「面白かった!」2人のローマ教皇 Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった!
「テリーギリアムのドンキホーテ」のキホーテ役の俳優さんがフランシス教皇役!
さて。
謙虚で質素で親しみやすく、サッカーとジョークが好き。ダンスも踊る。
弱い立場、貧しい人たちに寄り添いながら、考えを実行する行動力と、大きな組織に対しても臆せずNOと言える人物。今までのやり方にただ従うのではなく、その体制を切り崩し、階級制度を変えようとしている。
「祈り」とは、悩みや心配ごと、喜び、悲しみをそのまま神に伝えることだ。
願わくば、涙を流すなら悲しい涙より嬉し涙がいい。
傷付いた者がこれ以上傷付かないように。傷はシミではない。癒されるべきだ。
自らの良心の声に耳を傾け、決して裏切らない姿は、カトリックという宗教を超えて人々の胸を熱くさせる。だからこそフランシス教皇は稀代のロックスターと呼ばれるのだろう。
ベネディクト16世は、自分は神学理論家にすぎず、今日のキリスト教徒の現実の生活をほとんど理解していなかったと言う。彼とフランシス教皇との間に「内なるつながり」があることが、とても嬉しかった。
アンソニーホプキンスだからこそベネディクト16世の人間臭さもまた魅力的だった。
手ぶれ風のカメラで臨場感を煽らず、固定カメラで二人の演技を観たかった気もする。
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