「ああカン違い」フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ああカン違い

2022年2月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アメリカ人がフランスで創刊した、週刊新聞が、世界的な新聞・マスコミ離れの影響で廃刊を決定。最後に、ライター、編集者らがその意地を見せようと、総力で取材にあたり、秀逸な記事を載せる。廃刊するな、との読者のエールを得ながらも、いさぎよく終末を迎える…。
長年、マスコミで働いてきた僕は、そんな内容に惹かれて、一度では覚えられない題名のこの映画に強いシンパシーを覚え、映画館に足を運んだ。

だが、しかし。
映画は、『フランスの架空の街アンニュイに編集部を置く新聞が、廃刊することになり、最終号に掲載される記事内容と共に、編集長が存命だった時の編集部の様子を加え、大きく4つのエピソードに分けてオムニバス的に、コミカルかつシュールに描いていく』(一部Wikipediaからコピペ)―というものである。

コミカルかつシュールで、小粋っていうテーストかな。
「これって、面白いって言わないといけない映画なんだろうか」「あの映画クソだった、と言ったら白眼視されるのか」―などと、最後まで思いながら見た。

これ、オムニバス的に描いて、だれが感情移入できんだろうか…。
僕の感想は、★の数のとおり。
ベニチオ・デル・トロ、エイドリアン・ブロディ、フランシス・マクドーマンド、そして、ビル・マーレイとハリウッド通でもない僕でも名前と顔が一致する大物多数が登場する映画。彼ら、彼女らも「素晴らしい作品。(監督) ウェス・アンダーソンの作品なら喜んでる出る」とかもろ手を挙げて、出演したんだろう、きっと。
全編に漂うコミカルかつシュールで、小粋っていうテーストに感じられる人には、素晴らしい映画だろうが。僕にはちょっと…という作品。
作中、見事なヌード、ヘアヌードをさらしているレア・セドゥを初めて認識したが、そのアッパレな縁者魂には感服した。調べると、彼女、かなりの富豪の血筋とか。
日本にはこんな演者、ほとんどいないよね…。
それを知っただけでも、収穫のあった一本と言っておく。
城東地区の映画見巧者が集まる、錦糸町のシネコンは本作でも、そこそこの入り具合。結構な話である。日本ではヒットせんだろうけど。日比谷シャンテか、シネスイッチ銀座でやっておけばよいものを。

町谷東光
町谷東光さんのコメント
2022年2月8日

【訂正】×縁者 〇演者…です。

町谷東光