マイ・ビューティフル・デイズのレビュー・感想・評価
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寄せては返す波のように心地よく語りかけ、深く胸に沁み渡っていく秀作
こんな小さな作品のことなど見落とされるか、すぐさま忘れ去られてしまうかもしれない。が、本作はえも言われぬ魅力を秘めている。これだけは確かだ。冒頭、舞台に幕がおり、周囲の観客が引き波のごとくいなくなった後も主人公が一人、座席に腰掛けたまま立ち上がれない描写があるが、この映画に触れた自分の正直な気持ちもこの描写とまさに同じだった。
演劇大会という題材がまず素晴らしい。普段は目立たない生徒が、人前で思い切り感情を表現する。そのスイッチが入ったかのように変わりゆく姿。廃部寸前の部活動の面々が引率教師のボロい車に乗り込んで目的地を目指す。彼らの高揚と緊張、それに教師の過去のエピソードが絡まり合って、忘れがたい週末のひと時が織りなされていく。と、あらすじにすると無味乾燥なのに、映画の感触は波打ち際のように爽やかで、深く心に染み入ってくる。彼らの旅は、成長は、かけがえのない素敵なものを届けてくれた。
【”金色の髪の少女”が流れる中、僕らはある週末演劇大会に出た。”今作は、行動障害のある高校生男子の女性英語教師への仄かな恋と、飾り気のないほろ苦い青春を描いた作品だと思います。】
■行動障害のある高校生・ビリー(ティモシー・シャラメ)は、クラスメイトのマーゴットとサムと引率を引き受けた憧れの英語教師・スティーヴンス(リリー・レーブ)と共に、演劇大会に参加する。
生徒との関係には慎重なスティーヴンスだったが、真っすぐな想いをぶつけてくるビリーに翻弄されていく。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ビリーは明らかにスティーヴンス先生に恋をしている。だが、不器用なためにその思いを上手く伝えられない。ビリーはスティーヴンス先生をファーストネームのレイチェルと呼ぶしね。
・演劇大会の予選で、マーゴットが台詞を忘れてしまうシーンも切ないね。けれども、スティーヴンス先生は直ぐに彼女のケアをしに行くのである。
・スティーヴンス先生は厳格な態度で生徒に接しているが、自分は他校の先生と一夜の契りを結んでいたりする。
ー コラコラ。けれども、多分ビリーはそれを察していたのではないかな。故に何度も“レイチェル、恋人はいる?”等と聞くのである。
■演劇大会の本戦でのティモシー・シャラメ演じるビリーの長台詞は圧巻である。そして、彼は見事に2位に輝くのである。
<今作は派手さはないが、演劇好きの先生と生徒達とのある週末三日間を飾り気なく描いている。
エンディングで流れる”金色の髪の少女”の歌詞が、内容にドンピシャでとても良い。
きっと、ビリーにとってスティーヴンス先生は”金色の髪の、僕の好きな先生”なんだろうな。
今作は、飾り気のないほろ苦い青春と淡い恋を描いた作品だと思います。>
期待したほどではない
シャラメ出演で予告も面白そうだったので鑑賞したが、面白くなかった。盛り上がる場面が一度もなく、悪い意味で淡々としている。最後はなんとかまとめているが、終盤までのストーリーは観ているのが苦痛なほどつまらない。登場人物の掘り下げも中途半端で結局この作品で何が伝えたいのかが分からなかった。
アメリカの高校生の部活
アメリカのハイティーンものにしては画期的というくらいw性表現の少ない、爽やかな映画だった。
個性的な演劇好きの高校生達と若い先生。シャラメ君を始めとしたキャストはみな可愛い。そして高校生の演劇コンクールってこんなオーディションみたいなんだなぁ、と興味深くも観られてよかった。
予告動画の方が若干いやらしい感じがしたのは気のせいでしょうかw。
教師たちへの応援歌
ティモシーシャラメくん、
なかなかです。キャラクターはぴったりです。
そして対峙する若い国語教師のみずみずしさがね、これがとても良いんですよ。
中高生の頃、ひそかに憧れた教育実習生(教生の先生)たちのことを思い出すなぁ。
・・昔のイタリア映画ならば、思春期の男子生徒と、生徒を惑わす肉感的な女教師との“初体験”もので、ちょっとありきたりな筋書きになったところでしょう。
でも本作は、
・抗精神薬を服用する男子生徒と、
・母親を亡くした痛手を隠す新任教師と、
・ゲイの同級生と、
・自らの限界に気づいている演劇好きの金持ちの女の子、
この4人の旅の物語。
― 時代は変わりましたねー!(笑)
「長く教師を続けるコツを?」
「まあ 深入りしないことだね」
「内面まで面倒を見ることは出来ない」
「問題なく卒業させるだけ」
引率教師たちの冷めた本音がこぼれている。
これは
生徒をさばくコツを見つけた中堅教師と、教師になってまだ日も浅い女教師の立ち話だ。
「先生あなたは弱い者たちのの代弁者なのかーッ!?」尾崎豊は歌ったが、
かつては敵であり、今は同僚となった男性教師の前でのレイチェルの、大揺れに揺れる葛藤の表情は、これは見るべき。
・・・・・・・・・・・・
中学生の頃の僕は、先生たちを困らせたチャンピオンだった。
「『中学生らしい』とはどういうことですか、教育者ならあなたの言葉で答えて下さい」と問うたら先生たちは、校長も含めて一人残らず口を閉ざして逃げてしまったんですよ。やれやれ。
教師職の皆さんには、ずっと熱くいてもらいたいなぁ。 自己研鑽の姿を先輩として我々に見せてもらいたい。「智」の探求と教育学へのたゆまぬ開拓を続けていてもらいたい。
僕を教えてくれた教生の先生たちは元気にしておられるのだろうか、
経験まだ浅い先生たちにも、ちょっと一服が必要な時が来たらこの作品、ぜひ観てもらいたい映画でした。
挿入歌もオススメ
名曲揃い
ロックグループ アメリカの「sister golden hair 」がしみるから。
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障害もちの男子生徒登場のスクール映画と言えば「ウォール・フラワー」(壁の花)も秀作。
ノーマライゼーションの開花です。
エマ・ワトソンが助演します。
ありふれているかもしれないが、確かにあるもの
最近疲れたけど、重すぎなくていい映画みたいな〜っていう気分の方にお勧めしたい作品。
私生活で特にうまくいかない先生と、個人演劇の大会へ挑む3人の生徒達、特にビリー(ティモシー・シャラメ)と先生との交流が主に描かれる。
強烈なメッセージを観客に突きつけるような作品ではなく、普遍的ともとれるが確かに万人にとって大切なものに改めて気づかせたい、という願いがこの作品に込められているのではないだろうか。
また、終盤のティモシー・シャラメの演技は目を奪われるものだった。
ビリー役のティモシー・シャラメ
抜きん出て上手いです
青春のひとコマの様なシチュエーション
作品自体も地味ですが秀作です。
そして原石ここにあります!って思った
レオナルド・ディカプリオがギルバートグレイプで
見出されたように、心動かされた人は多いだろう
君の名前で僕を呼んで にキャスティングされたのでは?
人の心を掴んで離さないものを持っていますね
ビューティフルボーイの難役も凄かったし
ティモシー・シャラメの時代到来ですね
イケメンと言うより美しい少年のよう、しかも演技が上手い
線の細さが合ってるので太らないでと願うばかり
DUNE楽しみ!
答えはない
このあとどんな会話が展開されるのだろう。そんな思いで銀幕を見つめているところでエンドロール。
動機や設定はそこまで重要ではない。
性や世代を横断した思慕の念の交差に理由はいらない。
随所に見られる汎用な表現に感じ入るのも鑑賞眼か。
ティモシー青年の演技をする演技は作品の見せ場なのでは。
レトロで素敵なボルボ。
ボルボは比較的頑丈な車なので、要点検ランプが点いても気にしないで走っちゃう先生『ミス・スデイーヴンス』これが原題。昔、会社の車がドイツ車で頻繁に要点検ランプが点いていたので黒色ビニールテープが貼ってあったのを思い出した。彼女に教えてあげたい(笑)
ミス・スデイーヴンスはあまり世渡りが上手いタイプではない。一方的話すのは得意だが、会話は苦手。他の先生達が断った演劇の引率を引き受けてしまう。生徒3人を愛車のボルボで会場まで…途中でパンクしちゃうし、前途多難な予感が。そう、多難です。
妻子持ちの他校の教師とワンナイト・ラブしちゃったり、ディモシー・シャラメ演じるビリーに亡き母の思い出を話して不覚にも涙してしまったり。
このリリー・レーブという女優さん、フライヤーではそんな可愛くないのですが、映画のではめちゃめちゃキュート。表情がいいのかな?
ティモシーの魅力満載だけどね
もう、文句なくティモシーのための映画でしょ。
魅力満載だけど、それだけかな〜
ほかに魅力は?ときかれると……
音楽!!
他には?
う〜ん。なんだろ。
メッセージがボンヤリしてるけど、とにかくティモシー好きなら、見るっきゃない。
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