シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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倍速無用のラピュタに匹敵する無駄のなさ
シン仮面ライダーにガッカリしてしばらく経ってから何故か再視聴したくなった。
劇場でもその後アマプラでも何度か観なおしていたのに、1年ぶりに見返すと何故かシンゴジより気楽に観られて楽しくなっていた。1年前はシンゴジより下に思えていた今作だが、シン仮面ライダーを合わせて順番を付けようとすると一番好きかもしれない。
シン仮面ライダーはまるで世界に主要人物しかいないんじゃないかと思えるほどの狭さが気になってのめり込めなかった。制作陣はその辺は脳内保管しろといいたいのかもしれないが、救われる庶民を全く描写しなければ水戸黄門だって成立しない。その点シンウルトラマンは最低限だが世界を描けていたと思う。この最低限という匙加減が全てにおいて絶妙な映画だったように思う。上を見ればキリがないが、5体の怪獣を描写し、倒すというメイン部分を時間内にちゃんと魅力的に組み立てることが出来たのは特筆に値する。そのそれぞれをもっと盛り上げようと思えば時間は長くなるし、アクションやドラマパートは際限なくくどくなる。倍速視聴をする必要がないくらい無駄なく魅力だけを煮詰めた作品として、ラピュタに匹敵するのではないだろうか。
好きな作品だ。
甥がウルトラマン好きらしく、鑑賞していなかった本作に手を伸ばしてみる。
現在の科学的知見や社会の有り様に、過去の作品のフレームを以てどこまで落とし込めるのかと思っていたが、過去作へのノスタルジーも含め大人でも(大人の方が?)楽しめるエンターテイメントとなっていた。
ただ、高度な知的生産性を求められる現代において、どんどん社会から淘汰される人の割合は増えていくよな、ということを感じざるを得ない作品でもあった。愛と勇気だけでは世界は救えない。
居酒屋シーンの「割り勘でいいか」が個人的に好き。
初代ウルトラマンにQとシン・ゴジラを混ぜて、庵野秀明さんのセンスで細部を変えながら再構築したみたいな映画だった。
この映画は昔の作品を現代風にアレンジしたというより、初代ウルトラマンにQとシン・ゴジラを混ぜて、庵野秀明さんのセンスで細部を変えながら再構築したみたいな映画だった。
庵野さんは『アオイホノオ』とか見ていると若い頃からセンスの塊のような天才アニメーターで、常に何か書いていないとおさまらないような人だったみたいだから、ウルトラマンシリーズを見ながら、自分だったらああしたいこうしたいというのがあったんだろうと思った。
それをここぞとばかりに入れたんだろうと思うけど、入れすぎて展開が速くなり、ついていくのがやっとだった。
庵野さんの『エヴァンゲリオン』も同じような感じだったので、訳がわからなくなり、ついていけなくなって途中で脱落してしまった。
でもこの映画はオリジナルではないし、有名な初代ウルトラマンがベースで、そんなに長くない単発ものだったので、なんとかついていけた。
とはいえオリジナルの初代ウルトラマンは、見たことがあるけどあまり覚えていない。
覚えているのはジャミラ、ゴモラ、バルタン星人そしてゼットンくらいかな?
一番有名なのはバルタン星人だけど、個人的に覚えているのはゼットン。
なぜかというとウルトラマンが負けたから。
これはショックだった。
関係ないけどドカベンの明訓高校が弁慶高校に負けたくらいショックだった。
映画ではかなり違っていて微妙な感じになっていたけど、ウルトラマンがゼットンに負けたことを知っている人なら納得すると思う。
全体的な印象としては、面白かったけどところどころ眠くなる不思議な映画だった。
他の映画で例えると、サービス過剰で、ずっと最初から最後まで戦っているカンフー映画みたいだった。
最初は見事なカンフーの技とバトルに感動するんだけど、だんだん飽きてきて眠くなってくる。
だけどバトルそのものはかっこいいので、そんなにつまらなくもないというような感じだった。
時間がないのはわかるけれど、途中にバトルを盛り上げるための落ち着いた人間ドラマ的なものがあったら、もっとよかったのかもしれない。
万人が楽しめるのでなかろうか。しゅわっち。
ネタバレあり
映画館にて
ウルトラマンの知識
・三分で効果が切れる
・しゅわっち
以上
全く知識ないけど楽しかった。
明らか中心人物なのに今あなたが助けに行く!?
って思ったら案の定。
真剣なしゅわっちわろ。
片腕上げて地上に降り立つシーンや飛び立つシーンがシュールで好き。
ウルトラマン力持ちだし敵のビーム跳ね除けるしつよつよ。
長澤まさみが大きくなる、スーツかなんかのCMは見てたけど、
まさか本編でも人間の姿形のまま大きくなると思わんやんw
宇宙での戦いでウルトラマンが盾持って戦うシーンはエヴァみ。
時空の狭間?のぐねぐね感がいい感じにウルトラマンみあってよかったと思います。
昭和のアニメ感。
おもしろかったです。
シンモスラ期待。
22.5.29 映画館
この二日後映画館休業すると思わんやん・゜・(つД`)・゜・
お願いだから復帰してほしい
現代アレンジ
子供の頃によく見たウルトラマンを現代化かつ大人向けに仕上げた印象です。
ただ、前半こそはワクワクしましたが、後半は盛り上がりにかけました。
2時間でうまくまとめてはいたので、その点だけが残念です。
駆け足感は否めないが
かなり楽しめた。各種オマージュがいい。怪獣を禍威獣、科特隊を禍特対など無理矢理感はあるが面白く変更している。禍威獣は既に討伐されたものも多いが、ネロンガ、ガボラと登場して来る。しかし2体だけである。中盤以降は外星人ザラブとメフィラスのやり取りがメインとなることもあり、弱腰外交な日本政府の情けない姿が描写されるなどより禍威獣をもう少し見たかった感はある。
113分という短い上映時間故に仕方なくはあるのだが、どうしても神永というかウルトラマンのキャラが掴めなかったのは残念なところ。神永が子供を庇って命を落とし、そのことから人間というものにウルトラマンが興味を持つまではいいのだが、ゾーフィと対峙してまで守ろうとするほどなのか?という部分が引っ掛かる。禍特対の面々もキャラはいいのだが、その魅力を伝えきるにはやはり尺が足りてない感がある。神永とバディを組む浅見もウルトラマンの正体を知ってから交流していくことになるので、絆を深めるという感じが無い。そもそもザラブのせいで神永の正体がバレて雲隠れするので、交流するシーンも希薄なのだが。もう正体バレるの?と思ってしまったが、動画をネット公開するという手法は今風らしくていい。
ウルトラマンの最後といえばお決まりゼットンなのだが、ゾーフィが人間を地球ごと破壊するために用意した生物兵器という設定になっているのは面白かったし、1兆度の熱球を採用しているところもポイントだ。太陽系が一瞬で消滅するこの設定を持ち出したことは評価したい。尺が足りていないせいでウルトラマンが人間の可能性を信じる理由が弱過ぎたのが残念なところ。
あと、生物兵器として人類は有用という話がメフィラスとの主要な話だったのだが、そのメフィラスを見逃してしまうのは違和感が強かった。ウルトラマンに出て来たメフィラス星人は、地球人の心を屈服させられなかった故に地球侵略を諦めて引き分けという形で立ち去った。しかしこちらのメフィラスは生物兵器として人間が有用だから独占したいという考えなのだ。つまるところ1000人ばかり拉致して繁殖させれば独占は無理にしてもかなり優位に立てる。その後、結果的にゾーフィの目的が地球の破壊になったが、それもこの時はまだ分かっていないことだった訳で、ウルトラマンの思考どうなってんの?というのは疑問に思えた。
これはシンシリーズの特徴であるエヴァ調ながらもかなりの部分がウルト...
これはシンシリーズの特徴であるエヴァ調ながらもかなりの部分がウルトラマンだった。まあ私が世代だからそう感じるだけかもしれない(笑)
さらにそこに大好きな長澤まさみときたから最高だった。巨大長澤、素敵すぎる(笑笑)
ウルトラマンや怪獣(いや禍威獣か 笑)の造型も元をリスペクトしつつ、カッコよかった。
シン・ウルトラセブンも作って欲しい。もちろんアンヌは長澤で(笑)
日本人だからこそ生み出せるウルトラマン哲学
空想と浪漫。そして、友情。
生粋のウルトラシリーズファンです。
現行の最新作トリガーまで鑑賞しております。
2022年の邦画に於いて最も待ち望まれた作品ではないでしょうか?
公開前に総監督が庵野秀明ではなく、樋口真嗣と聞いて少しだけ不安にもなりました。
樋口真嗣は特技監督としての手腕は信じてます。
しかしかつてシン・ゴジラが、あれ程までの傑作になれたのは、庵野秀明が邦画のテンプレを破壊する為に俳優陣に忖度しなかったからこそ。
樋口真嗣は優しすぎるので邦画の悪い癖が出てしまうのではないかと疑ってしまいました。
しかしそれは全て杞憂でした。
樋口真嗣監督の元、スタッフ・キャストの皆様の熱意は充分に伝わって来ました。
以下、本作の良かった点と悪かった点を。
【良かった点】
○何よりも作品の方向性が素晴らしい
私的にゴジラとウルトラマンは戦争を体験した日本人が生み出した人類哲学の総括に位置する作品だと思ってます。
ウルトラマンは「人類とは何なのか?」を常に説いてきた作品です。
PVにも映っていた「野生の思考」が正にそれです。
ここでウルトラマンを構造主義的観点で描こうとする部分に庵野秀明の熱意が伝わって来ました。
ウルトラマンの精神面から観測した人類。
人類の精神面から観測したウルトラマン。
ウルトラマンを見続けてきたあらゆる疑問への解答が心地良いです。
特にウルトラマンとメフィラスの問答は、必聴かと思います。
我々、人類の視野の狭さに忸怩たる思いを抱きました。
○禍威獣と言う名の美しさ
長らく我々が「怪獣」と呼び、書き続けて来た言語が更新された。
既存の言語が変化する事は国の文化が豊かである証左だと思っています。
ここに日本文学と禍威獣の双方の密接性と美しさが現れている。
ゴジラが現実の国難の度に真価を発揮するようにウルトラシリーズの禍威獣が、新たな語彙を獲得した事に意味があると思う。
○圧倒的なCG・VFX表現
日本では優秀なCGクリエイターがゲーム業界に流れていく傾向にあります。
それ故に国産ゲームの映像は世界トップクラスなのに対して邦画は、大きな変化が見られない現状。
しかしそんな不安を払拭する見事な表現でした。
ウルトラマンを筆頭にネロンガ、ガボラ、ザラブ星人の映像が素晴らしい。
レジェンダリーのモンスターヴァースに劣らない生物の躍動感が表現されていました。
又、破壊描写も圧巻!
予告にもあった山を穿つスペシウム光線の他に建造物の破壊描写の緻密性も素晴らしい。
しっかり夜間の市街地、工業地帯とお約束の場所での戦闘シーンは最高です。
八つ裂き光輪が回避された後の工業地帯への被害描写なんて堪らない!
○鷺巣詩郎の音楽
エヴァやシン・ゴジラ同様に映像より目立たず、かと言って印象が薄くもない。
映像をより引き立てる素晴らしい役割を果たしていました。
又、劇中曲がオリジナルから引用して来たものばかりで終始ニヤニヤが止まりませんでした。
選曲をした人物は言わずもがな。
○登場人物の台詞
この言葉選び、語彙表現に関しては安定の庵野秀明脚本でした。
部分的に一般層が好みそうな台詞が組み込まれてはいるものの、
全体的に昨今の邦画業界のありきたりな台詞に媚びず、
観客の知性を信じ、引き上げる表現に好印象。
物理学、生物学などあらゆる専門学の単語の羅列は、シン・ゴジラを思い出して心地良い。
○感情移入と共感性の意義
昨今の観客は感情移入を人間ドラマによる登場人物への没入感を指し示す人がいるが、それは間違いである。
それは共感であり、感情移入とは総合芸術たる映画に於いてあらゆる要素に適用されるもの。
基本、日本人は無表情であり感情を爆発させながら会話はしない。
今の邦画は、役者が演技をし過ぎて逆に不自然。
だからこそシン・ゴジラでは、役者に演技をさせなかった。
それにより登場人物に共感出来なかった人々がいた。
それはそれでいいのですが、もう少し映画鑑賞のフォーカスを変えるのは如何でしょうか?
今回、フォーカスするべき点は
「ウルトラマンから見た人類」と「外星人から見た人類」、そして「禍威獣から見た人類」です。
ここを念頭に鑑賞すれば、この作品全体に感情移入が出来ます。
何より主人公はウルトラマンです。
ウルトラマンの気持ちを汲んで下さい。
○禍威獣のデザイン
いずれの禍威獣・外星人もオリジナルモデルを無理のないリアリティある造形に落とし込んであり、禍々しくも美しい日本の怪獣観が損なわれていなかった。
人間の発想は完全なる自由ではなく、現実世界と地続きのイメージの基に生物学的な成り立ちを露呈してしまう。
人間は形態学的感性から抜け出せないものだが、今回の禍威獣達は正に人間の感性への挑戦となっている。
私的にガボラとメフィラスのデザインが、とてつもなく素晴らしいと思う。
又、禍威獣達が放置された生物兵器と云う解釈も良かった。
何故、「ネロンガやガボラが酷似しているのか?」への解答でもある。
メタ的にスーツを改造して新規怪獣を生み出した先人達への敬意にも感じられた。
○禍特対
人間ドラマを省いてきたシン・ゴジラに似て非なる構成に拍手。
過剰な感情表現はなく、合間に然り気無い仕草や最低限の感情の暴露だけで友情を強く実感出来た。
シリアスとコメディのバランスも絶妙。
また出演者の中にシン・ゴジラの馴染みの俳優さんを配置する遊び心。
○冒頭の演出
ウルトラQ、ウルトラマンのあの演出が始まったらと思ったら「シン・ゴジラ」に笑ってしまいました。
また禍威獣第1号がゴメスだったのも最高です!
何からに何までウルトラマンファンを絶対に楽します気満々で良かったです。
○ゼットン
先ず誕生経路が、ウルトラマンを通じて哲学をして来た人々の答えが形となった事に嬉しくも切なくも感じた。
ウルトラマンはいずれの人類の敵となる。
否、正確には宇宙に害を成す人類が宇宙生命の敵となると言うべきだろう。
こうなるであろうファン達の考察通り、今作のゼットンはゾフィーによって生み出された。
天空のゼットンを傍目に日常を続ける風景は、現実世界と何も変わらない。
ゼットンのデザインも完璧であり、原典のゼットンの攻撃パターンを見事に再現している。
攻略法もウルトラマンファンならニヤリとする。
「ウルトラマンと人類が協力すれば倒せない敵などいない」。
ここはウルトラマンメビウスを観て来たファンならば胸に込み上げるものがあるかと思います。
○ウルトラマン
先ずはデザインですが、成田亨先生へのリスペクトが無ければ、完成しなかった完璧なるデザインです。
カラータイマーと覗き穴を無くしたのは英断。
成田亨先生が思い描いた「真実と正義と美の化身」たるウルトラマンをこうして拝める日が来ようとは...
圧倒的に美しいデザインに感無量です。
エンドロールに成田亨先生の名前が出た時は泣きそうになりました。
カラータイマー無しの活動限界をボディラインの色で表現したアイデアが良かったです。
スペシウム光線、八つ裂き光輪の表現も文句なし。
長らくファンの間で議論された「人格の主導権はウルトラマンなのか?ハヤタ隊員なのか?」についても今作はハッキリしていた。
○結末
続編も作れる結末ではありましたし、考察が捗ります。
ウルトラマンの自己犠牲、人類への想いに胸が熱くなりました。
ウルトラマンの期待を裏切りたくない気持ちで胸がいっぱいです。
仲間が見守りつつ、エンディングへの流れは余韻が残ります。
【悪かった点】
○ウルトラマンの戦闘時に於けるCG
シン・ゴジラ同様に意図的に嘘臭い表現している部分は分かります。
が、やはり偽ウルトラマンやメフィラスとの戦闘時は、明らかなCG臭さが目立っていました。
全体的に一般的な映画レビューではなく、小論文に近い投稿になってしまいました。
しかし冒頭に書いたようにゴジラと同様にウルトラマンとは人類学であり、現実に於いて思考する事のない複雑性を帯びた命題を投げ掛けてくれる素晴らしい作品です。
故に必然的にこのようなレビューとなってしまいます。
人類とは何者なのかと問われた時、怪獣を引用して解いてきたのが日本人。
それは戦争を経験し、戦後は荒廃した祖国の姿を見た人々だけが理解出来る哲学なのかもしれません。
しかし私は、このシン・ウルトラマンが提示してくれた疑問や哲学に深い敬意を表したいです。
ゴジラやウルトラマンを生み出した日本人だからこそ描ける普遍的な人類哲学があると再度知る事が出来て本当に嬉しかった。
最後に...
「空想と浪漫。そして、友情。」
このキャッチコピーに偽りなし。
長く続くウルトラマンをこのような形で生み出してくれたスタッフ・キャストの皆様に感謝を。
そしてウルトラマンと出会えた人生に感謝を。
オタク的ギャグの乱れ打ち
よく言えば、通好みのネタがそこかしこに。
元祖『ウルトラマン』系のネタは、他の方のレビューを参考にしていただくとして。
個人的にはまったのが、そのチープ感。
ソフビを飛ばしている?とか、
切り抜いた変身写真を、アニメーションの如く徐々に大きくしていくだけでなく、小さくなっていくシーンとか。
嬉しくなってしまうリスペクトに溢れている。
それだけでなく、本歌取り・借景の要領なのか、
この役者を使うことで、他作品のイメージを思い出させて「ぷぷぷ」となるシーンも。
山本氏と西島氏とくれば『きのう何食べた?』が浮かんできてしまう。こじゃれた居酒屋で密談する相手こそ違うが、画面の中にすねたジルベールを探してしまう。
田村達が各国のエージェントに監視されるシークエンスがあるが、演じる西島氏も公安警察等スパイがらみの映画に出ているし。
長澤さんは『コンフィデンスマン』の、詐欺師的なうさん臭さを振りまいて、物語をかく乱させてくれるし。
田中氏はどうしても『八日目の蝉』の不倫男のイメージが抜けなくて、あちらにもこちらにもいい顔していそう。
嶋田氏は『謝罪の王様』と同じく、国難に対し誠実に悩む総理大臣。『謝罪の王様』とは違い、総理大臣のパフォーマンスはなかったけれど。それだけでも嶋田氏のファンとしてはうれしいが、実相寺監督の『帝都物語」で怪人加藤を演じて、強烈な映画デビューを飾った嶋田氏がこの映画にも出ているって!いつ「我を崇めよ」と豹変するのかと期待してしまった(映画が違うってWWW)。
『シンゴジラ』関連も至る所に散りばめられているし。
と、トリビア的なネタでは楽しめるものの、物語パートは薄っぺらい。
浅見が着任早々、神永に”バディ”を強要するが、”バディ”って、二人で仕事すれば”バディ”なの?お互いが一緒に行動する中で徐々に信頼していくものなのではないか。”信頼”を安売りして押し付けるのって詐欺師の常とう手段…。
セクハラショットを問題視しているレビューもあり、賛同するが、やたらなボディタッチも不快。
映画の中では数値化されないとされる臭覚は意表をついたネタだと思っているのかもしれないが、数値化されているよ。
全部”おもしろい”ネタだと思っているところがげんなり。
外星人が、地球の人類の精神発達の幼さを指摘し、排除しようとするのは、
手束先生の『ワンダー3』を始め、ウルトラシリーズでも使い古されたネタだし、
ウルトラマンの地球人愛も今更なテーマだし。
(ちゃんと踏襲して制作されていることは嬉しい)
"らしい"台詞でまとめるのではなく、もう少し脚本を練って欲しかった。
機内鑑賞。
大画面で見たら、音響の良い映画館で鑑賞したら評価は変わるのかなとも思うが、時間とお金を使って観る気がしない。
観るのだったらオリジナルかな。
駄目だあウルトラマンは強い ワタシの好きな言葉です。
巨大生物のいないところに突如現れた自然災害の権化と
何故か日本にしか現れない禍威獣がいる前提では
アプローチの仕方が変わってくる。
なのでシンゴジラと本作はつかず離れずでいい距離感。
小生原典をリアルタイムで観ているので
現実に怪獣退治の専門家がいれば、という視線は
とても面白い。
SSSPカッコイイしね。
グッズで帽子と名刺入れ、バック、ピンバッチを購入。
メンバーの移動はレクサス(ビートルではないんや)
パソコンですべて分析
あーPC壁紙マイティ号をワタシも取り入れました。
演出もジジイを喜ばせる局面が多く
効果音はすべて原典から流用。
劇音楽もエピソードに沿った選曲で
マッチしていました。
逆に新しい客層はこの音楽でええの?と要らぬおせっかいもしてしまうが。
出演者もそれぞれの色を出して最適。
ただ外星人にのっとられたためか斎藤工は演技不足に映ったが
それも計算済み?
それと背景CGが全くの絵にみえてしまうのはいかがなものか?
この二点がマイナス点。
しかし通じて新旧ファンともに納得していると思われます。
90点
39
TOHOシネマズ日比谷 20220514
パンフ購入
解釈、感情次第で極端に振れる作品
IMAXデジタル、TOHO轟音、立川爆音で三回連続で鑑賞してきました(笑)
堪能するなら轟音が断然お勧めです。効果音、BGMとセリフが上手くバランスしています。迫力と明瞭さが両立していて聞きやすいです。IMAXは音のチャネル間で断絶を感じて余計不自然だった印象です。爆音は迫力があり過ぎてセリフを消してしまってますし、高音域に不自然な山があって耳が痛くなる箇所がいくつかあります。画面はIMAXと他で差があるとも思えませんでした。コスパを考慮すればIMAXは必要なかったですね。逆に轟音の素晴らしさを再認識しました。
さて、肝心の作品ですが冒頭で嫌な印象を受けました。ウルトラQロゴの代わりに表記されたシン・ゴジラのロゴには不遜を感じました。確かに本作はシン・ゴジラの続編と捉えた方が自然かもしれません。本作を観た後だと余計にシン・ゴジラとの親和性と連続性を否定できませんけれども。また「かいじゅう」「かとくたい」の漢字表記には、オリジナルを凌辱していると感じました。作ってる方がそんなことを微塵も思っているはずもないのでしょうけれど。また、「かとくたい」が、ただの出向役人の集まりとしかなってないことにも不満です。科特隊のメカ、技術革新、怪獣の撃破も欠くことのできないウルトラマンの魅力の一つです。でもそれが一切ない。スーツで怪獣に立ち向かうのかよ、って。また、科特隊は国際的な組織でしたがねえ・・・。残念です。
一方、2時間程度にウルトラマンの物語をまとめた手腕は高く評価したいですし、こういうストーリー構成になるのには納得もできます。よくきれいにまとめたと思います。(良かったとは言ってない)
良かったところ
・ストーリー構成。コンパクトかつ盛りだくさんで分かりやすくまとめたのは素晴らしい。きちんと筋として成立もさせている。(ナラティブとして面白いとは言ってない)
・原作放映時の日本社会を現代に反映させたような多くの設定には熱いものを感じました。団地だったり居酒屋だったり通勤だったり「かいじゅう」の登場場所だったり。
・ウルトラマンの造形。こっちがしっくり来ます。ただ、オリジナルはオリジナルで当時の技術をもってやれることをやっていたので全否定はしませんし、そこはリスペクトすべきです。カラーリングで状態変化を表すのは良かったです。不思議なのはウルトラマンの登場時と二度目移行で口の形が変わったことです。登場時は人間の口に近いもの(はっきり言って不気味)でしたが以降はいつもの口でした。なんか意図があったのかなあ。
・画面のカット割り。独特で映画で観てこそ、な撮り方は面白いし流石のセンスでした。非常に個性的でシン・ゴジラ以上に良かったです。
・山本耕史。とにかく素晴らしい。彼の演技を観るためだけに映画館に行くのも全然あり。ここだけでも満足できる。いやあ、すごかった。逆に斎藤工、食われすぎ(笑)
残念なところ
・山本耕史の演技と対になるのかもしれませんが、演技演出が残念。わざとなんだろうけど、西島秀俊に関しては素だろうとは思いますが、どうせやるなら振り切れても良かったんじゃないかなと思います。まさか、西島さんの演技ラインに合わせた??
・茅場晶彦(ソードアート・オンライン)が登場。ってか、シチュエーション的にも音声表現も茅場のまんまでした。いくら同じ声優だからといって・・・。一方、津田健次郎は良かった。
・CG処理が雑過ぎ。吹き飛ばされた岩石が森に吸収されたり地面に着く前に蒸発していたりウルトラマンの動きが軽かったり。あえて原作にあわせて「ソフビ」仕様にしているのかもしれませんけど、動きだけでなく物体そのものの重さを感じないんですよねえ・・・。予算の問題かなあ・・・。違うと思う。
・メフィラスとの戦いがまんまエヴァ。
・「かとくたい」もドンパチやって欲しい。
・細かいところで設定が雑。ワザとかもしれませんが、庁の長は大臣ではなく長官ですしお役所で使うには椅子が高価(ウィルクハーンで自分が使ってるw)すぎます。とか。
・日本をアメリカの属国扱い設定に貧乏臭さや凡庸を感じる。シン・ゴジラの時もでしたけど。
・ないものねだりは承知ですが、ウルトラマンのエンタメ要素が欲しかった。例えば、ライバルはバルタン星人だと思っているので(笑)
その他
・エンドロールが庵野秀明だらけw
・監督補、副監督、准監督、総監修、監督のならびに目が点になったw
・声の出演に「高橋一生」が。三本観てどれかわからなかった。後から調べましたが、結果にびっくり。設定を知ってさらになるほどとなりました。
手放しで絶賛はできないかなあ・・・。自分は。
誰もがほれてまうやろ
とにかくウルトラマンの金色こんじきに輝く肢体が美しく神々しく、広隆寺の弥勒菩薩を初めて見た当時の人々はこんな気持ちだったのでは、ま、現代の人でもわかる感覚だと思うので、とにかく序盤から登場する美しく愛と正義に金色なウルトラマン、見てしまったら誰もが惚れてまうやろ、という存在の危うさ美しさ。どのようにこのポーション、何人の心もつかむ造形動作表情をクリエイトできたのか、これだけでも観てよかった、と拝みたくなる。
斎藤工もなんかこの純粋な存在の、人間社会に地球社会中おける曖昧さをびったり表してよし。
わいわい楽しく作った感じ
シンシリーズではあるのですが、監督は樋口真嗣氏。
当時を思わせるSEの乱れ打ち、演出だろうけどすごい大味な芝居。
これが気にいるか気になるかで、作品のイメージが大きく変わりそうでした。
テンポがポンポンと転がるように早いのは面白かったです。
そんな勢いからかもわかりませんが、上司への報告で「ヤバめな」はないでしょうwww
もう漫画みたいな展開が縦続きます。
しかし西島秀俊と山本耕史が出てくると「何食べ」感が一気に強くなりますねw
そして「まどマギ」までwww
正直物語全体のバランスは微妙ですが、やりたいことをやりきっている感じはすごい伝わってきます。
皆でわいわい楽しく作った感じがする作品でした。
ウルトマランが好きならあり
少し演技臭い。
俳優のクセのある演技は見応えあり。
ゼットンが強すぎる。道具が持ち主より強すぎて違和感。
そんなものが作れる技術力があれば他にもっと方法があるだろ?
ゾーフィがサイコパス。
監督の人形遊び映画。
本当に面白い?
シン・ゴジラは怪獣が現れた時、今の日本の法律等で想定出来る政治家の動向を滑稽に描いて面白みは有った。が、今回はそれの焼き直しでウルトラマンを当てただけだった。
「セブン」でも、宇宙人が子供に契約をさせようとする話しが有ったと思うが、劇場版で、しかも国家と宇宙人で契約って設定を出されてもなぁ。しかも、地球人を巨大化させれば兵器になるから、これから他の星からも目を付けられるって・・・・地球人しか巨大化出来ないの?
終盤、エヴァで散々見た良く分からん言葉の羅列で言い含める演出。
エヴァ新劇場版もエンタメを作ると言い始めたが、最後は旧作の焼き直しでエンタメとは言えない着地。
ジブリ・宮崎作品と言う事で面白く無いと言えない、面白いと思ってしまう空気になった頃の感じになって来たなぁ。
今更ながら視聴。実相寺アングルも相まってノスタルジックを感じさせる...
今更ながら視聴。実相寺アングルも相まってノスタルジックを感じさせる演出と最新映像技術の融合でなんだかチープに見えたのが味わい深く楽しめた。
子供には見せられん。
時代錯誤なテーマ、妄想に取りつかれたような前提条件で進行するありきたりな駄作
本当に残念としか言いようがない
本来ならば今風にアレンジされるべきだった部分もすべて持ってきてしまった感じ
ここ最近でぶっちぎりで面白くなかった
まず導入の会話ばかりが続く茶番パート。今更真新しさもなく興味を惹かれる要素が無く眠くなる。とにかくこの会話パートが多い。大体つまらない。
未知の化学設定で無敵になれる設定。流石に何の根拠もなくて大体きついです。
環境破壊によって怪獣が発生するという設定。もう擦られすぎて飽きに飽きています。
もうそれが発生動機にするのは無理がある。
環境破壊とは共存していかなければならなく、それを前提に生きていかなければいけないという現代人については寝耳に水。もう目の前にある事実で、いちいち映画で啓蒙活動しなくても十分に浸透しています。
人類は無能である。宇宙人は有能で人類を敵対視している。各国家首脳は無能で武力による制圧に執着している。超科学がすべてを解決する。なぜかウルトラマンは人間を守ろうとする。etc.... ストーリー上で都合の良い妄想に取りつかれすぎでマジでついていけない。
しょうもない表面上のやり取りで顔を真っ赤にしていた時代の人間はいいですね。もうそんな時代でもないですよ。
総じて、バブル世代に育ってしまった妄想を全開に詰め込んだ駄作。
日本の空白の30年を作ってしまった時代の象徴、地に足のついていないどうしようもない妄想を具現化した映画。
こんな設定で喜んでいた人間がうらやましいですね。
今は、たとえ人種や惑星が違ったとしても、受け入れて前に進まなければいけない時代、
そういった溜まりに溜まった膿を背負って生きていく現代人に対して、何も伝わるものは無いですね。今もバブル気分な人間は大絶賛かもしれませんが。
時代錯誤と言わざるを得ない。
リメイクして”ウルトラマン”の格を大きく下げましたね。
グリットマンのほうが遥かによくできていた。
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