「良心的なホラー」スケアリーストーリーズ 怖い本 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
良心的なホラー
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シンプルに怖いだけの話だった。
小学生の頃、夏休みになるとなぜか巷を賑わす、心霊写真特集や怖い話全集などを思い出す。
単体のエピソードに裏付けや説明などはなく、直感的にや、単純に怖い話が展開されていく。主人公達の見た目が若いのも手伝って、ノリ的に林間学校の夜に突如始まる怖い話合戦のような空気感だ。
つまりは、その時だけ「ゾクリ」と怖くて後を引かない。せいぜい夜中にトイレに1人で行くのが怖くなる程度で、次の日には忘れてしまえる。そう思えば良心的で良質なホラーでもあった。
各エピソードの詳細は避けるが「赤い部屋」の話が怖かったわー。
物語の構成も技有りな感じで、クリーチャーがこれまた不気味。この一節には「恐怖の種」っていう漫画のテイストを感じてた。
結局のところ、サラに何故そんな力があったのかは語られず、人の怨念が起因だったようだ。
構成的にも質的にも幾らでも続編が出来そうであるし、ちょっと楽しみでもあったのだけど、サラが浄化されたようなラストに舌打ち。
サラ自体の設定は重いなりにも、エピソード自体はライトな感じで共有できる部分も多く、その外堀である映像表現や編集、SEなどしっかりと作り込んである良作なホラーであった。
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