「北斎の予備知識あったほうが楽しめる」HOKUSAI わかめうどんさんの映画レビュー(感想・評価)
北斎の予備知識あったほうが楽しめる
全4章の構成で話が進みますが、4章にした意味?があまりわからなかった。青年期から一気に老年期に行く過程が雑に感じました。青年期に波を捉えたからこその冨嶽三十六景の誕生のきっかけとなるプルシアンブルーとの出会い方にもっと説明があったほうがよかった。(この顔料があればあの波が描ける…!とか)
とにかく説明が足りない。例えば店の顔馴染みが滝沢馬琴だった時の自分の興奮は多分観てる殆どの人がわかってない気がした。北斎が滝沢馬琴の挿絵でも一躍有名になったとか、ふんわりしか多分伝わってない。脚本家の人は映画を観る人みんなが北斎の半生を知っていると思ってるのか?多少説明的でも滝沢馬琴がどういう人物なのか北斎がこの時どんな絵師だったのかを教えてほしかった。
あと北斎がパフォーマンス好きで即興でだるま絵を描いた等迫力あるエピソードをいれてくれたほうが見応えがあっただろうに。
奥さんとのシーン長すぎないかい…感動したけど…笑
老年期からは種彦の苦しみと北斎の病を乗り越え旅する場面が続くが、絵をもっと沢山見せてほしかった。確かに北斎が誰にも真似できない鷹の目で様々なものを見てきたには違いないけれどそれをどのように絵にしたのかをもっと知りたかった。苦しみの中描いている場面が多かっただけに、もっと、もっと楽しくとまではいかないが自分は描きたいんだという衝動にかられて描くシーンを増やしてほしかった。三万点もの作品を残しているだけに、圧倒的に絵の見せ場がない。
浮世絵が完成する過程は本物の版画師の方々がやっているだけにとても美しかった!もっと丁寧に見たかった。
それでも★4にしたのは役者の方々の"目"が素晴らしかったから。
青年期役の柳楽さんの物体を捉えたまさに北斎の鷹の目のような目力、蔦屋役の阿部さんの絵は世界を変えれると言った野望と死に側の狭間にある目力、写楽役の玉木さんの絵師の覇気を感じさせる目力、写楽役の浦上さんの自信に溢れた若き目力、馬琴役の辻本さんやコト役の瀧本さんの北斎を見つめる優しい慈愛のような目力、老年期役の田中さんの画狂老人と名乗った北斎に相応しい狂気を含んだ目力、種彦の戯作者としての誇りを守った曇りない澄んだ目力、、、役者全ての目が好きでした。
脚本があまり好きではないだけに役者の人、素晴らしい演技をありがとうと伝えたいです。
柳楽さんの砂浜のシーンと田中さんのベロ藍との出会いのシーンが観れただけでも観てよかったと思えました。
確実に北斎についての基礎知識があったほうが楽しめます!!公式サイトに色々あるようなのでよかったら…
レモンブルーさん、はじめまして!コメントありがとうございます!
私は北斎を少ししかまだ知らなかったんだなぁとレモンブルーさんのレビューを観て思いました。そして何よりその知識を映画で知れなかったことが残念でなりません。ましてや北斎を知らずに映画を観た人達は北斎にどんな印象を持ったのか?あんなに他人を批判する人だったのか?あんなに苦しんで絵を描いた人なのか?私は違うと思いました。
こうだっただろうという場面多過ぎましたね😅
馬琴の場面やっぱりわからない人いますよね!私が興奮して話した内容が一緒に観た人に一ミリも伝わらない悲しさ…笑
脚本がもっと良かったらなぁ…と。ほとんどの点を役者と美術の方々に差し上げたくらい素晴らしかっただけに残念です。期待度を上げすぎてしまったみたいです…。葛飾応為もサラッと終わらせすぎでしたね😭
わかめうどんさん こんにちは。初めまして。共感をありがとうございますm(__)m
あの方が滝沢馬琴なんですね!私は滝沢馬琴と北斎の関係をほとんど知らなかったので、映画見てる間中 ずっと あの人誰?と思いながら見てました。😅 そう!この映画 圧倒的に説明不足です!馬琴にせよ、ブルシアンブルーにせよ、北斎が長屋から田舎?の一軒家にいる(多分引越しが多い事を示す為)など、ナレーションを付けるだけで なるほどーとなるのに。でも…それでも、あまりにフィクションが過ぎて…つまらない北斎でした。北斎は史実を人間像をそのまま 描くだけで、非常に興味深い人物なのに❗
北斎の若い頃は描かなくても、40歳から晩年までの方が北斎の様々な画業が有って 楽しかっただろうと思います。それと、やはり お榮(葛飾応為)のことも もっと描くべきだったと思います。