「映画製作の深さと情熱を解りやすいアニメに」映画大好きポンポさん Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)
映画製作の深さと情熱を解りやすいアニメに
やっとこの作品を観る事が出来ました。既に公開から2ヶ月程度経とうとしてますが、近所のローカル映画館で巡業公開?で短期間上映されてる情報を得て鑑賞してきました。
キャラも活きてて内容も真っ直ぐで解りやすく、それでいてキービジュアルの見た目に拠らず?結構観応えのある作品です。セリフの所々に『電撃の演出』ソレの様に訴えかけられるものがあり、観ているコチラが内容にココロをシッカリと掴まれる、そんな引き込まれ方をする面白い作品です。
言葉は日本語ですが、設定は映画の本場?ナンチャラウッドを舞台に、登場人物も外国人名、この辺は映画好きな作者のコダワリのようなモノを感じます。また作中で“B級”なる言葉が出ますが、とは言え映画作りに掛ける思いや思想概念の掛け合いに説得力が感じられ、そして深い内容です。
原作者の映画ヲタぶりが垣間見られると言うか、語りだしたら止まらない、そんな勢いを感じました。
ココまで高く評価申し上げましたが、それでも幾つか気になる事も。
まず全体にアップ気味のテンションで展開していきますが、その振り幅は決して大きくありません。主人公の挫折はなく、主人公がもたらす無理難題があまり手数をかけず解決を見せたり、単なるアクシデントだったりのアップダウンがある程度で、絶体絶命のスリルやサスペンスと言う程のハラハラ・ドキドキ感は然程無し。
また主人公・ジーンのソレがワリとテンプレで、このキャラ設定は良しとしてビジュアルに少し工夫があれば良かったかなと。ポンポさんに絵面が負けてる感が否めませんでした。
些細な事ですが、物語はジーンの独り相撲的な立て付けになっており、ライバルなどの存在で対戦的な構図ではないため、風呂敷の広さもソコソコで壮大さはありません。つまりこの辺が“B級”のソレなのでしょう。
そして問題の中の人。コチラに関してもナタリーが結構ヒヤヒヤモノでしたが、大塚明夫&加隈亜衣両氏の個性豊かな本職の演技のヒッパリによって?ナントカ及第レベルを維持しています。
そんな訳で、もう少し早く観賞できていれば良かったのですが、自宅近所で観られた事は好都合でした。ココは僻地なのでアニメ映画を観るにはワリと骨が折れる事が多いのです‥‥
ところで絵面が何となくヒロアカにアスナが出てきた風なイメージに思ったのは自分だけでしょうかw