「自由な世に変えるという意思」HOKUSAI コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
自由な世に変えるという意思
おそらく、この映画は、北斎の生涯の伝記ではない。
年代ごとの章立てになっていて、その時どんなことを成し遂げたかを見せていくため、小さな物語として進み、一見すると散漫なまとまりのない映画に見えるが、さにあらず。
「自由な表現の場を欲した生涯」を描いていたように思います。
幕府による表現規制を例にとり、「人が言いたいことが言えないようにし、文化芸術科学を見下し無駄なものと貶め、民は愚かで税を納める奴隷であることを望む政府・為政者の卑劣な姿」への[反抗][抗議][批判]が表現したかったことに思えました。
そして、「絵(=絵画や映画、漫画などの表現)は世界を変える」という志の発露こそが、この映画の肝なのだろう。
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