「面白いはずなんだけど」仮面病棟 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
面白いはずなんだけど
謎が解けたときは爽快なの。だから面白いと思うはずなんだけど、そこまでが長いの。
冒頭が取調室から始まるんだけど、このシーンいるかな。ここで「誰かは生き残る」「四人の死傷者が出る」が解るから、ちょっと緊張感欠けるんだよね。
そこから供述に入りましたの体で物語はじまって、病院の入口で理学療法士とすれ違うんだけど、「佐野岳に似た人いるけど、さすがにこのチョイ役は違うよな」と思ったら佐野岳だった。豪勢だな役者の使い方。
まあそれで事件が始まって、なんだか解らない仮面の人に病院占拠されんの。この辺で「あ、仮面かぶってんの大谷亮平だ」って思うのね。結局違うの。「ほら、みんな大谷亮平だと思ったでしょ。違うよ!」って仕掛けなんだけど、早く気付かせて欲しかった。そしたら「この仮面かぶってんのは誰だろ?」と思いながら観られたから。
話が進んで「この仮面の人は病院の秘密を暴きにきた人で、コンビニ強盗が逃げ込んできたわけじゃないな」って、まあ、解るのね。だから「主人公は殺されないや」って安心しちゃう。
主人公が犯人を後ろから襲おうとしたときに、永野芽郁が邪魔して「あ、永野芽郁も仲間ね、やっぱり」って解るの。
なので、そこからの、あれやこれやも「あー、そうなんだ、ふーん」って感じで、あんまり意外感はないんだよね。
それで最後で謎が解けて「そうだったのか!」って思うんだけど。
でも永野芽郁は、どうして仮面の人も殺しちゃったんだろうね。そこは全く理由が解らなかった。
主人公が「憎むのはやめろ」と叫ぶと、永野芽郁が考えを改めるのも納得感なかった。
主人公が元総理も告発してるのに、生命を狙われてなさそうなのも、よく解らなかったな。
内田理央の役も「内田理央が最後の出勤日だから、今日やるしかないの」って事情のために必要なんだけど、それだけだったな、存在感。
そんなこんなで、面白いんだけど爽快感に欠ける話だったよ。