「多面的に物事を観られない世の中」ミセス・ノイズィ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
多面的に物事を観られない世の中
見事な脚本と、素晴らしい演技が相まって、傑作レベルに面白かった。
ただ、観てる時間の7割くらい、イライラしっぱなし。
特に、自分が悪いのに全部他人のせいにする主人公・吉岡真紀(ペンネーム・水沢玲)の身勝手さ、薄い一面的なものの見方が許せないレベル。
加えて動画をアップする真紀のクズ弟・直哉、それを面白おかしく取り上げるSNSに、何様のつもりだってマスコミ。
自分はまともだと思い込んでいるが、身勝手で主観でしか物事を観られない偏った人だらけな世の中が、いかに狂っているかが浮き彫りに。
真面目に生きてる人や、弱者が踏みつけられていく怖さ。
そんな今の時代をよく現していました。
酷い状況を引っ張るだけ引っ張った後に、解き放される救い。
快感を覚えるほどに、び~~んと揺り返しが来て、素晴らしかったです。
奈良の騒音おばさん事件は、参考にしていても、そのドキュメントではないので、その点は誤解なく。
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