「赤毛に染めたアナは『レディ・バード』のシアーシャ・ローナン風」堕落のススメ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0赤毛に染めたアナは『レディ・バード』のシアーシャ・ローナン風

2020年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 見どころはアナ/ニナ役のイングリッド・ガルシア・ヨンソン。アナでいるときは清楚なブロンドお嬢様なのに、ニナになった途端赤毛のショートカットに変身する。元は弁護士なのに、場末のショーパブ・ダンサーになるためだ。ショートカットで思い出すのはニキータとかルーシーとかの殺し屋ばかり。公開予定になってる『ANNA』もショートカットだ・・・て、リュック・ベッソンばっかりやん!ちなみに『フィフス・エレメント』のミラ・ジョボビッチの髪よりも赤いです。

 最初は、自分がもう一人いることに気づいたアナが逃走するような、SF的な展開をするのかと思っていたのですが、かなり精神的な内容でした。平凡な自分を変えたいという現実逃避から生まれたもう一人の自分。どこまでが想像の世界なのかさっぱりわかりません。もしかしたら、ドッペルゲンガー現象を体験したことによる“死”からの逃避だったのかもしれません。

 イヴァンという婚約者や仲のよい父親の姿。外から自分を見ると、平凡な人生を送ってしまうだろうと感じたため、堕落する人生を経験したかっただけ。結局は堕ちる人生にも限界を感じることに、邦題とは違ったメッセージがあるのだろう。勧められても困るよ・・・

kossy