シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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もっと好きになったよ、ウルトラマン。
ウルトラマン生誕55周年記念作品。
シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバースの一編。
TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREENで鑑賞。
終始、ウルトラマンへのオマージュに溢れており、
終始、ウルトラマンをカッコよく描いていました。
もうそれだけで、感無量…
まさしく、これぞ、リブート。
「ウルトラマン」の世界観を現代の視点で解釈し、見事なSF作品に仕上げた庵野秀明の脚本が見事すぎました。
名作エピソードをツギハギではなく、繋がりを持たせたひとつのストーリーに構築しているのも素晴らしかったです。
「シン・ゴジラ」の時のような早口のセリフ回しが踏襲されていたり、日本政府や諸外国との関係を風刺する部分も健在でしたが、同作には無かった人間ドラマでの情感やコミカルさがあり、差別化が図られていることに驚きました。
「ウルトラマンが人間を愛してしまう」と云う要素がストーリーの根本にあるために、感情が描かれなければ成立せず、全体的に「シン・ゴジラ」みたいな硬さは緩まっていました。
リアリティーのレベルを同作よりも落としてバランス調整を施し、オリジナルの「ウルトラマン」の世界観を壊さないような抜群の塩梅になっているなと思いました。
メリハリの効いたカメラワークもテンポの良さを引き立たせていて、ところどころやりすぎの感はあったものの、さすがは庵野・樋口ラインの演出の巧みさだな、と…
ゼットンをあのような形でウルトラマンと対峙させるとは予想外すぎて、まさに庵野秀明にしか思いつけないこと…
最終回の展開を昇華させて、高らかとした人間讃歌を歌い上げ、尚且つウルトラマンを再定義してしまうなんて…
ウルトラマンは神にあらず。我々と同じ、命あるもの…
縋るのではなく、彼と協力することで成し遂げた人類の勝利は、友情、そして協調の最たるもので、希望の光だな、と…
もっと好きになったよ、ウルトラマン。
そして、人類のことも…
[余談1]
ここからは特撮オタクの叫びとして徒然なるままに…
始まり方から胸アツで、声を上げたくなるのを必死で堪えました。なんと云う遊び心なのか…。オタクが作ってんなぁ、なんて感心して、琴線に触れて来る導入部の見事さにウキウキ・ワクワク!―劇伴も宮内國郎氏のものを使用して、あとは「シン・ゴジラ」の流用(またはアレンジ)と「エヴァ」風の劇伴の併用でまさに庵野ユニバース。ネロンガ登場からの…まさかの予告編フェイク!―やはり庵野秀明は心得ておりました…。ウルトラマンには、A、B、Cタイプとスーツのマスクデザインの種類があることを…。やっぱそうだよね、って感じ。
カラータイマーを無くしたことで、ウルトラマンの地球での活動限界をどう描写するのだろうと個人的に気になっていた点を、「まさかそう来るか!」と思わず膝を打ってしまった手法で行っていて、これはまさに「シン・ゴジラ」におけるゴジラの形態変化も斯くの如しなウルトラC。
その後も小気味良く小ネタ(明らかに巨大フジ隊員オマージュな長澤まさみの巨大化など)を投入し、まさかまさかのシークレット・キャストの登場で「マジか」と声が漏れてしまいました。周りの皆さんごめんなさい…
ゾフィー(本作ではゾーフィ)の登場は予想出来ていましたが、あのデザインはもしや、"ウルトラマン神変"…?―そうとしか思えませんでした。ここまで成田亨氏リスペクトとは!
そしてゼットンの使徒感にさらに庵野ユニバースを感じていると、その攻略法を探る人類の行動は「シン・ゴジラ」の最終局面を世界レベルに拡大した人間讃歌と希望を抱かせる庵野秀明ならではなクライマックスでした。
本作のキャッチコピーになっていたあの名ゼリフもちゃんと語られるべき者の口から発せられ、「ウルトラマン」最終回の先を行った展開と結末に圧倒されたところへ「M八七」。
エンドクレジットに或る方の名前を見つけて、なんのボイスキャストを担当していたのかとんと見当がつかなかったのでもう1回観なくちゃなぁ、なんて思っているとモーション・アクターに古谷敏の名前を見つけて猛烈に感動してしまった…
[余談2]
一般の視点に立つと、本作は「シン・ゴジラ」ほどの特大ヒットは期待出来ないのではないかなと思いました。
少々マニアックな方向に傾き過ぎているのではないか?―と感じたからです。ウルトラマンのファンなら大喜びだけれど、大衆受けするかと問われれば、うーむと唸ってしまう…
しかし視点を変えると、違った面が見えて来ました。
「シン・ゴジラ」味を期待すると、確かに肩透かしを食らうかも。リアル寄りの作劇なれど、同作のような重厚さはありませんでした。このライトさは寧ろ、特撮初心者にとっては優しい入門編として機能しているような気がしました。
それは本作のコンセプトである、「ウルトラマン」放送当時の衝撃を再現すると云うことに繋がって来そうだな、と…
本作で初めて本格的に「ウルトラマン」に触れた方にとっては、現代風にアップデートされたストーリーは古臭くない、面白いものに映ってくれるだろうし、そう願いたい…
同時に、リアルタイム世代(これは決してマニア、オタクに限定されない人たちを指す)には感じ取れるであろう懐かしさも随所に内包されているように感じられ、非常にニクいつくりになっている作品だなと思いました。
※以降の鑑賞記録
2022/06/03:庵野秀明セレクション "ウルトラマン"4K特別上映
2022/07/13:"ウルトラマン" メフィラス登場回付き特別上映(大阪SSC)
2022/11/18:Amazon Prime Video
うまく入り込めなかったのが悔しい
ウルトラマン自体は子供の頃見たことがあったが、ウルトラマンの今までの映画は見ずに今作を鑑賞した。魅力的な点はあったが、どうしても入り込めなかった。
前半のテンポが良かったのだが、その分無理矢理感を感じてしまったのとわざとらしい演技が気になってしまった。ただ、ゴメスなどの怪獣が流れるシーンは好きだった。
人間を好きになったウルトラマンを通じて、作品のメッセージ性は強く感じた。
好きな部分はあったのだが、自分が子供心のまま見ることができたらもっと楽しめたのかもしれないと思って少し悲しくなってしまった。
初代の大ファンからすると完璧
ゴジラ→ゴメス
パゴス→ネロンガ、ガボラ
Aタイプ
ウルトラマンがニセウルトラマンと戦う時の手の振り払い
ゾーフィのデザインが神変を彷彿とさせる
名場面のリブート的場面と原作と全く違う場面
巨大長澤
山本耕史のメフィラスの紳士感
小ネタが自分には全て刺さった
強引に引きずり込まれ、最後まで突っ走られてしまった
ゴジラに続いてウルトラマンも「シン」にするって聞いたとき、どうなるんだ?と心配していた。「シン・ゴジラ」は怪獣映画というより、個人的には政府のゴタゴタや作戦遂行のプロセスを楽しむ映画だったから。ウルトラマンでこの手法が通用するのかと。
冒頭は「シン・ゴジラ」のように駆け足で禍威獣の出現と禍特対の活躍を説明する。字幕に目が追いつかない!そのスピードで、日本に怪獣が現れる世界観に無理やり引き込まれてしまった。あぁ、これが「シン・ウルトラマン」なんだな。
ところが、外星人が登場するあたりから雰囲気が変わる。なるほど。これが本当にやりたかったウルトラマンなのかもしれない。こんな展開が待っているとは思わなかった。そして最後も。ウルトラマンであって、ウルトラマンではない。でも、こんなウルトラマンもありだ。
個人的には、CGで動くウルトラマンには若干の違和感があることもたしか。昔の特撮では飛行状態の人形を使っていたからこその動きをCGでやることないだろと思ってしまう。さらに言えばスペシウム光線もショボく感じてしまった。巨大長澤も違和感があったし。いや、ワザとなんだろうな。昔ながらの特撮映画の雰囲気と現在の技術を融合させる試みはなかなか難しいってことかもしれない。
細かいところは気に食わないが、最後まで楽しんでいた自分もいた。テンポがよかったし、飽きるようなところがないんだもの。期待していなかっただけに嬉しい誤算だ。こうなってくると、仮面ライダーの「シン」化も気になってくる。
物足りなさを感じてしまうのは、それだけ満足度が高いから?
大人が楽しめる空想特撮映画として、非常に良くできている。庵野秀明色も随所に見られ、ファンへの目配せにも抜かりはない。しかしながら、その一方で、物足りなさを感じたところも少なからずあった。
何よりも、ドラマ部分が不完全で、地球人が存続させるに足る掛け替えのない存在であるということや、ウルトラマンがどうしてそこまで地球人を愛するに至ったのかといったことが、実感として伝わってこない。
また、禍特隊のメンバーは、それなりにキャラが立っているのに、肝心の神永の人物造形に魅力がないのはどうしたことか?長澤まさみをいじり倒す暇があるのなら、主人公のキャラクターを、もっと掘り下げることができたのではないか?ウルトラマンと神永との邂逅の様子が描かれないことや、神永がウルトラマンであることが早々に周知のものとなってしまう展開にも疑問が残る。
VFXは、さすがの出来であるが、クライマックスのゼットンを撃破するシーンに、ビジュアルとしてのカタルシスが欠落してしまっているのは、残念と言うほかない。
可能であれば、冒頭、駆け足て説明される、人類が禍威獣を駆除するエピソード(ウルトラQ?)を、より一層の完成度で描いた映画を観てみたいものだ。
ウルトラマンファンは嬉しい演出が多かった
私は小さい頃にウルトラマンシリーズを見ていて、大ファンではないのですがけっこう好きな方です。
今回の待ちに待ったシンウルトラマン。
結果的に、ウルトラマンファンにもちょっとですがゴジラファンにも新しく見る方にも楽しめる作品だと思いました。
やっぱりあのカイジュウは恐ろしいなと思いますし、戦い方やキャラデザが今風でそれはそれで新鮮でした。
次はシンウルトラマンセブンをお願いします。
シン・ゴジラをみて感じた感動は本作にはまったく感じず
シン・ゴジラへの感想は人それぞれだと思いますが、個人的には単なる怪獣映画を超えるものだと思っています。
本作は従来どおりの怪獣映画でそれ以上でも以下でもないと思います。
敵が何種類かいてストーリーがちょっとわかりにくいところがあります。
人類を美化しすぎています。
怪獣プロレスが好きな方にはお勧めです。
普通のゴジラに興味はないがシン・ゴジラは気に入ったと思う人には合わないと思います。
ぼく、長澤まさみ、だーいすき by庵野秀明
ウルトラマン知識ゼロ、特撮初心者、庵野秀明作品はシン・ゴジラのみ鑑賞、鑑賞動機はキャストと予告。おそらく好きじゃないだろうなと思いながらも、予告の完成度と庵野秀明ということで期待値は高め。「流浪の月」「おいしい給食」と同日公開で楽しみな映画は他にもあったものの、初日はこれだろう!と思いこの作品をチョイス。
いやね、超絶変態映画でした。
ウルトラマン未知だったから最高!と言えなかったのか、ウルトラマンファンでも楽しめたのか。特撮好き?政治ドラマ好き?物理学好き?どの客層を狙っているか全く理解できない。でも、全然嫌いじゃない。庵野秀明、大好き。そんな映画。意味がわからないでしょ?笑
正直言いますと、全然意味がわかりませんでした。
普通の映画の5倍ぐらいセリフがあり、かつアクション・サスペンス・特撮・人間ドラマ・コメディ、加えて化学・政治など要素全盛りの情報過多映画。完璧に内容を理解できる人なんているんでしょうか。少なくとも馬鹿な私には大まかな概要は分かるものの、セリフの一つ一つを脳内で整理することは無理でした。
でも、庵野秀明のこだわりは確かに感じることが出来ました。社会風刺的な発言や脚本、他作品のオマージュ、ウルトラマンに対する大きな愛、細かな描写に昔懐かしい昭和臭い演出など、シン・ゴジラで知った彼の才能と底力を存分に堪能。知らないからなんとも言えないけど、この作品はウルトラマンファンによるウルトラマンファンのためのウルトラマンリメイク映画なのかもしれない。知らなくても何故か子ども心擽られるシーンも沢山あって、特に冒頭5分なんてあまりに最高。この緊張感とテンポ感がたまらない。これぞ、特撮映画って感じ。いや〜、庵野秀明の映画はこれだから嫌いになれないんだよなぁ笑
ストーリーとしては至ってシンプルなものの、前半の謎の悪ノリ感が見ていてキツく、謎の巨大生物が日本を襲うことで政府の大混乱を描いたシン・ゴジラと方向性を変えたかったのは分かるが、怪獣に飽き飽きしているため冒頭5分以外は緊迫感が感じられず、なんだかゴジラの劣化版のように思えてしまった。怪獣とウルトラマンのクオリティは流石なのに、ストーリーに面白みを見いだせなかったのは残念。
それでも、ちゃんと面白い場面はあり、気持ちいいくらい潔いい終わり方で、米津玄師の主題歌もめちゃくちゃカッコイイ良く、鑑賞後はかなりの余韻に浸れる。中でも今回最も良かったところは、椅子やら人の後ろ姿やらで覆い登場人物を真正面から撮影せず、ウルトラマンのみ正面で映し出すことによって、ウルトラマンの魅力が視覚的に分かるというところ。独特なアングルで観客の興味を惹かせながら、ウルトラマンのカッコ良さを伝える素晴らしいカメラワーク。素晴らしかった。
多くのキャストだが、斎藤工・長澤まさみ・西島秀俊・山本耕史以外の印象がかなり薄く、群青劇のようなものを想像すると肩透かしを食らう。逆を返せば、この4人は非常にいい味を出しており、特に長澤まさみなんて色々と凄かった。庵野秀明は相当長澤まさみのことが好きなようで。やりたいこと全部やったんでしょうなこの人。
頭が混乱しそうになる映画ですが、いい作品であることは間違いない。しかしながら、★5.0という人も★1.5という人もわかる気がする。これは確実に賛否両論真っ二つに別れるだろうな。すごいものを見させていただきました。ありがとう、庵野さん樋口さん。シン・仮面ライダーも楽しみにしています!
子どもの心を持った大人が作ったウルトラマン
『シン・ゴジラ』の続編のつもりで見たら微妙なベクトルの違いを感じました。
気持ちを『ゴジラ』から離すと、子どもの心を持った庵野さんたち大人が作ったウルトラマンだと分かりました。
もう一度見に行きます。今度は気持ちから『ゴジラ』を離して。
前半は最高だったが...後半はイマイチだった。
TVシリーズを何度も子供のころに再放送で見た世代なので楽しめました。最初の入り方やウルトラマン登場までは最高だったが...後半はCGがわかりすぎて、巨大感が失われてしまった。アニメのようだった。もうすこしうまく盛り上げることができたと思う。惜しい。
ダイジェスト
言わずと知れた庵野脚本のウルトラマン。
ファンサービスというか、ファンの思いがつまった事はよく分かる作品。
ただ、詰まりすぎて、初代のダイジェストになってしまった感が拭えない。
またどんどん物語が進むせいで、ウルトラマンの葛藤などの心情が分かりにくく理解は追い付かない。
物語そのものもオリジナリティある話を期待したが、そうではなかったのは残念だ。
映画じゃなくドラマにするか、もっと要素を絞ってエピソードを深掘りしても良かったのでは?
CGとしては、ウルトラマンの格闘が少し重量感が感じられず、もう少し何とかならなかったかなぁと。全く駄目ではないけれど、そうじゃない感も感じてしまい、ゼットンとの交戦も、何か適当な風に見えてしまった。
ただ、ウルトラマンの飛行姿や夜空を駆ける姿、が見られたのはやはり良い。
結局、スペシウム光線を放つ姿や変身のシーン、ゼットンの鳴き声にグッときて、改めて初代のウルトラマンを見直したくなる。
その点では、ウルトラマンの映画としての役割を十分果たしているかもしれない。
童心に帰れるように試みてくれた作品
庵野さんDNA + ウルトラマン の新世界を楽しみにしてました。小さい頃からウルトラマンが大好きで、元ネタに対しても多少の理解はあると自負してます。
残念ながら内容は好きになれませんでした。主な理由は、子供向け番組を忠実に再現しすぎたのではないかと思います。デザインなどはシン要素多いですが。映画の内容は、シンゴジラ的なリアルな人類の怪獣退治と、ウルトラマンと怪獣の対決、ウルトラマンと人類の関係構築。
リアル人類の怪獣退治については、シンゴジラとほぼ同じ。リアルな軍事作戦、旧体制の政府模様描写。新しい要素としては長澤まさみ可愛い推し。正直しんどいくらい長澤まさみ推しでした。自分で尻を叩く仕草をアップで映したり、匂い嗅いだり、長澤まさみを使ったセクハラチックネタが、僕にはイタくみえた。
ウルトラマンと怪獣の対決については旧ウルトラマンをリアルに再現していました。コレは好き嫌いあるとい思います。僕にとってはあまりにも昔通りで、刺激がなかった。緊張感が高まるべき戦闘シーンが、昔通りのスローなプロレスで、観ててつまらなかった。ラスボスとの対決はシン要素盛りだくさんでしたが、あっさりし過ぎてて見応えがなかった。
最後にウルトラマンと人類の関係性については、ウルトラマンが人類に心酔?する理由が随分単純(あっさり描かれていた?)だったような気がします。最初からめちゃくちゃ人間大切にしてくれてましたし。オリジナルに沿っているのかとは思いますが、やはりオリジナルは子供向け番組として作られたものなので、この辺りをより「シン」にしてくれたら、物語の深みも増したのではないかと思ってしまいます。
空想特撮シリーズへの原点回帰
1966年に始まった空想特撮シリーズの正当な後継作品です。
現代の科学やSF要素を取り入れてアレンジしていますが、それによりウルトラマンに一定のリアリティを持たせ、かつ空想要素もふんだんに盛り込んだ意欲的作品だと感じました。
あえて「特撮色」を出していたり、円谷作品の後継を意図した演出に加え、アニメーションの手法や声優の起用など庵野監督らしい工夫が観られる点も面白いと思いました。
また、シン・ゴジラからの継続部分?なども観られ、シン・シリーズ的要素もあります。
純粋に・・・例えばマーベルやDCシリーズと比べると、明らかにローカル色というか、日本人を対象に作られた作品で、一部のベテラン俳優さんの演技が嘘くさい点がザンネンですが、昭和から続く日本特撮映画の後継作として観れば、歴代の中で最も良くできた作品だと思います。
とにかくウルトラマン愛に溢れた作品
「科特隊」は「禍特対」に、「怪獣」は「禍威獣」と名称が変更され、ハヤタ隊員も登場しない。
この設定変更だけで、どんなウルトラマンになるのだろうと、期待半分不安半分でしたが、思った以上にまんまウルトラマンでした😄
効果音、BGM、禍威獣や外星人との戦い方まで懐かしさ満載です‼️倒し方なんかも原作にかなり忠実で、ただただ製作者サイドのウルトラマンへの愛を感じました✨
禍威獣や外星人のデザインのアレンジも素晴らしく、庵野さんらしいなといったデザインもw
今作のストーリーとしては、現代に初めてウルトラマンが降り立ったところからの話。シン・ゴジラでは現代にゴジラが現れたらという設定に対し、今作は禍威獣が現代に現れたらではなく、ウルトラマンが現代に現れたら である。
つまり、すでに世の中には禍威獣が存在しているわけで、ウルトラマンが登場するまでは、人間の力で禍威獣を何とか対処してきたわけです。
その世界をなんとウルトラQとリンクさせており、オープニングから次々登場する懐かしい禍威獣達の面々に感動の嵐‼️
そして登場するネロンガやガボラも素晴らしい存在感‼️
しかし、当初から発表されていた禍威獣がネロンガにガボラだったわけですが、なぜこの二体なんだろう?と思っていました。
ウルトラマンには個性的な怪獣は他にもいっぱいいる中、なぜか着ぐるみ使い回しのこの二体。
会社の後輩とは、「この二体を出すならパゴスも出すんですかね。何か意図があるのかも・・・」って話をしてたんだけど、正に的中でした‼️
この三体が酷似してる事を作中でも触れており、「まるでコンパチですね。」のセリフはツボりました😁
とにかく、ウルトラマンが好きな方には間違いない一作だと思います。
あえていうなら、シン・ゴジラに比べてリアリティー度が低く、緊迫感は薄い。禍威獣や外星人が次々現れる為、展開が早くストーリーに深みを持たせられていない。そこはあくまで特撮ヒーロー作品といった感じでした。
いやぁ、でもそんな事抜きにしてホント素晴らしかったです😄✨
特撮映画をCGで作ることの限界
特撮映画の定義は色々あると思うけど、個人的に絶対外せないものが「本当にいるんだ」と思わせてくれる作品であるということ。
その点では本作はCGがあまりに丸出しで合成感が強く、ウルトラマンや怪獣の存在を感じることは全くできなかった。
たしかにCGによって、着ぐるみでは不可能な動きを実現することはできたのかもしれない。
ただそれによって「地面を踏み締める重量感」「ぶつかり合う衝撃」「呼吸することで生まれる存在感」といった、特撮においてなくてはならないものが失われてしまったと思う。
これは、はるかに精密なCGで描かれていたハリウッド版ゴジラでも無かったので、ここがCGによる特撮映画の限界なんだなと感じた。
ストーリーについては基本的に「シン・ゴジラ」のテイストと変わらず、人間社会や政治に対する風刺がメイン。
ただ今回はコミカル感を意識したのか分からないが、ちょっとあまりに日本政府は軽薄過ぎる感が否めず、「シン・ゴジラ」ほど社会風刺も刺さらない。
何より1番見たいのはウルトラマンと怪獣とのバトルなのに、中盤からはウルトラマンや宇宙人の技術の政治利用といった、地球人メインのストーリーとなっていたのが勿体ない。
政治パートが長かったのに風刺が刺さらないのは、ちょっと厳しいものがあった。
総じて色々詰め込み過ぎており、結果として特撮としても風刺映画としても「リアリティ」が薄く中途半端になったように思う。
ただ、単純に敵として戦えば良かった「シン・ゴジラ」と異なり、ウルトラマンをどう扱うかというのは非常に難しいテーマだと思うので、その点ではかなりの意欲作だった。
「ウルトラマン」という日本の財産と言っても良い題材に新たな切り口を生み出したのは、流石は庵野秀明×樋口真嗣のコンビだと思う。
素晴らしい。素晴らしすぎる。
作り手の作品へのリスペクトがすごく、モーションキャプチャーも古谷敏さんがやられていて、成田亨氏が作りたかった本当の真のウルトラマンが見れた。さらに緊張とコミカル、人間らしさを感じるシーンの使い分けや、色が変わる設定もデザイン画の踏襲、サプライズでシン・ウルトラQも素晴らしかった。
ただ何よりも心配なのがこれだけお金をかけていて、素晴らしい内容だからこその客入りがすごい不安というところ。ウルトラマンというフランチャイズ名だけでは主に子供の集客しか見込めないだろう。庵野秀明のネームバリューだけでどれだけ売り込めるかが興収の争点だろう。シン仮面ライダーにも同じ心配を抱くばかりだ…
長澤まさみのセクハラ描写もセクハラへの問題提起だったのだろうが少し作風と合わないしやりすぎた感がある。あとは巨大化のシーンのアングルを考えると原作のフジ隊員のようにパンツスーツにするべきであった。
進撃の大日本人
IMAXの大画面で見るスペシューム光線。とうとうこの日が来た。ど迫力のウルトラマンが目の前に現れて大興奮。特撮っぽいジオラマで暴れる怪獣は、作り物っぽさをあえて残してある。まさに記憶の中にあるウルトラマン。
『シンゴジラ』もそうだったけど、日本政府の対応のリアルさと風刺を効かせている演出のバランスが絶妙で、多分そうなるだろうと思いながらも笑ってしまう。国益と私欲の最大公約数をゴールと考えている総理大臣。嶋田久作がこの役にピッタリなんだよな。
長澤まさみの登場シーンのもったいぶり方が、すごいよね。昔、ああいう演出があった気がする。思いっきり寄りの撮影や、超ローアングルからのショットはちょっと酔いそうにもなるが、IMAXだから異次元の迫力になる。庵野さんの隠し球にはもっとビックリだけど。
空想特撮映画のサブタイトルがついているが、理論的バックボーンが恐ろしく体系化されている。ウルトラマンが突然現れたり、消えたりすることを当たり前のように受け入れてきたが、ウルトラマンの変身を科学的な視点で楽しむことができるなんて素晴らしい。庵野さんは、ずっと考えてきたのかな?
人類は、存続すべき種なのか? ラストには素晴らしい答えが待っている。
ひたすら真面目に空想特撮映画
ウルトラマン知識ゼロで観賞。
つまらなくはないのですが、面白いのかでいうとまだ分からないというのが現時点での感想です。
開始直後からアイドリングゼロで本筋に突入。膨大な台詞と情報の洪水に巻き込まれ、付いていくのに精一杯なのは本作も。人類滅亡規模の問題に小競り合いや牽制し合いながらも立ち向かう人間たちの姿と、その人間に対するウルトラマンの感情、そして地球外生命体が持つリソースへの人間の欲や無力感、それらが気合の入った映像や特撮作品へのリスペクトを込めて描かれていました。
特撮映画をクソ真面目に描きつつ社会問題を孕ませ、皮肉や嘲笑も感じるけれど、説得力のある結末へ展開していくのは「シン・ゴジラ」同様にお見事。
でも個人的にはゴジラの時に感じた興奮や感動は味わえなかったのが正直なところです。元ネタを全く知らないので、再現度の高さやキャラ登場のエモさを全く感じられないのも要因だと思いますが。
とはいえまだ理解が追いついていない部分が大半なので、じっくり有識者の皆さんのレビューを読んで勉強していこうと思います。
長澤まさみのワンダーランド!友達と観ると楽しさ100倍!
長澤まさみは今作で映画史に名を残す存在になったに違いない。あの星人がデータを本編のデータを破壊しない限り...。
冒頭のQな展開に興奮した。そうです、人類だけで最初から頑張っていたんです。だから、最後の最後にあのメンバーでやり遂げられたのだと思います。
ちゃんと「あとしまつ」を成し遂げた製作陣は素晴らしい!
あの「ご武運を」は「いってらっしゃい」だったんだなあと納得。
待った甲斐がありました
冒頭のタイトル合成から歓喜で、その後のウルトラQの怪獣たちの登場で鷲掴みにされました。今のこのときに再びウルトラマンを見ることができた幸せを噛み締めながらニヤニヤしながら見ていました。
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