映画大好きポンポさんのレビュー・感想・評価
全222件中、101~120件目を表示
選択するとは捨てること
映画.comで評価がやたらと高い映画って気になってしまう。それで観に行って心に突き刺さった映画もあれば、うんまぁ言いたいことはわかるって気持ちになった映画もある。本作も評価が高いから気になっていた映画。でも躊躇していた理由は、タイトルとポンポさんのキャラデザ。観に行こうという気持ちが湧き上がらなかった。
ところが!気になっていたタイトルとポンポさんのキャラデザさえクリアすれば、めっちゃ面白い映画なんだということに気づいた。
映画に魅せられ、のめり込み、誰かの心に何かを届けるためにこれまでの人生を過ごしてきたジーンの奮闘が描かれる。もちろん映画は一人で作るものでは無いから、いろんな人の意見や助けがあって映画が作り上げられていく過程が描かれるのもいい。
そして明るく充実した青春時代を過ごしてきたやつよりも、何かに没頭し別の何かを犠牲にしてきたヤツのほうが面白い映画が作れるんだって意見に心を揺さぶられる。「幸福は創作の敵だ」ってセリフは100%同意できるものではないが、なぜか共感してしまう。そして、何かを選択するってことは何かを捨てるってことだって内容のセリフが出てきたときには、あーなんて深いセリフなんだなんて思ってしまった。ポンポさんとジーンにめっちゃ心を揺さぶられてる!
ハリウッド(のような街)で映画を作る話だから、ジーンが書いていたノートや台本やセットに記されている文字がちゃんと英語だったりするところも実はすごい。最後のオチ(監督がこの映画の好きなシーンを聞かれて答えるアレ)も含めてとても素晴らしい映画だった。あー、なんでこんなタイトルとこんなキャラデザにしたんだよ!もっと違う層に受け入れられる内容なのに!地道に布教活動していくしかないじゃないか!
俺の世界がアップデートされた
周りの若者たちが熱かった
まず妄想。
映画を見た夜の劇場では、周囲には年配者やカップルは見当たらず、20代後半から30代の若者の独り客が溢れていた。皆さん、前傾姿勢で熱っぽい。ひょっとして、全員が映画関係者orアニメ関係者かも知れないと言う妄想が膨らみました。
真面目すぎて、いつでも死にそうなジーンと、優しいけどがっちりビジネスライクなポンポさんが、可愛いマンガタッチで描かれたから、心地よく胸に入り込んでくれました。
このあたりこそが、本当にアニメの力だと思います。
真剣で命懸けなテーマこそ、浮世離れした表現の方が似合うのかも知れない。
癒し系のアニメが伝えてくれた、硬派なハウツー。
仕事の流儀を無言で語っている、監督と脚本家と俳優と、そしてそしてプロデューサー。キャストの中で一番好きな俳優が映えることを考えろとか、自分が楽しくなるようなシーンを一生懸命に撮影しなさいとか。
特にシーンは残すより、ありったけ捨てることを考えろ…は雑誌編集業の片隅に居るだけに、効きました。
ただ、ポンポさんは結構、姿を消してる時間が長かったような。も少し暴れるのもありだったか。
ところで、ポンポさんは、瞳に光を宿していない者こそが、感動的なシネマを作り出すと言う法則を観客に投げかける。逆説的な言葉が、やはり頭から離れないです。
その中から、いずれ光を宿す者も現れるはずだけれど、さてどうなる?
プロが見ると残念な映画
原作を見ていただけに、演出と脚本にガッカリ。
声優の演技指導もイマイチ。
各々のキャラが浮いていてコミュニケーションになってなかった。
どのキャラにも感情移入しきれない、フォーカスのブレた映画。
業界人がクリエイターの至高とは、を作るのが土台無理がある。
そもそもアカデミー賞を取るくらいの経験のある人でなければ説得力などでないだろう。
それを超える才能は監督になかったんだなぁという感想。
そのプレッシャーからか、無駄な技巧に走ったトランジションまみれの映像は、玄人の自己満足が痛々しくて本当に苦痛で、90分なのに4時間以上ある映画より長く感じた上映時間だった。
原作が良いから知らない人が見たら感動するだろうけど、ある程度業界を知ってたらトリハダものの映画なのではなかろうか…
なにより、敏腕プロデューサーがそんな尺伸びる脚本書く??
90分が至高の人でしょ?矛盾がヤバい。
ジーンくんの人格改悪も本当にガッカリ。
漫画と映画という媒体の相違
原作のファンです。楽しみにしていたし映画としては面白かったが、原作の映画化としてはまるでテーマが変わってしまっていた印象。「創作者のための映画」ではなく「消費者のための映画」になっていた。映像やキャスト演技は一部を除いて大凡良かったが、テーマが変わってしまっているので原作ファンとしては残念でした。原作者本人も別物と言っているので、仕方ない事だと思いますが。
映画をそんなに見ない、創造力もない人へ
レビュー通り
全ての映画を愛するひとへ
映画製作の"要"は、どんな工程かはいろいろ考えられる。
だが、映画を観客に観せるに当たって、その映画を面白くしなくてはならない。
その為に"編集"と言う工程がある。
この作品では映画を"プロデュース"し、映画を"撮り"、撮り終えた後の"最大の戦い"を描いていた作品だった。
"映画界歴一年の若者"が、見習いからあっという間にプロデューサーの"ポンポさん"から監督に抜擢され、監督だけならまだしも編集も担当すると言う、映画界にとっては24時間耐久レースのような任を任されるのである。
思ってみれば、あの上田慎一郎監督もこのような作業をしたとなると、初監督・初長編と言うのは素晴らしい挑戦だと改めて感じるのだ。
だからこそ、この作品には観る価値があると思うのです。
オタクに向けた感動ポルノ
引っ越しのバイトを1日で逃げ出したオタクが、布団のなかで考えたサクセスストーリー的な内容で、登場人物全て良い人、ご都合主義全開の展開、「バイトから逃げたけど、僕は悪くない」と呟きが聞こえそうだが、いやお前が悪いから
ともかく、引っ越しのバイトは体力に余程自信がない限り避けた方が無難である。
ただ、同じ日に観た「閃光のハサウェイ」と言う凡作アニメより数段面白いのは確かである。
いつも思うが、アニメでシリアスな演技をしたり、激しい戦闘を描いても、しょせん絵なんだから意味がない。
観客を話に引き込む事とリアルな描写はイコールでなく、それはそれ、これはこれである。
嘘をつくのが下手な言い訳が、リアル描写になって何年たつだろう。
その点「ポンポさん」は、アニメ調全開のリアル描写ゼロの映画だが、話に引き込まれたし、アニメーションを見る楽しさに溢れた作品だった。
昔似た様な妄想したなと、苦笑い半分、照れ笑い半分の微妙な表情で映画館をあとにするのも、たまには良いだろう。
今もしてると言う人は、そのうちポンポさんが後ろ席に座っているかもしれない。
わたしも映画大好きせつこさん。
.
天才映画プロデューサーポンポさんの元で働くジーンが、ある新作映画の監督を任され映画を作る話。
.
映画オタクとしてはもうこんな映画大好きなんてタイトルつけられたら見に行くしかないんですけど、今作どっちかと言うと映画ファンよりそんなに映画に興味無い、人生を変えるような映画に出会ったことない人に見て欲しい。
.
映画の魅力をジーンがベラベラ喋ってくれるので、めちゃくちゃわかりやすい映画の指南書という感じ。例えば、カット割りの工夫とか映画は色んな人が一緒になって作ってるんだよっていうのがも説明されてたり。
私は、ジーンと映画内の主人公アリアが重なっているのを視覚的に表現してるシーンが好きだった。映画って監督の超個人的な話なのに観客1人1人がこれは自分の話だ!ってなるものなのよね。そこが良いの。
.
ただ、この映画内映画が全く面白くなさそうなのが問題(笑)実写ならこういう話沢山あるし、それがさらに有名俳優がやってれば見たくもなるかもしれないけど、この話をアニメでやられても別に興味ない。
.
あとは、ちょっと銀行のシーンもわざわざあの場を世界に配信しなくても最初からネットに公開するだけで良いと思うし、編集の時に女優にそばにいられるの絶対邪魔だろとか思っちゃった(笑).
全ての人に刺さる
ジーン君は日本人?
危なかった…
コロナの影響で映画館に行く習慣が完全に途切れてしまいスクリーンで映画を見なくなっていた。
そんな中、重くなってしまった腰を上げ辿り着いたがポンポさん。
キャラクターデザインが足立慎吾さんということでマークしていたがあと少し腰を上げるのが遅れていたら見逃していたと思う。危なかった…
感想はパワフルファンタジー映画制作映画!!!
とにかくパワフル!!!!とんでもない密度の作画にぶっ飛んだ演出!!そこで流れる素晴らしい音楽!!!!
これはアニメでしか見れないファンタジー!!!!
なのにキャラ達がぶつかる問題は妙にリアルで感情移入しまくり
バランスタイプでパワータイプそんな映画だと思いました。
あぁ…スクリーンでみる映画ってこんな幸せなんだなと再認識させてくれたポンポさん
とてもエネルギーを貰いました。
意外と真面目な映画だったw
この映画に「も」決定的に足りないものがある!
6月のアニメ映画と言えば毎年密かに楽しみにしているものがある。
ゴールデンウィークと夏休みの谷間。
行楽シーズンとは全くの無縁のどんよりとした梅雨曇のさなか。
いつしかこの時期の個性的な作品が密かな楽しみとなっている。
大型タイトルを避けるように粒ぞろいな秀作が集まるのもこの時期。
「ポンポさんにおまかせ!」そんなキャッチーなセリフとインパクトのあるキャラで予告編を見ただけで期待が膨らむ。
まさに雲の隙間から一筋の光のようにひときわ異彩を放つ作品である。
ムビチケと特典を手に入れ小雨降る中映画館へと急ぐ。
見終わった感想としてはとてもいい。
いい映画を見たな、見てよかったと思える作品だった。
興行的にも満足の評価が得られたのではないかと思う。
以下戯言。
ポンポさんから映画のうんちくを聞けたのはよかった。キャラとしては最高。こんな貫禄のある女の子が男顔負けに映画を語るのはアニメ特有の表現である。
しかし見終わった後ふと疑問に感じることがあった。
主人公は誰。
ポンポさんが映画を作るのではなかった。あくまでも「プロデューサー」。
物語を動かしたのは監督となったジーン。そして銀行屋のアラン。
この二人の活躍でハッピーエンドを迎えている。
監督として様々な困難を乗り越え、作品に情熱を注ぐジーン。
冴えない青年として頼りない一面がありながら、日々の努力は怠らない。好きなものには徹底的に取り組むタイプ。
このキャラ作りはとてもいいと思う。しかし、彼の才能を目覚めさせるきっかけが乏しい。
そのトリガーとなるのが主人公であるポンポさんの役割ではないのか。
そして彼に触発されて後半の美味しいところを全部持っていったアラン。
彼もまた勉強はできるが仕事ができないという欠点を持つ。会社に失望し仕事を辞めようかとすら考えていた彼がいきなり大仕事をやってのけるのも、本来はポンポさんがきっかけとなるべきだろう。
編集メイン。
銀行屋メイン。
ポンポさんはあくまで脇役
こんな絵面で、肝心の主役が誰なのかわからない。
どうしても角川が作るとオタクのコンプレックスみたいなものが前面に出過ぎてしまう。冴えない青年、仕事に悩む青年、うちの視聴者層はこんなタイプのオタクが多いだろうから、そういった人間が活躍する話にすればウケるに違いない。そう思ってはいないだろうか。
王道でいいのに。
冴えないオタクキャラが輝いて世に認められる、それはそれでいいし努力が報われるのは悪い気分はしない。しかしあくまでも脇役キャラが前に出すぎてしまうと物語のメッセージが変わってしまう。
あくまでもポンポさんが主人公で、ジーンが行き詰まってしまうところを喝を入れるとか、銀行を回って資金を集めるとか、ポンポさんに触発されて周りの人が変わっていく様がこの物語には必要なのではないのか。
せっかくこれだけカリスマ性のある輝いているキャラクターなのに、どこか霞んでしまったのがとても残念。
彼女はきっかけを与える重要人物でないと。
幼い女の子が世の中を動かす超ミラクルを起こす、というのが私の求めていたもの。
もちろん初監督に抜擢したジーンがいきなりアカデミー賞というのはミラクルである。しかしそこには彼のたゆまない努力の賜物であってポンポさんは存在しなくても変わらなかったように映る。
このシーンがなくても成立するんで……
むしろ映画が失敗してもみんなが頑張ったからよかった、みたいな展開でもよかったのでは。
この作品には決定的に足りないものがあるんです!
これはメタフィクションなのか。
とてもいい作品だと思ったが、これではジーンとアランのBL物語になってしまう。
とても恵まれたキャラクターから残念な脚本という、少し悔しい思いが残る作品だった。
映画は90分!
全222件中、101~120件目を表示