劇場公開日 2021年6月4日

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「濃密怒涛の90分!」映画大好きポンポさん おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5濃密怒涛の90分!

2021年6月6日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

ちょっとかわいすぎる絵に腰が引けていたのですが、高評価につられて鑑賞してきました。そして、その高評価に納得!これはヤバい、おもしろすぎます!

内容は単純に言えば、映画好きの陰キャの青年が、アシスタントからいきなり映画監督に抜擢され、成功を収めるサクセスストーリー。そこに、青年監督、新人女優、大物俳優、プロデューサー、銀行員等、それぞれの立場のさまざまな思いを、無駄なくテンポよく収めた脚本が秀逸です。まさに濃密怒涛の90分でした。

さらに、映画制作の舞台裏を覗き見るような感覚が、映画好きにはたまりません。趣味で週に1本程度の映画を観ているだけの自分でも、これから作品を観る目が変わりそうです。映画制作にはこれだけ多くのスタッフや関係者の渾身の想いが込められているかと思うと、簡単に「つまらない」などと言えなくなりそうです。

タイトルにポンポさんとありますが、主役は新人監督のジーンです。もちろんポンポさんの存在感は抜群で、この二人の対照的なキャラも作品の魅力になっています。この二人以外にもとにかく全てのキャラが立っていて、しかもいいやつばかりで、その誰もに共感できそうなところが心地よいです。中でも、完全な脇キャラながらアランが終盤にいい仕事をしてくれて、このシーンは胸熱でした。他にもぐっとくるシーンが何箇所かあり、こんなかわいい感じの絵なのに、何度も目頭が熱くなりました。

これほど絶賛したくなる作品なのに、マイナスポイントが一つだけ…。そうです、劇場アニメあるあるの声優問題です。本作では、物語の核となるジーンを清水尋也くん、ナタリーを大谷凜香さんが演じています。新人監督と新人女優という役どころなので、あえての起用なのかもしれませんが、やはり荷が重かったのではと感じます。もったいない限りです。

おじゃる
kossyさんのコメント
2021年6月9日

おじゃるさん、いつもお世話になっております。
なんだか色んな要素がいっぱい詰まった映画玉手箱みたいな内容でしたけど、やっぱり弱点もあるもんですよね。
俺的には最後のニャカデミー賞なんてのが邪魔でした。
誰かのために作ることを意識して結果的に万人に受けるのなら、別の賞、たとえば観客賞とかを受賞するのがよかったんじゃないかと・・・
でも、語りたくなる映画でしたよね~

kossy