「童話」ジョジョ・ラビット U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
童話
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子供に向けての作品に思えた。
大人が楽しむというよりは、子供が見て考えられる作品。日本でいう所の文部省推薦枠のような。戦争の愚かさや悲惨さ、人種差別の理不尽さとか迫害…ドイツに狂気が蔓延してた時代を背景にそんな道徳的な事を説いたような感じだった。
と、そうは言っても堅苦しいわけじゃない。ちゃんとコメディしてるし間口は広い。子供達が楽しめるような作りになってる。
そして大人も楽しくないわけじゃない。
ジョジョの仕草や言動は可愛いし、それなりに戦争の悲惨さも描いてる。
ジョジョ=群衆と捉えたら深みまで出る。
世論に懐柔される大人たち。
事実は知らされない、探求する術もない。右向け右が美徳かのように振る舞う人々。
ジョジョは10歳の子供だ。
社会通念に染まってない彼は、まさにその通念に染まっていこうとしてる。
でも、だからこそ彼は気付く。
自分の中の素朴な疑問にちゃんと向き合った。
「どおして?」「なんで?」
幼い彼は、社会を担う大人達よりも、よっぽど善良な人間だった。
とまぁ、そんなとても意義のある作品だったのだけど、「フォードvsフェラーリ」の後で見たもんだから、若干疲れてた。
俺の欲が満たされてたような状態で申し訳なかった。
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