劇場公開日 2019年12月13日

「ローマ教皇が身近な存在になる好作」2人のローマ教皇 エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ローマ教皇が身近な存在になる好作

2019年12月17日
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鑑賞方法:映画館

これは嬉しい誤算。地味そうなので眠くなるのではと心配したが、ある意味エンターテイメント、インパクトの強い作品だった。まったく興味がなかったローマ教皇が急に身近な存在になった。好きな作品になった。

2005年にローマ教皇となったベネディクト16世(アンソニー・ホプキンス)と彼の後を継ぐことになるアルゼンチンのベルゴリオ枢機卿(ジョナサン・プライス)の対峙。いわゆる保守派と革新派で、考え方はまったく違ったが、対話を繰り返す中でお互いの内面を知り、通じ合うこととなる。

ベルゴリオの回想シーンが随所に挿入され、この作品をダイナミックなものにした。リベラルで悟りを開いたようなベルゴリオだったが、過去に犯した過ちに苦しむ一人間であった。

10億人以上の信徒をもつというカトリック教会。その頂点に立つローマ教皇とて我々と同じ人間だったんだなあ。めちゃくちゃ勉強になるし、温かい気分にも浸れる好作だ。

エロくそチキン