悪なき殺人のレビュー・感想・評価
全114件中、61~80件目を表示
簡潔にして完結。
他の方が十分にレビューしているので、主観的感想と疑問で。
ポスターが姥捨山やん。
死体なき殺人事件?死んだおばさんは誰なの?
ヤギを飼ってるジョセフと牛を飼ってるミッシェル、なにかの隠喩かな?
いきなりのフリン。それと、目が合ってのレズビアンの関係になるまでの早いこと。これはフランスだから?日本人のおっさんには分からない感覚だなあ。
ネカマには注意。特に写真や動画を送ってきてお金の話を持ち出すやつ。寂しいおっさんが簡単に釣れる。
マリオンと写真の女が私の目には同じには見えなかったけど、可愛かったのにやってることがペケペケ。
死んだおばさんの犬はどこへ?
ジョセフが身を投げた穴は?
最後のチャットの相手はアルマンなのか?
大筋では伏線回収がきちんとされて後味のいいサスペンスホラーでしたね。
マリオンを演じたナディアテレスヴィッツは可愛かった。
秀作っぽい雰囲気に溢れた凡作
一見バラバラに見える散りばめられたピースが、最終的にカチッと一つにまとまるところに快感がある。のだと思うのです。
しかしこの作品は、話の進行とともに見知らぬピースが登場し、ただそれらが繋がっていく様を見せられるだけ。『風が吹けば桶屋が儲かる』が、結構に都合のいいピース達で展開されていく。こちらとしては「まぁそういう人が出てくれば繋がるよね。だからなんなん?」となってしまう。
一見妙味のある脚本にも思えるが、実は少しややこしく書いた人物相関図がそこにあるだけ。「偶然性」をテーマとしているからかもしれませんが、世の中の偶然をそのまま描かれてもまぁ。ねぇ。せめて最初にみんなを見せてくれればねぇ。
ネカマチャットのシーンで妙にウケているおっさん達が数名いましたが、色々とキツかったです。
エロくそな自分たちの人間賛歌
最初、ラストの意味がよく分からんかったわ
【優れた脚本と設定。ワンシーンを複数の人物の視点から描き出し、偶然の積み重ねで必然的に人を殺めてしまうスタイルに魅入られる作品。シニカル極まりないラストにも唸らされた作品である。】
ー 舞台はフランスの寒村。吹雪の夜、”富豪の夫”を持つエヴリーヌ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)が行方不明になり、翌朝遺体で発見される。
エヴリーヌが、夫の別荘に行く途中で出会ったマリオン(ナディア・テレスキウィッツ:東京国際映画祭で、最優秀女優賞受賞)と別荘で愛し合った後、彼女はマリオンを”一夜限り”と言って別れるが、マリオンは別れがたく、彼女を追って行く・・。-
◆感想
1.今作が秀逸なのは、舞台が吹雪舞うフランスの寒村が舞台のスケール的には狭い範囲の物語と思わせながら、後半描かれる現場から5000キロメートル離れたコートジボアールでインターネットを使って、世界中で詐欺を仕掛ける若者グループが絡んで来るという、設定の秀逸さである。
更に、物語は時系列ではなく、主たる出演者5人の視点で描き出されている点である。
2.フランスでは、殺害された女性を発見した孤独な男ジョゼフ(ダミアン・ボナール)と、彼を気遣い肉体関係になるアリス(ローラ・カルミー)の姿。
そして、インターネットの嵌るアリスの夫、農場主ミシェル(ドゥニ・メノーシュ:「ジュリアン」で狂気の父を演じた姿は忘れ難い)の姿が描かれる。
ー 二人は夫婦だが、恋愛関係が残っているとは思えない・・。ー
3.一方、コートジボアールでは、アマンディーヌ(マリオンの写真を利用している)を語るアルマンが、ミシェルと、チャットをしながら巧妙に金を巻き上げて行く姿が描かれる。
- こういう話は、嘘だろう・・、と思っていたのだが、結構あるらしい。そして、アルマンは前から気があった”フランス人の富豪の夫”を持つモニークに入れあげていく・・。-
4.アマンディーヌに金を送金し続けるミシェルが”偶然”見かけたマリオン。マリオンと言い争うエヴリーヌを見たミシェルは、マリオンが仮宿にしているトレーラーハウスを出た彼女を追って、凶行に及んでしまう・・。
<「偶然の連鎖」が惹き起こした必然的な殺人。
そして、殺された”富豪の夫”を持つエヴリーヌの後釜にやって来た”フランス人の富豪の夫”を持つモニークと娘が、エヴリーヌが滞在していた別荘にやって来るシーンのシニカルな事。
重ねて書くが、優れた脚本と設定に唸らされた作品である。>
練りに練って練りすぎちゃった…笑
このオヤジ、マジヤバくね?
けっこうよかった
点と点が線になっていく感じが面白いのだけど、最終的に黒人の女の子が、被害者の旦那の愛人であの家に来るのはちょっと話ができすぎた。全体的にストーリーがダイナミックで面白い。また、フランスの山奥の酪農での暮らしぶりがリアルに感じられる。
アフリカの特殊詐欺集団が、大金を得て散財している様子がとてもピュアだ。黒魔術で偶然を司るのも面白い。だからこそ、黒人の彼女がフランスに行くのがしらける。
ネカマに熱を上げる、主人公の旦那さんが哀れ。
【必然のような偶然】
こんな必然のような偶然があったら、本当に怖い。
ゲラゲラ笑いながら観ている年配の男性がいたけれども、まあ、こんな状況は、コント・レベルだなと思う反面、人には、多かれ少なかれ、秘密にしてることがあって、お墓まで持っていかなくてはならないようなものは、こんな寒村だと尚更なのかなと考えたりもした。
それにしても、やっぱり、あの男性は、笑い過ぎだと思う…。
ところで、何を書いてもネタバレになりそうなのだけれども、少しだけ……。
なんか、フランスでも寒村は、こんなふうに鬱々としてしまうのだろうか。
監督は、キャストそれぞれに共感できる人はいるんじゃないかと言っていたらしいけれども、皆さんは、どうだったのだろうか。
僕は、アバンチュールは求めないし、死体に寄り添う気持ちもないし、ネットで出会いを求めないし、暴力は嫌いだし、そう云う意味での共感は出来なかった…。
ただ、必然っぽく仕立てられた偶然の数々を背景にしたストーリーや、別の角度から繰り返し同じ場面を見せる手法も面白かったし、フランスの田舎の鬱々とした感じが、物語を引き立てて、内容云々より見入ってしまう作品だった。
円環が美しく閉じました
雪国ミステリーの新たな名作誕生!
雪国ミステリー(って書き方すると日本の推理小説みたいだけど)って、重厚なものが多い。しかも広大な土地で起こる事件だから目撃者もいないだろうし。だから「動物だけ(が見ている)」って原題も納得。
ミステリー的な物語と思っていたが、実はそれぞれの人物から観た物語で全貌を語っていく群像劇のような話だった。最近観た「最後の決闘裁判」と手法が似ている。そういう意味ではかなり練られた脚本だ。もちろんリアルではありえないような偶然が重なってさらに重なった感じなので、それを受け入れるかどうかが楽しめるかどうかの大きなポイントかもしれない。
私は映画として受け入れたのでとても面白く鑑賞できた。こんな話が好きなんだよな。チャットのやりとりのすれ違いについては、アンジャッシュのコントを連想してしまったことも事実なんだけど。それも含めて好き。雪国ミステリーに新たな名作誕生だ。
誰も寝てはならぬ、映画館で
全114件中、61~80件目を表示