「怖いというより可哀そうが先に立つ」レディ・オア・ノット 夢見る電気羊さんの映画レビュー(感想・評価)
怖いというより可哀そうが先に立つ
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結婚式に夫の家族のもとで過ごすことになるが、その夜に参加しなければいけないゲームのがその家族のしきたり。軽い気持ちで参加することとなるが、選ばれたゲームはかくれんぼ。ただのかくれんぼではなく、隠れたものは見つかれば生贄にされてしまう恐怖のゲーム。朝まで逃げ切れれば花嫁の勝ち。花嫁は逃げ切れるのか。
家族vs花嫁という設定がなんとも奇天烈で面白いのではあるが、後味が良くはないのですっきりした気持ちにはあまりならないのが残念ポイント。この手の映画では仕方がないが、グロイ&痛い描写も多数あり、耐性がない自分からすると見ていてつらい。家族がもう少し極悪でもあれば単純だったのだが。理不尽なゲームを強いる謎の存在こそ、抹殺されるべきではと思えてならない。映画的にも家族が全滅エンドは予想できたけど、子供まで死ぬのは倫理的にNG(死ぬ直接的な描写がないことがせめてもの慰め)。というかこういうゲームがあるのに、結婚して家族を増やしたアレックスも問題だし、その家族も問題。自業自得ではあるが、子供は完全に被害者。面白いというより可哀そうが先に立つ。最後になって、実は家族全員死ななかったよ、といったほうが映画としてのエンドは面白かったかも。そっちのほうが自分たちのしたことの馬鹿馬鹿しさへの皮肉が聞いていてある種の不幸。全員殺人&殺人未遂で逮捕されてくらいでもよかった。それで一族経営が崩壊。(全滅エンドがこの手の映画が好きな人が好むエンドではあったとは思うけど)。
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