「ベトナム帰還兵の憂い無し」ランボー ラスト・ブラッド マカロニさんの映画レビュー(感想・評価)
ベトナム帰還兵の憂い無し
あのスタローンが、この脚本にどこまで納得し、出演したのだろうか?甚だ疑問である。
大のスタローンファンで、スタローンの映画はほとんど観てきており、観る度に肉体美もそうだが裏方である監督脚本などの才能に惚れ惚れ尊敬の念を抱いているのだが・・・。
第一作「ファースト・ブラッド」で、ベトナム帰還兵であるが故の憂い、苦悩に同情共感し、何度見ても見る度に涙したものであるが、今作品は前作以上のグロで私には合わない。
前作のグロは、戦場で本当に起きている事実を伝えたいというコンセプトがあったらしいので、それはそれで理解できていたのだが、今作品はあそこまで鬼になれる要素布石が描き切れていないので、ただただ殺人鬼の映画になってしまっており、ランボーへ何の感情移入も出来ず途中から残念な気持ちになり冷めて見ていた。
70を越え年齢からくる体力の衰えは致し方無い。
それを感じさせないアクションは本当に尊敬に値する。
スタローンの最新映画が劇場で観れる幸せ。
でもやっばり、
人を殺したり痛めつける映画には、ちゃんとした理由があり正当性があり、観ている側もそれを納得理解しているから娯楽として楽しめるんだと思うんです。
この映画にも一応理由はあるんだけど、それがしっかりと描き切れていないから、スタローンがただ殺人を繰り返すだけの映画に成り下がっているように思えて、スタローンの大ファンなだけに、悔しくて、もったいなくって、とても残念な気持ちになりました。
自分で脚本が書けるスタローンだからこそ、もう少し何とかならなかったのかなと。異論は無かったのかなと。
晩成を汚すという言葉は使いたくありません。
まだまだ色んな作品を提供してくれるはずなのでこれからに期待しています。
とりあえず明日はお口直しに、第一作目のファースト・ブラッド観ます。