「そっとしておいてほしかった」ランボー ラスト・ブラッド ラペルさんの映画レビュー(感想・評価)
そっとしておいてほしかった
前作のラストでやっと故郷に戻る踏ん切りがつき、そこで静かな暮らしを送っていたランボー。
予告映像でもあるけど、その家が殺戮の舞台になるとは…
ベトナムから帰還したランボーは、心身ともに傷つき、誰とも争うことを望まず、ひたすら静かに暮らしたかっただけなのだろう。何十年も海外で暮らし、やっと故郷(前作では、そこが描かれていたことに驚きだった)に戻れたのに…
ストーリーには、あまり裏が無くて、予告編を見た人であれば、ほぼ予想通りに展開する。
冒頭のシーン、ランボーのアメリカでの生活が描かれるのだが、この丁寧な描写のまま進めばよかったのだが、それ以降の展開が早すぎるというか唐突な印象も。
上映時間を20分くらい延長しても、もう少しシームレスに描いた方が良かった気が。
2作目以降、ワンマン・アーミーとしてのランボーが独り歩きしている感じだったが、本来はナイーブでやや不器用な人間性だったはずで、歳をとって少し丸くなった部分が描かれている姿が、老眼鏡をかけてレストランの仕入れに出かけていたロッキーを思い起こさせた。
ひとつの作品としてみると、やや厳しい評価もあるだろうが、シリーズ最終作としてなら、大目に見てもいいのではないだろうか。
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