シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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長澤まさみの演じてるキャラが自分には受け入れられない
映画全体を通してはとても面白い。戦闘シーンもCGの限界は感じるものの面白く流石庵野監督だと思った、そして、メフィラス星人の人の演技はとても良くメフィラス星人の部分の面白さはかなり高いレベルにある。
しかし、それ以外のノイズが多すぎて見終わった後にものすごい不快感があった。まず、長澤まさみの演じてるキャラがひたすらに気持ち悪かった。あの自身のお尻を叩くシーンが多すぎて自分には受け入れられなかった。あのシーンは本当に必要だったのか‥もし、原作にありそれを再現しているのだとしたら、このホワイト化していく社会の中でわざわざ再現する必要はあったのだろうか?そして、匂いを嗅ぐシーンも気持ち悪かった。物語上必要だったのかもしれないが、もう少しやりようあったのでは無いかと思う。感覚的には「ひたすら下ネタを話して、その場で後輩が愛想笑いをしてるのを喜んでると勘違いし、さらに下ネタを言って陰でめちゃくちゃ嫌われてるおじさん上司」の話を聞いてる感覚だった。
長澤まさみの演じたキャラはもう1度考え直す必要があると思う。シンゴジラの時の石原さとみのキャラと同じくらい受け入れがたい。
これは邦画全てに言える事だが、日本人の演技が下手すぎて要所要所で現実に戻されて映画を楽しめない。日本人はそんなに感情的になって話すことはないのに過剰にやりすぎていて、それが逆嘘っぽく感じ現実に戻された。シンゴジラでは早口で喋らせる事で役者に演技させないで、役者本来の力を引き出し面白くしていたが今回はそれが無かった。
その点、メフィラス星人はハマり役で演技も上手く、そしてアングルの切り取り方、笑顔のタイミングで、何を考えてるのかわからせないようにしていたので映画の中でダントツで魅力があった。メフィラス成人編は物凄く魅力があり引き込まれた。
また、話の内容が弱いシーンでは実相寺アングルを多様しすぎている。シーンが弱いところで使うと面白く感じるのだが、今までのあんな作品の中でも断トツにわざとらしい上に多く「また実相寺か‥」となる。シン・ゴジラではカッコよかったがシンウルトラマンはでは使いすぎてしつこかったので、もう少し後半の人類や政治の話を早く持ってきて、物語と絵のバランスをとり絵をもたせる必要があった。
映画全体としては面白かったが、私は不快感が残ったためオススメか聞かれたらオススメはしない映画。ただもう1回は見る。
個人的にはシンゴジラの方が好きだ。シンゴジラレベルのものを期待していかない方がいいと思う。ただ、初代ウルトラマン好きにはたまらないシーンが多いと思うので、大衆向けというよりはマニア向けなのでマニアの方は是非見るべき。
エンドロール後、映像なし
普通に面白い
ウルトラマンは昔見てた記憶があるくらいで、
シンゴジラが面白かったので
シンウルトラマンも期待して観てきました!
シンゴジラっぽい要素もあり、
カイジュウもちょいちょい出てきますし、
長澤まさみがちょっと笑えるところもあって、
ウルトラマンの過去の曲?も使ってるようでしたので、
ウルトラマンファンなら更に面白いのかな?と思います。
あまりウルトラマンを知らない人は、
話が難しい部分もある気もします。
戦闘シーンかっこよかったです。
個人的にはもっとカイジュウと戦ってほしかった。
全体的に普通に面白いと感じました。
次のシン仮面ライダーも楽しみです。
庵野さん、そんなにウルトラマンが好きに……
ウルトラマンを愛するプロの映像作家が、大きな予算と本物の役者を使って作った二次創作映画という感じでした。ウルトラマンを知らない人がどう評価するか分かりませんが、ウルトラマン好きは見ていてハマると思います。
サイケデリックな模様がクルクルと回転し、ウルトラQの文字に変わったかと思うと、シン・ウルトラマンのタイトルが出てくる。これだけで口元がニヤッとしてしまいます。
第1話と33話、最終回を下敷きにしたような物語も、緊張感があってとても面白かったです。33話ですから、巨大長澤まさみさんも外せません。見ていて、そうだよねーと思ってしまいました。ゾフィーとゼットンは意外な扱いでしたが、とても面白かったです。
劇中の要所要所にかかるウルトラマンからの楽曲、ザラブ星人と戦う際だったか、ファイティングポーズを取った後に、頭と肩を軽くゆするような動きなど、どこをとってもウルトラマン愛に溢れる作品でした。
また、昔の庵野秀明版帰ってきたウルトラマンでは、カラータイマーに記号としてのウルトラマンを求めていた庵野さんが、今回は成田亨さんのデザインに基づいてカラータイマーを外すようにしたのも興味深いことでした。
オカエリナサイ
ウルトラマンを知らない人でも
劇場公開初日に鑑賞。
エンドロール中に劇中での出来事に気持ちが膨らんで、思わず涙が溢れてしまった。
そんな体験は本作が初めてだった。
シンウルトラマンのレビューを眺めていると、「ウルトラマン(初代)の前知識が必要」「◯◯は先に見ておいたほうがいい」というようなマーベル映画で見られるような意見が散見される。
決してそんなことはない。
もちろんウルトラマンオタクならオタクなりの目線で存分に楽しめる。それは間違いない。
でも、本作の最大の魅力はそこではない。
純粋に人類のために闘ってくれる圧倒的な存在、それを通して問われる人類(自分)の存在価値こそが、今作に込められた最も重要な核だからである。
生理的に気持ちのいいカット割りがビシバシ決まった庵野さんならではの映像も素晴らしい。
変に鑑賞前のハードルを上げている人の感想は気にせず、まずは劇場に足を運んでもらいたいところ。
とにかく最高な作品とメッセージだったと私は思ったんだけど、それが伝わらない人間もいるようで。
鑑賞後の帰りに、私の後ろを歩いていた品性においてメフィラスに遠く及ばなそうなふたり組が「ウルトラマン最後までダセーなぁwww」「最後まじ爆笑しそうになったわwww」と、およそ同じ人間とは思えない感想を吐き散らして笑い合っていたのには閉口した。
まあ、そういうスタイリッシュでドッカンドッカンバトルする今どき(?)な映画を期待した人には面白くないんだろう。
そういう感性に育たなくて良かったとつくづく思うけど。
蛇足だが、山本耕史演じるメフィラスのしたたかで知略的かつ上品な立ち振る舞いには心の中で「かっこいい…」とつぶやいてしまった。
トップクリエイター達が作った純国産の空想特撮映画、ぜひ映画館で楽しんでください。
映画館で観るべきウルトラマン愛にあふれた作品
最高のウルトラマン。こういうのが観たかったんだよ、というウルトラマンが観れた。
ウルトラQとウルトラマンへの愛にあふれまくった作品。
こんなに元の作品への愛があふれたリメイクがあっただろうか?
庵野さんだからこそ作れたのか…。
特撮映像もすばらしい。映画館の巨大なスクリーンで観るべき映像。
当時の特撮技術だからこその苦肉の策としてのシュールな映像が、こんなにもかっこよく素晴らしい映像になるなんて。
元ネタを知っていれば知っているほど面白い。
もちろん元ネタを知らなくても面白いだろう。
はじめのウルトラマンと次に現れたウルトラマンの口元のデザインの違い、怪獣のデザインの使いまわし、ゼットンの1兆度の火炎球など、予算の都合や設定ミスと解釈するのが妥当なところを、逆に活かしたストーリーにしているところで、本当にウルトラマンの大ファンたちが、楽しみまくってこの作品を作ったんだな、と感じる。
5,60年前の映像、音楽、演出を現代に活かすことで、ハリウッドのまねではない、独特な世界観をつくることに成功している。
着ぐるみっぽい身体の質感までもかっこよい。
のどかな公園や居酒屋で外星人と話すシーンなど、何と名付けたら良いか分からない感情になり面白い。
ストーリーもテンポの良い展開で、最後まで飽きない。そこを削っちゃう?というような思い切ったカットがあるからだろう。たとえばウルトラマンと人間との融合シーンはなかった。
ウルトラマンの体色(カラータイマーの設定)、ゾフィーの役割り、ゼットンの大きさの変更については驚かされた。しかし変えるべきところは変えてオリジナルより面白くなり、テーマは変えていない、というところがすばらしい。
ウルトラマンがいると人類は自分自身の無力感を思い知り、また、ウルトラマンにたよるようにばかりなってしまう、それではダメだ、というオリジナルでもっとも重要な根幹のメッセージはそのままだ。
ヒーローものへの批判として、他力本願の考え方になってしまうからダメだ、とよく言われるが、最も有名なヒーローものであるウルトラマンは、それとは真逆のテーマをもっている。
オムニバス せわしなく 飽きる 説明くさい お馴染みの役者 CGが無機質 ゾフィーの扱い
総じてつまらない映画だった。公開初日に観た自分を叱りつけたい。
・1 ウルトラマン来る前 2 ウルトラマン登場 3 最初の外星人 4 次の外星人 5 次の外星人 これら5つの話を並べただけに見えた。
・2時間弱に詰め込むにはせわしない。最後は、え? たったこれだけの時間でゼットンエピソードまで行っちゃうの? この映画内での「日本」におけるウルトラマンのイメージすらまだ安定させてないのに。このウルトラマンは一体何をしに来たのだろうと感じさせた。当然、最終部に共感や感動が生まれるはずもない。
・3-5の話が同様に外星人と地球人の関係性を扱っており、飽きる。そういうありがちなプチ小難しい話が見たかった訳ではない。
・ウルトラマンの変身原理が大きな話題となっており、それを中心に萎える説明が延々続く。月並みな政治的な軋轢や妥協の説明も多く、これも萎える。そういうのも本当どうでもいいから…。カッコいい怪獣。科学特捜隊とウルトラマンが死力を尽くす姿。他は些事のはずなのに。
・お馴染みの役者が勢揃い。夢の「ウルトラマンの世界」が現実に引きずりおろされたように感じる。特に「巨大長澤まさみ・下からのアングルのおまけも付けました」って何がしたいんだろうか。別に「まさみ」を見るためにお金を払った訳ではない。フジ隊員に土下座して謝っていただきたい。
・CGが無機質。ウルトラマンが人形に見えること多々。異空間表現も月並みでチープ。
・ゾフィーを勝手に「ゾーフィ」という名前に変えたこと。躊躇なく地球を滅ぼそうとするキャラに変えたこと。許し難い。
何も知らなくても楽しめた
公開初日に映画館で鑑賞。
全くウルトラマンも特撮も知らなくても、面白かった。
ウルトラマンがきれいでかいじゅうが可愛かった。
シン・ゴジラやエヴァンゲリオンに寄せててワクワクする場面もちょこちょこありつつ、
でもシン・ゴジラよりも軽めで見やすい。
俳優さんの魅力ももっと全面に出ていて、長澤まさみと斎藤工がよかった。
あと、シン・ゴジラは虚構の物語であるはずなのにリアルだった。一方でシンウルトラマンはファーストコンタクトもので、かなりSF色。私は三体を思い出した。
終わって口コミを見たらウルトラマンファンにとっても胸熱な作品だったようで、きっと子どもがみる初めての庵野作品てなって今後ウルトラマンや庵野作品にハマるきっかけになるのだろうなと思った。私もウルトラマンのことたくさんウィキペディアで調べました。
ふと一晩立ってウルトラマンはなぜ地球に来たのだろうと不思議に思った。でも、どの口コミをみても誰も気にしてない笑 みんなウルトラマンの存在を自然と受け入れている。
“真”ウルトラマン
オープニングテーマ、効果音(特にゼットンの呼吸音)、変身シーンの「片バンザイ」ポーズ、スペシウム光線を放つ際の猫背気味の姿勢、怪獣の質感、ゼットンとの死闘で力尽き長兄(本作では単に使者という設定になってるが)ゾフィーが迎えに来る・・・
正しく半世紀の時を経て初代ウルトラマンが蘇った感じ。
宇宙人(外星人)の魔の手により女性隊員が巨大化して暴れまわるというエピソードまで再現するこだわりぶりも尚良し。
惜しむらくはウルトラマンと怪獣の格闘シーンもCGを控えめにして当時のようにスーツアクターで全部やってほしかった。
ついでにハヤタ隊員役だった黒部進か娘の吉本多香美をチョイ役でもよいから出てもらっていれば、オマージュ作品として最高だったと思う。
主題歌の「M八七」は曲単体としては米津玄師らしいソウルフルで素晴らしいものだと思うが、この映画に合ったものかというと、若干違和感はあったかな。
シン・ウルトラマン
初日、レイトショー鑑賞
皆様、鑑賞スタイル完璧でございました。
心地よく、映画を堪能できました。
ザブラ戦が良かったな。
シン・ゴジラの赤坂さんとか出てきたし、
ゾフィーが山ちゃんだったり( ̄ー ̄)ニヤリ。
ゼットンは最後にでるかなあて思っていたら
ゾフィーが出すとはね。
最後の人類みんなで解決策を考えて人類のみで
打ち勝つのかあとおもたら
結局、ウルトラマン頼りか〜て
目覚めなかったらどうなったろ。
もっと好きになったよ、ウルトラマン。
ウルトラマン生誕55周年記念作品。
シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバースの一編。
TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREENで鑑賞。
終始、ウルトラマンへのオマージュに溢れており、
終始、ウルトラマンをカッコよく描いていました。
もうそれだけで、感無量…
まさしく、これぞ、リブート。
「ウルトラマン」の世界観を現代の視点で解釈し、見事なSF作品に仕上げた庵野秀明の脚本が見事すぎました。
名作エピソードをツギハギではなく、繋がりを持たせたひとつのストーリーに構築しているのも素晴らしかったです。
「シン・ゴジラ」の時のような早口のセリフ回しが踏襲されていたり、日本政府や諸外国との関係を風刺する部分も健在でしたが、同作には無かった人間ドラマでの情感やコミカルさがあり、差別化が図られていることに驚きました。
「ウルトラマンが人間を愛してしまう」と云う要素がストーリーの根本にあるために、感情が描かれなければ成立せず、全体的に「シン・ゴジラ」みたいな硬さは緩まっていました。
リアリティーのレベルを同作よりも落としてバランス調整を施し、オリジナルの「ウルトラマン」の世界観を壊さないような抜群の塩梅になっているなと思いました。
メリハリの効いたカメラワークもテンポの良さを引き立たせていて、ところどころやりすぎの感はあったものの、さすがは庵野・樋口ラインの演出の巧みさだな、と…
ゼットンをあのような形でウルトラマンと対峙させるとは予想外すぎて、まさに庵野秀明にしか思いつけないこと…
最終回の展開を昇華させて、高らかとした人間讃歌を歌い上げ、尚且つウルトラマンを再定義してしまうなんて…
ウルトラマンは神にあらず。我々と同じ、命あるもの…
縋るのではなく、彼と協力することで成し遂げた人類の勝利は、友情、そして協調の最たるもので、希望の光だな、と…
もっと好きになったよ、ウルトラマン。
そして、人類のことも…
[余談1]
ここからは特撮オタクの叫びとして徒然なるままに…
始まり方から胸アツで、声を上げたくなるのを必死で堪えました。なんと云う遊び心なのか…。オタクが作ってんなぁ、なんて感心して、琴線に触れて来る導入部の見事さにウキウキ・ワクワク!―劇伴も宮内國郎氏のものを使用して、あとは「シン・ゴジラ」の流用(またはアレンジ)と「エヴァ」風の劇伴の併用でまさに庵野ユニバース。ネロンガ登場からの…まさかの予告編フェイク!―やはり庵野秀明は心得ておりました…。ウルトラマンには、A、B、Cタイプとスーツのマスクデザインの種類があることを…。やっぱそうだよね、って感じ。
カラータイマーを無くしたことで、ウルトラマンの地球での活動限界をどう描写するのだろうと個人的に気になっていた点を、「まさかそう来るか!」と思わず膝を打ってしまった手法で行っていて、これはまさに「シン・ゴジラ」におけるゴジラの形態変化も斯くの如しなウルトラC。
その後も小気味良く小ネタ(明らかに巨大フジ隊員オマージュな長澤まさみの巨大化など)を投入し、まさかまさかのシークレット・キャストの登場で「マジか」と声が漏れてしまいました。周りの皆さんごめんなさい…
ゾフィー(本作ではゾーフィ)の登場は予想出来ていましたが、あのデザインはもしや、"ウルトラマン神変"…?―そうとしか思えませんでした。ここまで成田亨氏リスペクトとは!
そしてゼットンの使徒感にさらに庵野ユニバースを感じていると、その攻略法を探る人類の行動は「シン・ゴジラ」の最終局面を世界レベルに拡大した人間讃歌と希望を抱かせる庵野秀明ならではなクライマックスでした。
本作のキャッチコピーになっていたあの名ゼリフもちゃんと語られるべき者の口から発せられ、「ウルトラマン」最終回の先を行った展開と結末に圧倒されたところへ「M八七」。
エンドクレジットに或る方の名前を見つけて、なんのボイスキャストを担当していたのかとんと見当がつかなかったのでもう1回観なくちゃなぁ、なんて思っているとモーション・アクターに古谷敏の名前を見つけて猛烈に感動してしまった…
[余談2]
一般の視点に立つと、本作は「シン・ゴジラ」ほどの特大ヒットは期待出来ないのではないかなと思いました。
少々マニアックな方向に傾き過ぎているのではないか?―と感じたからです。ウルトラマンのファンなら大喜びだけれど、大衆受けするかと問われれば、うーむと唸ってしまう…
しかし視点を変えると、違った面が見えて来ました。
「シン・ゴジラ」味を期待すると、確かに肩透かしを食らうかも。リアル寄りの作劇なれど、同作のような重厚さはありませんでした。このライトさは寧ろ、特撮初心者にとっては優しい入門編として機能しているような気がしました。
それは本作のコンセプトである、「ウルトラマン」放送当時の衝撃を再現すると云うことに繋がって来そうだな、と…
本作で初めて本格的に「ウルトラマン」に触れた方にとっては、現代風にアップデートされたストーリーは古臭くない、面白いものに映ってくれるだろうし、そう願いたい…
同時に、リアルタイム世代(これは決してマニア、オタクに限定されない人たちを指す)には感じ取れるであろう懐かしさも随所に内包されているように感じられ、非常にニクいつくりになっている作品だなと思いました。
※以降の鑑賞記録
2022/06/03:庵野秀明セレクション "ウルトラマン"4K特別上映
2022/07/13:"ウルトラマン" メフィラス登場回付き特別上映(大阪SSC)
2022/11/18:Amazon Prime Video
うまく入り込めなかったのが悔しい
ウルトラマン自体は子供の頃見たことがあったが、ウルトラマンの今までの映画は見ずに今作を鑑賞した。魅力的な点はあったが、どうしても入り込めなかった。
前半のテンポが良かったのだが、その分無理矢理感を感じてしまったのとわざとらしい演技が気になってしまった。ただ、ゴメスなどの怪獣が流れるシーンは好きだった。
人間を好きになったウルトラマンを通じて、作品のメッセージ性は強く感じた。
好きな部分はあったのだが、自分が子供心のまま見ることができたらもっと楽しめたのかもしれないと思って少し悲しくなってしまった。
初代の大ファンからすると完璧
ゴジラ→ゴメス
パゴス→ネロンガ、ガボラ
Aタイプ
ウルトラマンがニセウルトラマンと戦う時の手の振り払い
ゾーフィのデザインが神変を彷彿とさせる
名場面のリブート的場面と原作と全く違う場面
巨大長澤
山本耕史のメフィラスの紳士感
小ネタが自分には全て刺さった
強引に引きずり込まれ、最後まで突っ走られてしまった
ゴジラに続いてウルトラマンも「シン」にするって聞いたとき、どうなるんだ?と心配していた。「シン・ゴジラ」は怪獣映画というより、個人的には政府のゴタゴタや作戦遂行のプロセスを楽しむ映画だったから。ウルトラマンでこの手法が通用するのかと。
冒頭は「シン・ゴジラ」のように駆け足で禍威獣の出現と禍特対の活躍を説明する。字幕に目が追いつかない!そのスピードで、日本に怪獣が現れる世界観に無理やり引き込まれてしまった。あぁ、これが「シン・ウルトラマン」なんだな。
ところが、外星人が登場するあたりから雰囲気が変わる。なるほど。これが本当にやりたかったウルトラマンなのかもしれない。こんな展開が待っているとは思わなかった。そして最後も。ウルトラマンであって、ウルトラマンではない。でも、こんなウルトラマンもありだ。
個人的には、CGで動くウルトラマンには若干の違和感があることもたしか。昔の特撮では飛行状態の人形を使っていたからこその動きをCGでやることないだろと思ってしまう。さらに言えばスペシウム光線もショボく感じてしまった。巨大長澤も違和感があったし。いや、ワザとなんだろうな。昔ながらの特撮映画の雰囲気と現在の技術を融合させる試みはなかなか難しいってことかもしれない。
細かいところは気に食わないが、最後まで楽しんでいた自分もいた。テンポがよかったし、飽きるようなところがないんだもの。期待していなかっただけに嬉しい誤算だ。こうなってくると、仮面ライダーの「シン」化も気になってくる。
物足りなさを感じてしまうのは、それだけ満足度が高いから?
大人が楽しめる空想特撮映画として、非常に良くできている。庵野秀明色も随所に見られ、ファンへの目配せにも抜かりはない。しかしながら、その一方で、物足りなさを感じたところも少なからずあった。
何よりも、ドラマ部分が不完全で、地球人が存続させるに足る掛け替えのない存在であるということや、ウルトラマンがどうしてそこまで地球人を愛するに至ったのかといったことが、実感として伝わってこない。
また、禍特隊のメンバーは、それなりにキャラが立っているのに、肝心の神永の人物造形に魅力がないのはどうしたことか?長澤まさみをいじり倒す暇があるのなら、主人公のキャラクターを、もっと掘り下げることができたのではないか?ウルトラマンと神永との邂逅の様子が描かれないことや、神永がウルトラマンであることが早々に周知のものとなってしまう展開にも疑問が残る。
VFXは、さすがの出来であるが、クライマックスのゼットンを撃破するシーンに、ビジュアルとしてのカタルシスが欠落してしまっているのは、残念と言うほかない。
可能であれば、冒頭、駆け足て説明される、人類が禍威獣を駆除するエピソード(ウルトラQ?)を、より一層の完成度で描いた映画を観てみたいものだ。
ウルトラマンファンは嬉しい演出が多かった
シン・ゴジラをみて感じた感動は本作にはまったく感じず
ぼく、長澤まさみ、だーいすき by庵野秀明
ウルトラマン知識ゼロ、特撮初心者、庵野秀明作品はシン・ゴジラのみ鑑賞、鑑賞動機はキャストと予告。おそらく好きじゃないだろうなと思いながらも、予告の完成度と庵野秀明ということで期待値は高め。「流浪の月」「おいしい給食」と同日公開で楽しみな映画は他にもあったものの、初日はこれだろう!と思いこの作品をチョイス。
いやね、超絶変態映画でした。
ウルトラマン未知だったから最高!と言えなかったのか、ウルトラマンファンでも楽しめたのか。特撮好き?政治ドラマ好き?物理学好き?どの客層を狙っているか全く理解できない。でも、全然嫌いじゃない。庵野秀明、大好き。そんな映画。意味がわからないでしょ?笑
正直言いますと、全然意味がわかりませんでした。
普通の映画の5倍ぐらいセリフがあり、かつアクション・サスペンス・特撮・人間ドラマ・コメディ、加えて化学・政治など要素全盛りの情報過多映画。完璧に内容を理解できる人なんているんでしょうか。少なくとも馬鹿な私には大まかな概要は分かるものの、セリフの一つ一つを脳内で整理することは無理でした。
でも、庵野秀明のこだわりは確かに感じることが出来ました。社会風刺的な発言や脚本、他作品のオマージュ、ウルトラマンに対する大きな愛、細かな描写に昔懐かしい昭和臭い演出など、シン・ゴジラで知った彼の才能と底力を存分に堪能。知らないからなんとも言えないけど、この作品はウルトラマンファンによるウルトラマンファンのためのウルトラマンリメイク映画なのかもしれない。知らなくても何故か子ども心擽られるシーンも沢山あって、特に冒頭5分なんてあまりに最高。この緊張感とテンポ感がたまらない。これぞ、特撮映画って感じ。いや〜、庵野秀明の映画はこれだから嫌いになれないんだよなぁ笑
ストーリーとしては至ってシンプルなものの、前半の謎の悪ノリ感が見ていてキツく、謎の巨大生物が日本を襲うことで政府の大混乱を描いたシン・ゴジラと方向性を変えたかったのは分かるが、怪獣に飽き飽きしているため冒頭5分以外は緊迫感が感じられず、なんだかゴジラの劣化版のように思えてしまった。怪獣とウルトラマンのクオリティは流石なのに、ストーリーに面白みを見いだせなかったのは残念。
それでも、ちゃんと面白い場面はあり、気持ちいいくらい潔いい終わり方で、米津玄師の主題歌もめちゃくちゃカッコイイ良く、鑑賞後はかなりの余韻に浸れる。中でも今回最も良かったところは、椅子やら人の後ろ姿やらで覆い登場人物を真正面から撮影せず、ウルトラマンのみ正面で映し出すことによって、ウルトラマンの魅力が視覚的に分かるというところ。独特なアングルで観客の興味を惹かせながら、ウルトラマンのカッコ良さを伝える素晴らしいカメラワーク。素晴らしかった。
多くのキャストだが、斎藤工・長澤まさみ・西島秀俊・山本耕史以外の印象がかなり薄く、群青劇のようなものを想像すると肩透かしを食らう。逆を返せば、この4人は非常にいい味を出しており、特に長澤まさみなんて色々と凄かった。庵野秀明は相当長澤まさみのことが好きなようで。やりたいこと全部やったんでしょうなこの人。
頭が混乱しそうになる映画ですが、いい作品であることは間違いない。しかしながら、★5.0という人も★1.5という人もわかる気がする。これは確実に賛否両論真っ二つに別れるだろうな。すごいものを見させていただきました。ありがとう、庵野さん樋口さん。シン・仮面ライダーも楽しみにしています!
子どもの心を持った大人が作ったウルトラマン
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