劇場公開日 2020年7月17日

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「マ・ドンソク兄貴が持ち前の愛嬌を極力封印して挑むハードバイオレンスアクション。リメイク決定も納得の面白さ。」悪人伝 レントさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0マ・ドンソク兄貴が持ち前の愛嬌を極力封印して挑むハードバイオレンスアクション。リメイク決定も納得の面白さ。

2023年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

刑事は犯人逮捕のため、やくざはメンツのため、相反する両者の利害が一致した時、前代未聞の共闘関係が成立する。

無差別連続殺人犯に襲われたやくざ組長のドンスは唯一犯人の目撃者、それに目を付けたはみだし刑事テソクは捜査協力を呼びかける。しかし、ドンスは彼に驚きの提案をする。
やくざの組織力、警察の捜査能力、互いの利点を生かして共に連続殺人犯を探し出そうと言うのだ。

署内では厄介者扱いされ、事件の捜査をさせてもらえないテソクは彼の提案を渋々受け入れるが、共同捜査と言っても犯人を生きて確保するにはドンスより先に犯人を見つけなければならない。
互いの利害が一致し協力し合うが、結局は最後まで互いが相容れない関係なのだ。この何とも言えない関係性が実に面白い。

今回は強面のドンソク兄貴がまんまやくざを演じるという点でいつものラブリーぶりは封印。しかし、女子高生に傘を貸してやるなど人としてのやさしさも併せ持つ役を熱演。
アクションもハードで楽しめた。

欲を言えば、二人の間に微かな友情が芽生えるようなシーンを入れてほしかった。けして立場は違えどお互いをリスペクトしあう関係。しかし警察とやくざ、この両者が交わることはけしてないのだという切ない部分を入れたらなおよい作品になったかも。最後まで互いを利用しあう関係で終わったのは少々勿体ない。

レント