「ライトなテイスト」ジョジョ・ラビット みみずさんの映画レビュー(感想・評価)
ライトなテイスト
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描きつくされてきたテーマだろう。
観るたびに心が落ち込み、陰鬱な気分で映画館を出ることばかりだった。
こんな平坦な気持ちで終わったのは初めてだろう。
序盤はナチに洗脳された能天気な少年が延々と映し出され、冗長だ。
中盤もユダヤの少女を匿っているのが明らかになるものの想定内で、テンポは変わらない。
潮目が変わるのは吊り下げられた母親の姿からだが、それでもソフトでマイルド。
心がギュッと痛んだり、涙したりすることはなかった。
ナチとユダヤ人の問題というよりは、少年の成長物語。
ちょっと笑ってしまうようなエピソードが挿入され、
心通い合った親友や粋な教官が少年をサポートしてくれて心がほんわか温まる。
ユダヤ人少女に徐々に惹かれていく姿には、心が疼く。
悪くはないのだが、もう一声!の観は否めない。
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