ジョジョ・ラビットのレビュー・感想・評価
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良い会話とシーンが1000個くらい集まった映画
笑えるところも、厳しい現実も、ホロっとくる温かさも、
どれも記憶に残るシーンばかりで、
終わってからあれこれと思い出しては、
「良い映画だったなぁ」「映画はやっぱりいいなぁ」と言い続けてしまう映画でした。
子どもが主人公で、そのジョジョも友達も、
家族も身近な人たちも、みんな強くて愉快な人が多いからこそ、
戦争や憎しみ合いがあった歴史をより残酷に感じました。
人と人との会話がどれも印象的で、
1つひとつのシーンがとても大事に描かれている、
映画らしい映画でした。
もう一度観てもきっともう一度感動する。そんな映画だ。
10歳男児目線の戦争映画
公開初日に鑑賞。第二次世界大戦時のナチスドイツをユーモアを交えて描いた作品ですが10歳男児目線の戦争映画は珍しい。ジョジョ少年の可愛さと健気さに引き込まれた。母親役のスカーレット・ヨハンソンの演技も素晴らしく存在感も抜群。
2020-9
この悲しみは永遠と語り続けなければ
悲劇を笑い飛ばしてしまうような出だしに、正直、ものすごーく不安を覚える。これは単に史実をパロったコメディ映画に過ぎないのではと─。
結構笑えるけど、なんかお寒い・・・。これでは全然笑えない。それどころか、怒りさえ覚えるかもという危惧さえも・・・。
しかし、そんな心配が無用なくらい泣いた。これほどまでに悲しくて、戦うことが無意味に感じた戦争映画はない。
やったらやり返すような構図は全くない映画で、心のわだかまりが晴れることは全くないのだけれど、積み重なっていく不安や悲しみといった感情が何かのきっかけで決壊して、そこから最後まで自分の目からは涙があふれ続けた。
映像の美しさやコミカルさは、この悲しみを中和するためのものだと勝手に解釈。
こうやって風化させることなく過ちや悲劇といったことを語り継ぐことが重要なんだとつくづく思うと同時に、この作品の志みたいなものを強く感じた。
映像と音楽の調和度も素晴らしくて、そのせいで余計に涙が出た気がする。
色んな知識や工夫でもって、戦争を愚弄してくれた、素晴らしい映画だった。
良かったです。
スカーレット・ヨハンソンにベストマザー賞を🏆
JOKERと同時期にトロント国際映画祭で観客賞を取った時に、先ずストーリーから、これは見たいと期待していた作品!
10歳の主人公ジョジョの目を通し戦争と人間の本来の在り方を考えさせられた気がした。戦争ものなら普通は重く悲しいテーマやストーリーになるところなのだが、監督は「シェアハウスウィズバンパイア」「マイティ・ソー バトルロイヤル」等で独自の世界観とユーモラスを得意とする。タイカ・ワイティティ監督ならでわの手腕がピカイチに光っており!頭から妄想の親友ヒトラーと対話するシーンは、かなりぶっ飛んで!しかもヒトラーを監督自身で演じてるから尚面白い(笑)
ユダヤ人に対するかなーり濃いめのブラックコーヒー並のジョーク💦やなんかも目立って、バックではビートルズの曲が流れたりと時代背景を感じさせないところも、また斬新で冒頭から前半は脳内麻薬か葉っぱやってるんじゃないかと言うような勢いから、ユダヤ人の女の子や母親との関係、特にスカーレット・ヨハンソン演じる母親にはベストマザー賞があるなら贈りたいほど一人の母、そして父親代わりと息子を愛する気持ちがとてもよく表されて良かった。
ジョジョの子供なら誰しも幼少期の妄想に狂うかのようなナチ狂から本来の心優しい子供という一時の成長を微笑ましくも切なくユーモラスに描きラストあたりはウルっと来てしまったが、そこは泣かさず気持ちいい締め方で終わらせてくれたタイカ・ワイティティ監督の才能とセンスを感じざる得なかった。タイトルともなっている、ジョジョラビット、冒頭でヒトラーがジョジョに言った言葉もラストでは対になって愉快痛快で本当に気持ちのいい作品であった。
どんなに悲しみを背負っていたとしても、自分を支えてくれる物、自分を包んでくれた人や思い出、心を寄せる宿り木になれる場所があるから人は前へ歩き出せる。一歩一歩踏みしめて歩いていく事ができる。
悲劇的な話題を少年の目を通して
戦争映画は見られない。本当に辛くなって怖いから。ジョニー・デップの大ファンの私は「プラトーン」をずーっと見られなかった。戦争映画で見てみたいのは「グッドモーニングベトナム」でもそれも怖かったらと思ってみていない。でもこの映画、ナチスドイツを崇拝する10歳の少年の物語。
兎に角、その少年が可愛い。金髪巻き毛の白人少年。オーディションで一発合格したのもうなずけます。そしてその少年がヒトラーを崇拝し、頭の中に彼を描き、いつも一緒にいる。(私が今、フレディマーキュリーとジムハットン、ディライラといるみたいに・・・)その幻想を描く姿に、私そっくりと思い映画を見ようと思った次第です。
その少年が子供たちを集めた少年兵の訓練に参加し、ナチス軍の兵士を目指します。ところがまだ10歳の少年の彼は・・・。
少年たちのやんちゃな日常に暗い影を落とし、ヒタヒタと迫りくる戦争。そんな中、ジョジョ少年は自宅で凄いものと遭遇。そしてそれが彼を次第に大人へと導いていきます。現代でも世界中の様々な場所で起きている戦争、その戦いの被害者はやはり、弱気者。特に子供たちは、これからの未来を生き、新しい世界を作っていく存在。その彼らをどうか幸せにしてあげて欲しい。そして大人たちも。やはり戦いのない世界をと思う作品でした。
これがオスカー作品賞だといいな
ものすごく笑いました。ヒトラーが出てくるんだけどコメディ映画並みに笑えます。楽しめます。
そしてヒトラーが出てくるからやっぱりコメディではないんです。ここが重要です。
娯楽作品でありながら、しっかりとテーマがある。みんなに観てほしいと思います。
明るいけどずっしりくるさ。
全編英語だけど言葉は通じないってさ
第2次大戦末期、ヒトラーユーゲントに参加したばかりの10歳の少年ジョジョが、母親によって匿われていた17歳のユダヤ人少女をみつけて巻き起こる話。
良く判らない軍人のおっさんアドルフを頭に住まわせ、幼いながらナチズム全開(風味)の主人公がユダヤ人少女と交流していく様子をコミカルに描いてはいるけれど、いくらコメディとはいえ設定や時代背景がめちゃくちゃで、ユダヤ人の悲壮感が伝わって来ずメインストーリーが響かない。
空気感は楽しいものの、主人公だけじゃなくみんな吞気で戦時下らしさもなく、バカ騒ぎしているだけで大して笑えるところもないし。
ボチボチ面白かったのはゲシュタポの件から荒れる前ぐらいかな。
話が話だけに、コメディじゃないと難しかったり重過ぎる内容だからこうした?
まあ、ストーリーの拘りどころが良く判らないアメリカ映画らしいドタバタ感といえばそうなんだけどね。
ストーリーは嫌いじゃないけど、コメディにしてももうちょいちゃんと作られていたら、若しくは、もう少しシリアスにつくられていたら、と勿体なく感じた。
重いテーマをコミカルに
かなり深刻なシチュエーションを、絶妙な塩梅で、コミカルなタッチで描いた珠玉作。まともに描かれたら、残酷過ぎてまあ観れなかったかも。
タイカ・ワイティティ監督、このバランス感覚天才かも。
大戦末期、ナチに心酔する10歳の男の子が主人公。これだけで深刻な設定なのに、作りが楽しく、すぐに世界に入れる。
冒頭、ヒトラーに歓声をあげるモノクロフィルムの女性たち。その映像のバックにビートルズの曲が。この時点でコメディとしてほっとさせられて、物語が始まる。これこそ映画の魔法だ。
ジョジョ役の子の可愛さはもとより、監督扮する想像上のヒトラーや、彼を取り巻く大人たちが魅力的。スカヨハ演ずるジョジョの母親、ヒトラーユーゲント教育係のK大尉、重要な役所のトーマシー・マッケンジーなどなど。
そういえば、評価の高かった「僕はイエス様が嫌い」に似ていて、神様の替わりにヒトラーとなった体裁だ。メッセージもありながら、楽しく見れる素晴らしい作品だと思う。
全体を通して、ほがらかな気持ちになれる癒し効果のある作品。 満足度...
多くの人に見てもらえたら素敵だなぁと思います
「愛は最強」
試写会にて。
どこまでも純粋ゆえにナチズムに染まりきっているジョジョのイマジナリー・フレンドは、極めて分かりやすくアドルフ・ヒトラーである(タイカ・ワイティティのなりきりぶり...あとちょっと腹が出ている...)。時は第二次世界大戦末期、ヒトラーユーゲントの子どもたちも戦闘員として駆り出される時代。
合宿でイマジナリー・フレンドに鼓舞されて手榴弾をぶん投げるジョジョ。どこまでも本当に考えが真っ直ぐすぎる故に、まだまだ機微の分からないジョジョ。怪我の為に戦うこともできず、顔にはフランケンシュタインみたいな傷ができて不満顔のジョジョの家に隠れていたのはユダヤ人の少女...。
子どもゆえに視野が狭く、とにかくなんでも信じ込んでいるジョジョと、様々な経験を重ねたエルサのおかしくも不毛なやり取り。イマジナリー・フレンドたるアドルフの頓珍漢な鼓舞。なんでこんなこと信じてるのかしら...と逆に微笑ましくなってしまったり。
スカーレット・ヨハンソン演じる母がどこまでも格好良い。子どもを愛し、信念を貫き、愛を教える。母の言葉を鬱陶しがるジョジョも、結局のところこの母の心根を受け継いでいることで成長する。ナチズムに染まってしまった息子を母は嘆くが、彼女の愛はきちんと息子に届いているのだ。
ジョジョが少しずつエルサに見せる、ぎこちなく幼い気遣いは本当にかわいい。
前半は戦争、ナチズムを背景にしているが、くすりと笑える展開に仕上がっている。アドルフだってコメディ要員だ。
しかし後半は大変にシリアスな、戦争の描写が続く。
無邪気でただ純粋に、ナチズムを、ヒトラーを信奉していたジョジョの前に突きつけられる現実。子どもも銃を持たされ、殺されていく人びと。前半が穏やかな分、非常にこの描写が効いてくる。
そしてコメディリリーフ要員ながら重要な役割を果たす親友ヨーキーとキャプテン・K。素直さがジョジョとは別のベクトルで発露されるヨーキーの台詞と、ただの面白いひとかと思いきや、大変な思慮と気遣いでジョジョを救うキャプテン・K。サム・ロックウェルで泣くとは...(すみません)。
純粋すぎるが故に視野が狭いジョジョの視界を広げるのは、周りの優しい人びと。ものすごい「愛」の強さ。「愛は最強」。これだ!
ものすごく重い題材を軽やかに、そして繊細に描いたタイカ・ワイティティ監督。そして自らが扮するアドルフ・ヒトラーをイマジナリー・フレンドに設定することで、その考えの歪さを巧妙に物語に組み込む手法は素晴らしかった。そして靴紐と、母の言葉の回収。素敵だった。
ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビス君の表情演技は最高でした。あとヨーキーね...。アーチー・イェーツ君...。彼はくるね...。ホーム・アローンのリブートも彼で決まったらしいしね...。
生きるって素晴らしい!心がダンスする映画
子供の目線から戦争を描くことで、戦争の愚かさや無意味さを伝える映画はよくあるけれど、
この映画を見終わって一番強く感じたのは「生きる」ってことの素晴らしさでした。
素敵なラストシーンに感動(T ^ T)
戦渦にいる人々からしたら贅沢な悩みだと思われるでしょうが、それでも日々を生きていくということは、楽しい事ばかりではない。
平和ボケした日本に暮らす私ですら、辛く悲しいことや理不尽な出来事に、生きていくのが嫌になる時もある。
そんな現代を生きる私達一人一人に、全部飲み込んで生きていく勇気をくれる。
心がダンスしたくなる映画でした。
良くも悪くも純粋なジョジョがとにかく可愛い!
まだ10才なので、強くてカッコ良い大人の男に憧れて、背伸びしたいお年頃…。
父親が不在なこともあり、彼の憧れの対象は立派な兵士。夢はアドルフの側近。
男らしさや勇気をはき違えている狂気な時代にあって、繊細で優しい彼は、心の辻褄を合わす為に妄想のアドルフに叱咤激励してもらいながら、一人前の男として成長すべく奮闘する。
前半に見せる子供らしくてとびきりキュートな表情と
後半に見せる大人びた表情とのギャップ萌え〜(≧∀≦)
覚悟を決めた男の顔にグッときます。
スカーレット・ヨハンソン演じる母親が魅力的!
ミステリアスな美女で、独特なセンスの持ち主。
息子に対しての愛情が深くて、驚くような行動に出ることもありますが、決して過保護ではない。
戦時下においても自分の中に確固とした価値観を持ち続ける強さもさることながら、どんな時でもユーモアを忘れないところが、何より最強だと思えます。
ジョジョの友達のヨーキーが良い味出してます。まるで戦争ごっこのノリ。
実際、社会全体がアイドルに心酔して熱に浮かされたような、リアリティが無い時代だったのかもしれません。
いや、そもそもリアルに考えたら人殺しなんて出来ないですし。
巻き込まれ型に見えるヨーキーですが、どんな状況にあっても意外と腹が座っているので
なんだかんだで生き残って、店とか出して成功してほしいww
監督、はしゃぎすぎ!
東京国際映画祭で鑑賞
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