劇場公開日 2020年12月18日

「原作の世界観である美しさ、恐ろしさをCG技術を駆使して再現」約束のネバーランド まなさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0原作の世界観である美しさ、恐ろしさをCG技術を駆使して再現

2021年1月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

【キャスト】
エマ役の浜辺さんは、真っ直ぐな明るさを、ノーマン役の板垣さんは落ち着いていて聡明さのある性格を良く表現できていたと思います。

浜辺さんの大げさにも感じられる無垢な演技も、エマの純粋さを汲み取って表現されていたのでしょう。

北川 景子さんが演じられたママも、序盤の清廉さと中盤以降の完璧で抜かりのない恐ろしさだけでなく、脱走しようとする児たちへの執着心を感じました。

一方で、レイ役の城さんの演技が、物知りで1匹狼なのに本当は仲間想いという役に合わず、目立ってしまっていました。

クローネ役の渡辺 直美さんも、貪欲な役柄を好演されていて良かったです。

【ストーリー】
欲を言えば、映画ならではで表現できる序盤をもっと丁寧に描いて欲しかったです。
現実を知るまでの幸せな世界のお話はわずか10分あるかないか程度。もう少しこれまでの幸せだと思い込んでいた世界について描くことができれば、観客の感情をより掴むことができたのではないかと思います。

【技術】
諸所の背景や鬼はCG制作されていたようですね。鬼の姿はとても恐ろしかったです。子どもは泣いてしまうかも?と思うくらいでした。原作の鬼の気持ち悪さや怖さがCGで巧みに仕上げられていました。

映画を観た後に原作を最終巻まで読んでみましたが、原作を読まないほうがワクワクしながら観ることができるのではないかと思います。

まな