シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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ウルトラマニアの愛と執念の最終回
「シン・ウルトラマン」。
ウルトラマンマニアである、庵野秀明と樋口真嗣の“愛と怨念の作品”である。これに文句をいえる人がいるとすれば、それは羨望(自分がやりたかった)でしかない。ここに円谷プロの初代ウルトラマンが本当の意味で完結した。
ここからは盛大なネタバレなので、鑑賞してからどうぞ。
まず本作はIMAXで見ることを推奨しない(IMAXと通常スクリーンで観たので確認済み)。しっかりと意図されたシネスコ映画だ。ウルトラマンと怪獣の戦闘シーンの構図、水平に放たれるスペシウム光線、すべてがヨコ方向に広がるシネスコ画角が効果を発揮する。むしろSCREEN Xがあればいいのに(現時点ではSCREEN Xも4Dも発表されていない)。
IMAXスクリーンで観ても、上下に白オビがあるだけで、追加料金500〜600円のムダである。悪い意味での“なんちゃってIMAX”。また登場人物の会話シーンで挿し込まれるi Phone撮影のカットはあからさまに解像度が落ちる(ただしその画角は面白い)。やはりIMAXで観る作品は選ぶべきだ。オススメ映画館があるとすれば、TOHOシネマズ日比谷の「SCREEN1」である。IMAXに匹敵する横幅のシネスコスクリーンで、シート設備などの環境も申し分ないTOHOシネマズのフラッグシップである。「SCREEN1」以外は普通なので注意。
さてオープニングから、『ウルトラQ』の禍威獣が次々と出てくる。ゴメス、ペギラ、ラウゲユウス、マンモスフラワー(別名ジュラン)、カイゲル(Qではゴーガだった)…。禍威獣とはシン・ウルトラマンでの新語。作中で各禍威獣のネーミングは、防災大臣の勝手な趣味とされる。
そして『ウルトラQ』の禍威獣たちと、人間(自衛隊)の戦いがフラッシュバックされる。『ウルトラQ』放送当時の石坂浩二のナレーション「甲状腺ホルモンのバランスが崩れ〜ここは全てのバランスが崩れた恐るべき世界なのです。これから30分、あなたの目はあなたの体を離れて、この不思議な時間の中に、入ってゆくのです〜」のあの世界観なのだ。自然界を破壊する人間の開発活動から生まれた超常現象。
作中「禍威獣や外星人はなぜ日本にしか出現しないのか」というセリフはあえて『ウルトラマンは日本ローカルの作品であり、日本オリエンテッドになにか文句があるか』という誇りである。
『ウルトラQ』の世界観のうえに、ここからウルトラマンの登場になる。これも放送当時のコンセプト踏襲のひとつだ。テレビ放送『ウルトラマン』の放送オープニングで、液状に描かれた“ウルトラQ”の文字が“ウルトラマン”に変わる映像をそのままに、“シン・ゴジラ”→“シン・ウルトラマン”へ。思わずニャッとさせられるパロディだ。
突如として現れる銀色の巨人に、日本人は驚き混乱する。『シン・ゴジラ』で展開された国民、政府、自衛隊の混乱が同じように、ありそうな反応を見せていく。『シン・ゴジラ』との違いは、あれほど早口詰め込みではないことと、ゴジラ(怪獣)だけではなく、外星人(宇宙人)との遭遇があるということだ。スピルバーグの『未知との遭遇』(1977)とは異なる、ウルトラマンにおける人類と宇宙人の外交交渉が描かれる。
ここで山本耕史演じるメフィラス星人が〈マルチバース〉という言葉を使う。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)ではない本作が〈マルチバース〉をセリフに使い、MCU以外のメジャー作品によって一般用語として肯定された。〈マルチバース〉という概念は、これまでの創作物(小説・漫画・映画・ドラマ)で多用されてきた〈パラレルワールド〉の置き換えに近く、『シン・エヴァンゲリオン』がソレであった。〈マルチバース〉は使い方によっては、ご都合主義に陥るズルいマジックワードなのだが、本作では外星人の言葉として〈マルチバース〉に触れる程度で抑えている。
さて、話を戻す。『シン・ウルトラマン』のこだわりは挙げれば尽きないが、初代ウルトラマンスタッフに最大限の敬意を払った、細かすぎる配慮の数々。2度見、3度見でなんども楽しめる。
放送第3話「科特隊出撃せよ」のネロンガ、第9話「電光石火作戦」のガボラは、当時の製作費圧縮のため着ぐるみの流用が有名。それをそのまま作中のセリフネタにしてしまっている。
放送第18話「遊星から来た兄弟」のザラブ星人がニセウルトラマンになる回も出てくる。そして放送第33話「禁じられた言葉」のメフィラス星人は巨大フジ隊員(身長40m)を登場させたが、今回は長澤まさみ演じる浅見弘子が標的になる。「シン・ウルトラマン」ではこのエピソードを使って、巨大なウルトラマンが突然登場するβシステムの秘密を整理してしまう。見事だ。
主人公は“ハヤタ隊員”ではない。しかも姓だけでなく下の名前がある。“神永新二”。斎藤工が演じる、禍威獣特設対策室専従班(禍特対) 作戦立案担当官である。ここは“科特隊(科学特捜隊)”ではなく、“禍特対”であることと、またしてもシンジくん(エヴァンゲリオン)である。
すでにウルトラマンに、“カラータイマー”がないことは有名だが、デザイナー成田亨さんが描きたかった"銀色にかがやく美しい宇宙人"が、最新のデジタル映像技術によって完成された。カラータイマーのない代わりにウルトラマン自身の色が変わるというのも、当時できなかった映像テクニックだ。
禍威獣たちのクリエイティブも同様だ。庵野秀明さんが絡むと結局、すべてが“使徒”になる。遡って『風の谷のナウシカ』の巨神兵もそうだ。今回の宇宙怪獣ゼットンの巨大さ、宇宙に展開するメカニカルな様相は、エヴァの“使徒”そのものである。
悪い意味ではない。当時の宇宙恐竜ゼットンは体長60mとされていたが、それでは「1兆度の火球」を発射できない(はず)。今回のゼットンなら惑星ごと消滅させることができるわけだ。これ“第○使徒”?
音楽が素晴らしい。オリジナルのウルトラマン楽曲を鷺巣詩郎さんがリアレンジして、すべてが懐かしいまま新鮮なサウンドを放つ。
そして放送最終話(第39話)「さらばウルトラマン」でゼットンに敗れるウルトラマン。そこに現れる光の国からの使者ゾフィー。『シン・ウルトラマン』でも、当時のウルトラマンとゾフィーの会話が再現される。セリフの半分は一語一句同じでありながら、今回は大きく違うところがある。
“ゾフィーは2つの命を持っていない”。ついにウルトラマンはひとりの人間のために、自分の命を捧げる。放送当時は実現しなかった脚本。ほんとうのウルトラマン最終回を、2022年に初めて迎える。これぞ大団円。
(2022/5/13/グランドシネマサンシャイン/Screen12/J-16/シネスコ)
知識ほぼゼロでの感想です
たまたま時間があったので鑑賞しました。
ウルトラマンの知識はほぼゼロ、庵野監督だから見たというだけの者の感想です。
ストーリーはやや詰め込み過ぎ感がありました。
セリフ過多、情報過多なのはシン・ゴジラで経験済みですか、それでも頭が追いつかない。
鑑賞後に設定や登場する星人や怪獣は旧作に沿っていると知って、旧作を知っている人ならばついて行けたのかもしれないなと思いましたが、知識ゼロの自分には大変でした。
シン・ゴジラの時も大した事前知識無しで見たのですが、大量のセリフや情報の洪水も心地よかった。今作はどうにもうまくハマれませんでした。
私の少ない知識ではウルトラマンにはカラータイマーがあるはずでしたが、今作での改変はうまいと思いました。
それにしても役者のアップがやたらと多いのはなぜなのだろうか。これも旧作オマージュなのですか?あまり効果的な演出には思えませんでした。
特撮や戦闘シーンが昭和な感じなのは良かったと思います。
音楽も旧作から引用されているようですね。これも良かった。ただし、そのためか米津玄師のテーマソングが浮いてしまったように感じました。いっそのことテーマソングごと旧作から引用しても良かったのではないだろうか。
全体的な感想として、旧作ファンならばより楽しめるのだろうなというものでした。
良いところと残念なところが入り混じった作品
予告編のメフィラスの名刺から梅図かずお版の流れを期待していたけどさすがに無かった。
好きな人達が作ったんだな~と感じられるくらい旧作のストーリーを上手く拾って詰め合わせてくれていたので、楽しめる作品でした。
良いところ
・話のテンポは2時間で丁度良いくらい。
・BGMがほぼすべて旧作からの選曲。懐かしいだけでなく現代の風景にマッチしていた。
・外星人のデザインや表現は素晴らしい。
・やろうと思えば次回作も出来る?2作目の定番は数の勝負。下地も出来たし、いよいよあの方々にご登場いただきたい。
・予算抑える為のVRの使い方。
残念なところ
・全体的に庵野節以外の演出は????まあ、あの監督だし。
・途中まで不思議ちゃん発言しても変な奴で済む主人公。
・政府の要職が機密事項をペラペラ話しながら庁内歩き回ってっちゃダメでしょう。
・「特撮」を意識しすぎた画面。わざと光を合わせないで合成っぽく見せたりが残念。
・昭和の頃は心の中で今のハリウッドムービー並に想像力の補正が働いていたからピアノ線が見えていても良かったけど、今どきのわざとそう見せる絵作りは残念。
・山が崩れて何か出てくるのに人があっちこっちに往来していたり、街中で騒ぎが起きても普通に足元に群がってスマホ構えているわりにビルの上には誰もいないっておかしいでしょ?
・おしりパン(グッ?)!もっと思いっきり「パーン!!」って行って欲しかった。
・西島秀俊ほか役者の無駄遣い。長台詞は映画の個性になる前に役者の演技を奪うってことが良く分かる。
・VRシーンはジャニーズでなく、阿部 サダヲさんにやって欲しかった。(出てないけど)
ショワッチ!(言わない)
樋口真嗣監督はとてもいい人らしいです。いい人過ぎて撮影現場でああしたが良い、こうしたが良いと言われると言われた事を聞いてしまうそうな。
そんな樋口監督が庵野秀明総監修に色々と言われながら作ったのではないか?と思えるぐらい庵野作品でした。スタッフロールに庵野秀明の名前の多い事よ。モーションアクターの所にまで庵野秀明の名前があった時には思わず吹き出してしまいました。ま、面白かったからいいんですけどね✨
ウルトラマン自体は子供の頃に再放送を観た事があるぐらいであまり詳しくないのですが、なかなか楽しめました。まさか映画館の大画面、しかもIMAXでウルトラマンを観る日が来ようとは。多分小ネタも沢山詰め込まれていたでしょうし、きっと知ってる方はもっと楽しめた事でしょう。長澤まさみの巨大化とかシュールだなぁっと思っていたら、ちゃんと元ネタあったみたいですしね。
怪獣が現れる目的をしっかり理由付けしているのが素晴らしいです。脚本も書いている庵野秀明、きっと昔テレビでウルトラマンの怪獣を観た時からずっと理由を考えていたんでしょうね。ラストのマルチバースに吸い込まれる時に下に出てた時間のカウントがちょっと遅くなるのはブラックホールに吸い込まれるイメージでしょうか?細かい所まで演出が行き届いてて関心しました。
で、途中でフと思ったのですが、最近マーベルのドクターストレンジでマルチバースの話が出ていたのに対して、ウルトラマンは50年以上前からマルチバースをやってたんですね。他のウルトラマン・シリーズは別世界なのにウルトラマンが客演したりしてましたし。言葉がなかったので定義できてなかったけど、いつの間にかやってたマルチバース。やっと世界が追い付いて来た感じですね。改めて日本の特撮の奥の深さを感じた次第でした。
正直、ウルトラマンの概念を壊すのかと不安だったけどそんなことなかった。
光の星怖い。
星人系みんな細いけど、神秘的なデザインだった、フィギュアはやくだしてくれ。
ゼットンの鳴き声を使ったのに、監督のこだわりを感じる。
主人公が完全にリピアだったの好き、よくよく考えてみると本人が登場したの最初と最後だけやん笑
ゴジラみたいに後日談とか伏線みたいなのを最後にやらなかったのは、主人公がリピアだからなのかと思った。
後日談とかなくて、考察できないやん、消化不良みたいなのになるかもしれんけど監督の初代ウルトラマンに対する性格を新しいキャラを作って改めて伝わった、ありがとう
庵野監督の本気を見た。
オリジナルの音楽や効果音、随所の演出が昔のウルトラマンを感じさせてくれてとても興奮しました。
もちろん当時のウルトラマンのまんまではなく、庵野節を効かせた新しいウルトラマンとしての魅力が詰まった作品でした。
ゼットン震えたー。めちゃでけーゼットン出てきたなーって思って、初代同様負けて人類の力で、みたいな流れも当時とはちょっと違うけどそこは庵野流だなってなんか妙に納得。
ゾーフィとゾフィーの違いは流石に知識なかったけどw
シン・ゴジラと比較して物足りないと言う人もいると思うけど、ウルトラマンってやっぱり子供時代のヒーローだから程よく簡略化されて見やすいっていうのが魅力だと思います。
CGちょっと粗いのとか飛んでるウルトラマンがピーンとしてるのとかもむしろいい味出してて昭和生まれには響くなー。
仕事終わりのレイトショー、寝ちゃうんじゃないかと心配したけど、一切眠気に襲われない最高の作品でした。
怪獣プロレスと異星間権力政治における「他力本願」
『シン・ゴジラ』が面白かったので、二匹目のどじょうにも期待したが、残念ながらまったくの期待外れであった。前半は「禍威獣」2匹とウルトラマンの「怪獣プロレス」であった。中盤から後半は(嶋田久作演じる頭の悪い首相率いる)日本政府を詐欺にかける「外星人」2人(?)と光の星からの使者ゾーフィがゼットンで人類(と言っても出てくるのは日本人のみなので、この映画では人類≒日本人である)を滅ぼそうとする「異星間権力政治」であった。双方に一貫してみられるのが、日本人の手に負えない「プロレス」と「権力政治」における日本人の(西島秀俊曰く)「神頼み」と思慮の浅さである。
ウルトラマンが、在日米軍の比喩であるということはさんざん言われてきたことなので、ここでは繰り返さない。しかし、それでも遠い昔に見たオリジナルでウルトラマンを倒した怪獣ゼットンは科学特捜隊の兵器(無重力弾)によって倒されたのであって、ここに製作者の矜持が見られた。子供にでも分かる「自分たちのことは自分たちで守る」という明確なメッセージである。
しかし、この映画では、有岡大貴演じる(知性を感じられない)物理学者がメタバース空間で衒学的なセリフを繰り出した後の結論は、ゼットンへのウルトラマンの特攻であった…。何、この展開。最後の最後まで「神頼み」?ウルトラマンの無条件の「優しさ」に甘えすぎである
『シン・ゴジラ』と比較すれば、この点についてよくわかってもらえると思う。『シン・ゴジラ』が面白かったのは、最後の最後まで日本人が知恵と勇気で正体不明の怪獣と張り合ったからである。実際、「ヤシオリ作戦」開始時での長谷川博己の演説は泣かせる。他方で、『シン・ウルトラマン』では有岡大貴が斎藤工にウルトラマンの特攻作戦を伝えたときの、斎藤工の「自分の命を使ってくれ」という発言には、ウルトラマンの人類(日本人?)愛に敬意を抱きつつも、ドン引きしてしまった…。
樋口監督は、「庵野の本(脚本)と寸分違わないものを作ったつもり」「2度、3度と見てほしい」といっているが、正直な話、once is enough であるだけでなく、時間とお金の無駄だったと後悔している。庵野さん、紫綬褒章が泣いているよ。
ウルトラマン点100点庵野秀明点80点映画としては70点
ウルトラマン点100点
面倒な設定をサクサク説明
怒涛の序盤の展開
ウルトラマンの重力を超越した不思議な挙動
それによる虚像としての嘘っぽさ安っぽさ
が作り出す変な感覚。
飛行姿勢のまま画角内で暴れ回ったり
ロボットと生き物との間のようなような
妙に癖になるあの動き、見たことがありません。
虚構と現実の間と言っても良いかも知れません。
大分虚構よりですが。
ストーリーテリング。
松本人志の大日本人にあったような、外敵からの脅威は強靭で粗暴なお上にお任せして大切な物まで委ねることにまるで他人事のような当事者、又は大怪獣のあとしまつのような分かりやすいデウス・エクス・マキナ的結末。に対する強烈なアンサーに思えました。
すがるのではなく、協力する。本当の意味での自立、共存、勝利。オリジナルがもつメッセージを強く感じました。
ウルトラマン点100 点かと。
庵野秀明点80点
熟語、専門用語の多い早口、スピーディな展開、は健在でした。しかしシンゴジラのようなリアリティはやや薄めな、いやかなり薄い、が、面白い。庵野節薄口だけど、しっかり味は出ている印象でした。
何が庵野秀明らしさかとかツッコミが飛んで来そうですが。
映画としては、正直70点位。
理由は上記のウルトラマンらしさ、そしてメッセージ性による弊害。
私的な意見です。映画以外でもそうですが、物語作品は単体として面白くないと面白くない。
人はよく目にするものに親近感を覚えると言います。
設定やら思想やらてんこ盛りで、唯一無二感の徹底的に作り込まれたウルトラマンの美しさを2時間で理解するには無理があるように感じました。
ウルトラマンに親しみのない人の人生に現れた本作シン・ウルトラマンを2時間で面白いと感じることに難儀さがあるように感じます。
総評80点
シン・ゴジラを総評95点とした場合です。
比べては野暮かも知れませんが公式でシン・ユニバースを謳っていますからどうしてもシン・ゴジラと比べしまう。と、惜しい。と正直感じてしまいました。
言うなればシン・ゴジラほど尖った演出はありません。勿論ウルトラマンですから、大人から子どもまで楽しめるエンターテイメントとしての素晴らしい仕上がりです。その為か個人的にはあまり刺さりませんでした。もっと価値観とかぶっ壊して欲しい。私見です。
本作を楽しく観たいのなら是非迫力のある劇場で観るべき作品かと思います。
以下は妄想です。
しれっと発言されるマルチバース。
今後のシン・仮面ライダーに新たな展開が描かれるかも?ドクター・ストレンジによろしく少し違う世界だから?役者は同じだけど違う役を演じてるとか?少し違うけど名前も少し似てるけど何かゴジラっぽいの最初にでるのはマルチバースに関係が?とか勝手に妄想しています。
マルチバース、映画会における偉大な発明ですね。
う~ん…微妙にイマイチだったかなぁ…ただ!長澤まさみさんが♡
期待値をめっっっちゃ高めすぎちゃってたせいもあるので、厳しく言うと、ちょっとコレジャナイ!感は否めなかったです。
私にしては珍しく、そそくさと公開初日に観に行きましたからね。
でも…やはりウルトラマンといえば、カラータイマーがなくちゃ。
どうも、そこのデザインに“こだわり”があったみたいだけれど。
でも、素直さって大切なのよ。踏襲してほしかったなぁ、ややこしい話や“こだわり”は抜きにして。
ピコーン♪ピコーン♪ピコーン♪ピコーン♪鳴らしてほしいのよ!
あと、太刀魚みたいに銀色がヌメヌメしすぎじゃね?
他に登場カットごとに口の造形が異なっていたことが、気になって気になって仕方なかったの。
これは2200円もしたデザインワークスに記載あるのかな?きちんと読んでみよう。
何しろ2200円ですからね。これが正直痛かったぁぁぁ…
あと、ゾーフィー?の立ち位置がイマイチよくわからんかったのね。
結局、同族同士で潰し合ってたの?
そこもソレジジャナイ!感がありましたね。
ゾフィーはやっぱり素直にウルトラマン救いにこなくちゃ。
ただ“こっちの映画”は“あっち”と違って、きっちりと大怪獣のあとしま…
おっと!危ない…危ない…(笑)
めっちゃ評価しているのは、長澤まさみさんのスーツ姿!
(;゚∀゚)=3ハァハァ
これが絶妙なエロティシズムを感じさせてよかったの!(どんな視点で映画観てるねん!)
どんな視点も何も“あんなふうに”されたら、真下から見上げるでしょうが!(笑)
なのに見えそうで見えないの!そこがいいの!
(ちなみに私も女装時は、あんな感じの服装。なのでスクエアで萌えたの)←本当にどうでもいいキモチワルイ情報…
巨大化フジ隊員にもそういう「劣情」感じた人いるでしょ!特に庵野さんは絶対に!絶対にだ!(笑)
閑話休題
禍威獣の造形は大変よかったです。(ここもちょっと違和感。普通に“怪獣”でよくね?科特隊でよくね?)
特にガボラのドリル!ドリルですよ!やっぱドリルでなきゃ!
でも、やっぱコレジャナイ!感満載だったのは、こともあろうにラスボスのゼットン!
今作最大の問題児・ゼットン!
アレジャナイ!ソウジャナイ!あんな無機質な?あんな第五使徒みたいな?のジャナイ!
しかも出自に大いに問題あり!ソンナノジャナイ!
普通にラスボスの宇宙恐竜としてとっておいてもよくね?
メフィラス星人あたりが呼んだ最後の刺客として。
「ピョロロロロロ♪ゼットーン♪」はよかったの。
でも、もっとー!もっとー!バリトンヴォイスでゼットーン♪ゼットーン♪リフレインしてほしかったです。
あれ聞くとトラウマが蘇ってめっちゃ怖いけれど、それがいいんですよ。
だから!最後の戦いには、やっぱカラータイマーが必要不可欠なのよ!
あれが停止してしまう、最大最強のヒーローの最後を見てみたいのよ!
あんな感じであっさり、かつ中途半端な描き方じゃなくて!
もっとシンプルに!絶望的に!
トラウマを再現してよ!あれがウルトラマン全話中の最大最高の見どころじゃん!
面白かったのは『シン・ゴジラ』のパロディじゃね?
と思うほど、現場がチャキチャキ動くの!
勿体付けた会議とかすっとばして動くの!とにかくチャキチャキ動くの!
あれは観ていてテンポよくて、面白かったです。
そこ“シン・ゴジ”テイスト期待して観に行かれた方々は物足りなかったかもですね。
序盤あたりの人の手で屠った出来事を映像化すると、そうなったかもですね。
私は勝手に感じたパロディ感の件も含めて、チャキチャキ動くのが楽しめました。
あと、やっぱり長澤まさみさん♡まさみさん♡
特にウルトラマンの掌でタイトミニからフトモモ露わにしたカットがどうしても脳裏に焼き付いて離れないの!
なのにパンフレットにも、読み飛ばしたデザインワークスにも、そのカットのスチルがないの!ないの!
巨大化まさみさんのスチルもないの!ないの!←大切なことなので、四回繰り返しました。
あと、やはり今回も感じたエンディングテーマソングの違和感。
歌いらなくね?
オリジナルのサウンドトラックに優れた曲あるんだから、そういうの使ってほしかたなぁ。
どうかするなら、素直に科特隊のテーマ流すとか。
アーティストさんに罪はないけれど、どうしようもない違和感を感じてしまうです。
いや、やっぱり、オーダーを料理しきれないアーティストには大いに罪がある!米津!貴様もだッッ
しっかし…パンフレットの1000円越えは覚悟してたのに、まさか“あっちで”あんな感じで出費がかさむとはなぁ…
思ってもみなかったなぁ( ´•д•`; )
仮面ライダーこわい! 財布的に!
庵野秀明の自伝
率直な感想はタイトルの通り。
人は沢山の人や物、自分を取り巻くあらゆる情報(ウルトラマン)の影響を受けて
形成されている。
そうして成長していく中で、
自分の判断している事は果たして自分の意思なのか?
自分はなんの為に生きているのか?
という大きな問いに直面する局面がやってくる。そこで庵野秀明が出した結論は「スタジオカラーの人達や庵野モヨコなどの自分にとって大切な人の為に生きる」
という事だったのかなと。
主人公=庵野秀明
長澤まさみ=庵野モヨコ
滝=樋口監督
ゾフィー=宮崎駿
って考えてみるとすごくしっくりくる。
長澤まさみにケツ叩かれてゼットンに向かうシーンなんかは色んな意味で笑えた。
少し弛みを感じた
面白い。でもシン・ゴジラ、シン・エヴァから期待値が上がりすぎた感じはある(脚本監修とは言え庵野監督ではないわけだし)。
怒涛のカイジュウラッシュ、目まぐるしい前半から、ウルトラマンの正体を追う後半は少し弛んだ印象。画角や口上はシン・ゴジラ路線だけど、ちょっと違う。前半は庵野要素多めで、後半は薄く感じた。
長澤まさみさんは陵辱され過ぎでは。
僕は大筋を知っている故の楽しみがあったけど、初見の人の感想を聞きたいかも。
でも主題歌は聴きたかったな。
きたぞ われらの 長澤まさみ。 これ、ご新規さんにはちょっと厳しくないっすか…。
1966年の誕生以来、今なお愛され続けている空想特撮シリーズ『ウルトラマン』を新たにリブートした一作。
また、映画監督・庵野秀明を中心として制作されている一連のSF特撮&アニメシリーズ「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」の第3作目でもある。
巨大不明生物「禍威獣」の脅威に晒される現代日本を舞台に、謎の巨人「ウルトラマン」と禍威獣との戦いを描く。
脚本/総監修/企画/製作/編集は庵野秀明。
主人公である「禍特対」の作戦立案担当官、神永新二を演じるのは『海猿』シリーズや『シン・ゴジラ』(戦車中隊長、池田役として出演)の斎藤工。
禍特対の分析官、浅見弘子を演じるのは『君の名は。』『コンフィデンスマンJP』シリーズの長澤まさみ。
禍特対の班長、田村君男を演じるのは『風立ちぬ』『クリーピー 偽りの隣人』の西島秀俊。
”光の巨人”ウルトラマンの声を演じるのは『耳をすませば』『シン・ゴジラ』(文部科学省職員、安田龍彥役)の、名優・高橋一生。
光の星からの使者、ゾーフィの声を演じるのは『魔女の宅急便』『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの山寺宏一。
禍特対に接触してくる政府の男を演じるのは『シン・ゴジラ』(内閣総理大臣補佐官、赤坂秀樹役)『狐狼の血』の竹野内豊。
まずは自分の立ち位置を申し上げておきますと、世代としては『ティガ』(1996-1997)ど真ん中(Gonna TIGA! Take me, take me higher〜♪♫)。
とはいえ熱心に観ていた訳ではなく、親の目を盗んでチョロチョロっと観ていたという感じ。
自分にとっては、むしろ『ティガ』よりも『ゼアス』(1996)に思い入れがある(ゼアス!ゼアス!ゼアス ゼアス ゼアス!)。
『ウルトラマン』ガチ勢にとっては邪道かも知れないが、子供の頃に劇場で観た『ゼアス』は最高に面白かったのだ!
なので一番好きなウルトラマンは『ゼアス』である。異論は認めない。
本作の下敷きになっている『初代』を観賞したことはない為、思い入れは全くない。
だが、子供の頃の愛読書は「怪獣図鑑」だったし、ソフビもすごく沢山買ってもらっていた。
全く詳しくもないし思い入れもないが、同世代の中では『ウルトラマン』シリーズ好きな方に入ると思う。
そんな自分が本作をどう観たか?
端的に言ってしまうと「そんなに二次創作がしたかったのか、庵野&樋口」。
そりゃ『ウルトラマン』好きが観ればテンション上がるかも知れないけど、自分のようなビギナーにはちょ〜っとシンドい映画ですよコレ。
まず一番引っ掛かるのは作品の構造。
本作は「ネロンガ編」「ガボラ編」「ザラブ星人編」「メフィラス星人編」「ゼットン編」の5つに分かれている。
2時間の映画であるにも拘らず、5つもストーリーパートが存在している為、一つ一つの物語が早足になってしまっている。
そのため、キャラクターの掘り下げや人間関係が構築されていく過程の描き込みなどがおざなりになってしまっており、全く「禍特対」のメンバーを好きになれずに映画が終了してしまった。
まるで本作は『シン・ウルトラマン』というテレビドラマの総集編のよう。
これは、製作陣にやりたいことがありすぎて、それを詰め込みすぎてしまった結果こんなことになってしまった、ということだろうか…?
…いや、多分そんなことはない。
百戦錬磨の庵野秀明が、そんなポカを冒すわけがない。
おそらく、この歪んだ作品構造自体が『ウルトラマン』に対するオマージュ(というか、金のかかった二次創作)なんだろう。
『初代』には、『長篇怪獣映画ウルトラマン』(1967年)、『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』(1979年)、『ウルトラマン怪獣大決戦』(1979年)という3つの総集編映画が存在する。
おそらく、庵野秀明は『シン・ウルトラマン』をあえて総集編っぽい映画として作ることで、過去の『ウルトラマン』映画のオマージュを行ったのだろう。
…うん。
そりゃ『初代』を知っている人なら「うわー!この総集編っぽい感じ!これこそ『ウルトラマン』の映画だよなぁ♪😆」となるかも知れない。
でも、『初代』を1ミリも知らない自分のような人間からすると、ただの不出来でブサイクな映画という風にしか捉えられない。
映画の為のオマージュではなく、オマージュの為のオマージュになってしまっており、これではただの二次創作の域を出ていない。
CGのはずのウルトラマンがあたかも模型のような回転をするとか、あまりにも妙ちくりんなカメラアングルとか、見る人が見ればわかるであろうネタが随所に散りばめられていたが、これも『ウルトラマン』ビギナーからすればただの違和感。
『シン・ゴジラ』(2016)のように、劇伴がオリジナルのものであるという程度のオマージュなら鑑賞の邪魔にはならないが、今回はちょっと度を超えている。
まさに内輪の楽しさを最優先して周りとの温度差が生じるという、オタクの悪いところが出てしまった一作という感じ。
とはいえ、全てのオマージュが不発だったのか、というとそんなことはない。
例えば巨大化するフジ隊員もとい長澤まさみには大爆笑してしまったっ!🤣あれで2時間観たいくらい、個人的には大好物!
ゼットンの1兆度の火球って実はトンデモない威力なんやで〜、という「空想科学読本」ファンには堪らないネタを持って来てくたのも良かった。
巨大化とか1兆度とか、大真面目にバカをやるオマージュはおおむね上手く機能していた。
ゼットン星人のポジションをゾフィーが担う、というのも良い裏切りだったと思う。
ゾフィーの名前が「ゾーフィ」だったのは、ゼットン星人とゾフィーが混じって「ゾーフィ」というなんだかよくわからん宇宙人が怪獣図鑑に紹介されてしまった、というのが元ネタ。
こういうわかる人にはわかるけどわからない人でも別に鑑賞の妨げにはならない、というオマージュは良いと思います。
このように、決して全てがダメ〜という訳ではないのですが、やはり二次創作感が強すぎて自分ではついて行けなかった、というのが正直なところ。
二次創作感云々を抜きにしても、後半の展開には疑問が残る。
だってメフィラス星人もゼットンも、ウルトラマンがやっつけないんだもん。
映画開始1秒で怪獣が現れるという思い切りの良さに対し、後半は小難しい会話劇に終始してしまったのはなんとも勿体ない。前半のテンションで最後まで貫き通して欲しかった。
『シン・ゴジラ』では東日本大震災と原発事故を戯画化してみせていたが、今回は安全保障問題と日本の核武装論を戯画化している。
「日本が核武装したところで、もっと強い兵器でボコられて終わりっしょ。」
「安全保障とか言ってるけど、いざ戦争になったらアメリカが日本を命懸けで守ってくれる訳ないじゃん。」
という庵野秀明の思想を、全く押し付けがましくない形で描いている点は流石。
その上で、「自分のケツは自分で拭け」という結論が提示される。
テーマに対しての回答を明確に提示する。これが出来ている時点で立派な作品ではある。
…ではあるんだけどさぁ。あの世界会議の場面はあまりにもチープ過ぎやしませんか?
予算の関係なんかもあるんだとは思うけど、あまりにも海外の描写が無さすぎて、地球滅亡の危機という緊張感が描き切れていなかった。
あとは長澤まさみが匂いを嗅がれるというセクハラシーン。
あれはちょっと不快だわ。
政治的な内容に踏み込んだ作品なのに、女性への性暴力問題についての配慮が無さすぎる。
ただでさえ、今の邦画業界は性暴力問題で揺れまくっているのに、そこにこのセクハラギャグはちょっと…。
お色気ギャグとセクハラギャグは全く別のものであり、お色気ギャグは笑えるけどセクハラギャグは笑えない。
庵野・樋口両監督にはこの点に早く気がついて欲しい。
色々と書いたが、決して嫌いな映画ではない。
むしろ、『ウルトラマン』を大人も楽しめる娯楽映画として甦らせてくれたことに関しては感謝しかない!
とはいえ、コロナによる公開延期も相まって最高潮に高まった期待値を超えてはくれなかった。
なんかCGも安っぽかったし。『シン・ゴジラ』の方がクオリティが高かったような…?
これなら着ぐるみとミニチュアでやってくれれば良かったのに…。
ちょっと点数を辛めにつけすぎた気もするが、『シン・仮面ライダー』はもっと頑張って欲しいのでこのスコアで。
※竹野内豊が出演していたが、これって『シン・ゴジラ』と繋がっているのか?
竹野内豊は「MCU」におけるニック・フューリー的なポジションで、まさかの日本版アベンジャーズを結成しようとしている…?
「マルチバース」という聞き馴染みのある言葉も出て来たし、MCUを意識しているのは間違いないですよね。
まさか『ゴジラvsエヴァンゲリオンvsウルトラマンvs仮面ライダー シン・コンパチヒーローズ』が実現する可能性が…!?
普通に面白い
ウルトラマンは昔見てた記憶があるくらいで、
シンゴジラが面白かったので
シンウルトラマンも期待して観てきました!
シンゴジラっぽい要素もあり、
カイジュウもちょいちょい出てきますし、
長澤まさみがちょっと笑えるところもあって、
ウルトラマンの過去の曲?も使ってるようでしたので、
ウルトラマンファンなら更に面白いのかな?と思います。
あまりウルトラマンを知らない人は、
話が難しい部分もある気もします。
戦闘シーンかっこよかったです。
個人的にはもっとカイジュウと戦ってほしかった。
全体的に普通に面白いと感じました。
次のシン仮面ライダーも楽しみです。
庵野さん、そんなにウルトラマンが好きに……
ウルトラマンを愛するプロの映像作家が、大きな予算と本物の役者を使って作った二次創作映画という感じでした。ウルトラマンを知らない人がどう評価するか分かりませんが、ウルトラマン好きは見ていてハマると思います。
サイケデリックな模様がクルクルと回転し、ウルトラQの文字に変わったかと思うと、シン・ウルトラマンのタイトルが出てくる。これだけで口元がニヤッとしてしまいます。
第1話と33話、最終回を下敷きにしたような物語も、緊張感があってとても面白かったです。33話ですから、巨大長澤まさみさんも外せません。見ていて、そうだよねーと思ってしまいました。ゾフィーとゼットンは意外な扱いでしたが、とても面白かったです。
劇中の要所要所にかかるウルトラマンからの楽曲、ザラブ星人と戦う際だったか、ファイティングポーズを取った後に、頭と肩を軽くゆするような動きなど、どこをとってもウルトラマン愛に溢れる作品でした。
また、昔の庵野秀明版帰ってきたウルトラマンでは、カラータイマーに記号としてのウルトラマンを求めていた庵野さんが、今回は成田亨さんのデザインに基づいてカラータイマーを外すようにしたのも興味深いことでした。
映画館で観るべきウルトラマン愛にあふれた作品
最高のウルトラマン。こういうのが観たかったんだよ、というウルトラマンが観れた。
ウルトラQとウルトラマンへの愛にあふれまくった作品。
こんなに元の作品への愛があふれたリメイクがあっただろうか?
庵野さんだからこそ作れたのか…。
特撮映像もすばらしい。映画館の巨大なスクリーンで観るべき映像。
当時の特撮技術だからこその苦肉の策としてのシュールな映像が、こんなにもかっこよく素晴らしい映像になるなんて。
元ネタを知っていれば知っているほど面白い。
もちろん元ネタを知らなくても面白いだろう。
はじめのウルトラマンと次に現れたウルトラマンの口元のデザインの違い、怪獣のデザインの使いまわし、ゼットンの1兆度の火炎球など、予算の都合や設定ミスと解釈するのが妥当なところを、逆に活かしたストーリーにしているところで、本当にウルトラマンの大ファンたちが、楽しみまくってこの作品を作ったんだな、と感じる。
5,60年前の映像、音楽、演出を現代に活かすことで、ハリウッドのまねではない、独特な世界観をつくることに成功している。
着ぐるみっぽい身体の質感までもかっこよい。
のどかな公園や居酒屋で外星人と話すシーンなど、何と名付けたら良いか分からない感情になり面白い。
ストーリーもテンポの良い展開で、最後まで飽きない。そこを削っちゃう?というような思い切ったカットがあるからだろう。たとえばウルトラマンと人間との融合シーンはなかった。
ウルトラマンの体色(カラータイマーの設定)、ゾフィーの役割り、ゼットンの大きさの変更については驚かされた。しかし変えるべきところは変えてオリジナルより面白くなり、テーマは変えていない、というところがすばらしい。
ウルトラマンがいると人類は自分自身の無力感を思い知り、また、ウルトラマンにたよるようにばかりなってしまう、それではダメだ、というオリジナルでもっとも重要な根幹のメッセージはそのままだ。
ヒーローものへの批判として、他力本願の考え方になってしまうからダメだ、とよく言われるが、最も有名なヒーローものであるウルトラマンは、それとは真逆のテーマをもっている。
オムニバス せわしなく 飽きる 説明くさい お馴染みの役者 CGが無機質 ゾフィーの扱い
総じてつまらない映画だった。公開初日に観た自分を叱りつけたい。
・1 ウルトラマン来る前 2 ウルトラマン登場 3 最初の外星人 4 次の外星人 5 次の外星人 これら5つの話を並べただけに見えた。
・2時間弱に詰め込むにはせわしない。最後は、え? たったこれだけの時間でゼットンエピソードまで行っちゃうの? この映画内での「日本」におけるウルトラマンのイメージすらまだ安定させてないのに。このウルトラマンは一体何をしに来たのだろうと感じさせた。当然、最終部に共感や感動が生まれるはずもない。
・3-5の話が同様に外星人と地球人の関係性を扱っており、飽きる。そういうありがちなプチ小難しい話が見たかった訳ではない。
・ウルトラマンの変身原理が大きな話題となっており、それを中心に萎える説明が延々続く。月並みな政治的な軋轢や妥協の説明も多く、これも萎える。そういうのも本当どうでもいいから…。カッコいい怪獣。科学特捜隊とウルトラマンが死力を尽くす姿。他は些事のはずなのに。
・お馴染みの役者が勢揃い。夢の「ウルトラマンの世界」が現実に引きずりおろされたように感じる。特に「巨大長澤まさみ・下からのアングルのおまけも付けました」って何がしたいんだろうか。別に「まさみ」を見るためにお金を払った訳ではない。フジ隊員に土下座して謝っていただきたい。
・CGが無機質。ウルトラマンが人形に見えること多々。異空間表現も月並みでチープ。
・ゾフィーを勝手に「ゾーフィ」という名前に変えたこと。躊躇なく地球を滅ぼそうとするキャラに変えたこと。許し難い。
シン・ウルトラマン
初日、レイトショー鑑賞
皆様、鑑賞スタイル完璧でございました。
心地よく、映画を堪能できました。
ザブラ戦が良かったな。
シン・ゴジラの赤坂さんとか出てきたし、
ゾフィーが山ちゃんだったり( ̄ー ̄)ニヤリ。
ゼットンは最後にでるかなあて思っていたら
ゾフィーが出すとはね。
最後の人類みんなで解決策を考えて人類のみで
打ち勝つのかあとおもたら
結局、ウルトラマン頼りか〜て
目覚めなかったらどうなったろ。
もっと好きになったよ、ウルトラマン。
ウルトラマン生誕55周年記念作品。
シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバースの一編。
TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREENで鑑賞。
終始、ウルトラマンへのオマージュに溢れており、
終始、ウルトラマンをカッコよく描いていました。
もうそれだけで、感無量…
まさしく、これぞ、リブート。
「ウルトラマン」の世界観を現代の視点で解釈し、見事なSF作品に仕上げた庵野秀明の脚本が見事すぎました。
名作エピソードをツギハギではなく、繋がりを持たせたひとつのストーリーに構築しているのも素晴らしかったです。
「シン・ゴジラ」の時のような早口のセリフ回しが踏襲されていたり、日本政府や諸外国との関係を風刺する部分も健在でしたが、同作には無かった人間ドラマでの情感やコミカルさがあり、差別化が図られていることに驚きました。
「ウルトラマンが人間を愛してしまう」と云う要素がストーリーの根本にあるために、感情が描かれなければ成立せず、全体的に「シン・ゴジラ」みたいな硬さは緩まっていました。
リアリティーのレベルを同作よりも落としてバランス調整を施し、オリジナルの「ウルトラマン」の世界観を壊さないような抜群の塩梅になっているなと思いました。
メリハリの効いたカメラワークもテンポの良さを引き立たせていて、ところどころやりすぎの感はあったものの、さすがは庵野・樋口ラインの演出の巧みさだな、と…
ゼットンをあのような形でウルトラマンと対峙させるとは予想外すぎて、まさに庵野秀明にしか思いつけないこと…
最終回の展開を昇華させて、高らかとした人間讃歌を歌い上げ、尚且つウルトラマンを再定義してしまうなんて…
ウルトラマンは神にあらず。我々と同じ、命あるもの…
縋るのではなく、彼と協力することで成し遂げた人類の勝利は、友情、そして協調の最たるもので、希望の光だな、と…
もっと好きになったよ、ウルトラマン。
そして、人類のことも…
[余談1]
ここからは特撮オタクの叫びとして徒然なるままに…
始まり方から胸アツで、声を上げたくなるのを必死で堪えました。なんと云う遊び心なのか…。オタクが作ってんなぁ、なんて感心して、琴線に触れて来る導入部の見事さにウキウキ・ワクワク!―劇伴も宮内國郎氏のものを使用して、あとは「シン・ゴジラ」の流用(またはアレンジ)と「エヴァ」風の劇伴の併用でまさに庵野ユニバース。ネロンガ登場からの…まさかの予告編フェイク!―やはり庵野秀明は心得ておりました…。ウルトラマンには、A、B、Cタイプとスーツのマスクデザインの種類があることを…。やっぱそうだよね、って感じ。
カラータイマーを無くしたことで、ウルトラマンの地球での活動限界をどう描写するのだろうと個人的に気になっていた点を、「まさかそう来るか!」と思わず膝を打ってしまった手法で行っていて、これはまさに「シン・ゴジラ」におけるゴジラの形態変化も斯くの如しなウルトラC。
その後も小気味良く小ネタ(明らかに巨大フジ隊員オマージュな長澤まさみの巨大化など)を投入し、まさかまさかのシークレット・キャストの登場で「マジか」と声が漏れてしまいました。周りの皆さんごめんなさい…
ゾフィー(本作ではゾーフィ)の登場は予想出来ていましたが、あのデザインはもしや、"ウルトラマン神変"…?―そうとしか思えませんでした。ここまで成田亨氏リスペクトとは!
そしてゼットンの使徒感にさらに庵野ユニバースを感じていると、その攻略法を探る人類の行動は「シン・ゴジラ」の最終局面を世界レベルに拡大した人間讃歌と希望を抱かせる庵野秀明ならではなクライマックスでした。
本作のキャッチコピーになっていたあの名ゼリフもちゃんと語られるべき者の口から発せられ、「ウルトラマン」最終回の先を行った展開と結末に圧倒されたところへ「M八七」。
エンドクレジットに或る方の名前を見つけて、なんのボイスキャストを担当していたのかとんと見当がつかなかったのでもう1回観なくちゃなぁ、なんて思っているとモーション・アクターに古谷敏の名前を見つけて猛烈に感動してしまった…
[余談2]
一般の視点に立つと、本作は「シン・ゴジラ」ほどの特大ヒットは期待出来ないのではないかなと思いました。
少々マニアックな方向に傾き過ぎているのではないか?―と感じたからです。ウルトラマンのファンなら大喜びだけれど、大衆受けするかと問われれば、うーむと唸ってしまう…
しかし視点を変えると、違った面が見えて来ました。
「シン・ゴジラ」味を期待すると、確かに肩透かしを食らうかも。リアル寄りの作劇なれど、同作のような重厚さはありませんでした。このライトさは寧ろ、特撮初心者にとっては優しい入門編として機能しているような気がしました。
それは本作のコンセプトである、「ウルトラマン」放送当時の衝撃を再現すると云うことに繋がって来そうだな、と…
本作で初めて本格的に「ウルトラマン」に触れた方にとっては、現代風にアップデートされたストーリーは古臭くない、面白いものに映ってくれるだろうし、そう願いたい…
同時に、リアルタイム世代(これは決してマニア、オタクに限定されない人たちを指す)には感じ取れるであろう懐かしさも随所に内包されているように感じられ、非常にニクいつくりになっている作品だなと思いました。
※以降の鑑賞記録
2022/06/03:庵野秀明セレクション "ウルトラマン"4K特別上映
2022/07/13:"ウルトラマン" メフィラス登場回付き特別上映(大阪SSC)
2022/11/18:Amazon Prime Video
うまく入り込めなかったのが悔しい
ウルトラマン自体は子供の頃見たことがあったが、ウルトラマンの今までの映画は見ずに今作を鑑賞した。魅力的な点はあったが、どうしても入り込めなかった。
前半のテンポが良かったのだが、その分無理矢理感を感じてしまったのとわざとらしい演技が気になってしまった。ただ、ゴメスなどの怪獣が流れるシーンは好きだった。
人間を好きになったウルトラマンを通じて、作品のメッセージ性は強く感じた。
好きな部分はあったのだが、自分が子供心のまま見ることができたらもっと楽しめたのかもしれないと思って少し悲しくなってしまった。
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