観ているこちらまで翻弄された。途中で全く違う物語が始まっているものだと錯覚する程に精度の高さに脱帽する。考え抜かれた仕掛けはまるでパズルのようで珍しく貴重な作品。
2022-6
もう一度観て伏線をしっかり回収したくなるね
これまた見事なミステリーでした!
ある出来事を複数の人物の視点から描くことによって少しずつ全貌が見えてくる、いわゆる“羅生門スタイル”(最近多いですね)ですが、フランスの寒村とアフリカのコートジボワールまで繋がっていて実に巧妙。
そこにはネット詐欺等のとても現代的な問題も絡んでいて観ていて全く飽きません。
登場人物たちの報われない愛に苦悩する姿がよりドラマに深みを与えています。緻密な脚本と構成の勝利ですね。
ただ邦題がなぁ。東京国際映画祭で上映されたときのタイトル「動物だけが知っている(ほぼ原題の直訳)」の方が絶対良かったのになぁ。
まぁ邦題問題は作品の本質には関係ないのでいいんですけど「悪なき殺人」ってタイトルはちょっとピンとこないですね。
バカなミシェル
吹雪の夜、フランスの山間の町で女性が失踪した。犯人として疑われたジョセフ、彼と不倫関係にあったアリス、そして彼女の夫ミシェルなど、秘密を抱えた5人が、フランスとアフリカのコートジボワールが関係した事件となってた事がわかるという話。
不倫、レズ、愛人、などエロいシーンも多く、夫婦関係の乱れ、国際的なネット詐欺、そして偶然の殺人に何故か隠すアホも登場し、面白かった。
最もバカなのはミシェルなのは間違いない。
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