「素直に、面白かった!」シン・ウルトラマン やったんさんの映画レビュー(感想・評価)
素直に、面白かった!
初代マン再放送世代ですが、面白おかしく楽しく見れました。
良い所は挙げればキリがないので、まず旧作品のオマージュ(かも?)で、気に入った所なんぞを挙げてみます。
・ウルトラマンが神永の姿を借りたことについて。
神永は子供を守ろうとして命を落としますが、自分のせいで神永を死なせたことへの償いと、神永の勇気ある行動に感銘を受けたウルトラマンが姿を借りて…という流れは、初代ウルトラマンとウルトラセブン両方の、「地球に残って戦う動機付け」を合わせた形になっているのが、見事です。
・メフィラスと神永の居酒屋シーン(笑)
あれは明らかに、ウルトラセブンのメトロンちゃぶ台のオマージュですね。
この直前に公園のシーンで、メフィラスが「河岸(かし)を変えよう」と言いますね。
この言葉の意味が分かった人、どれぐらいいるのだろうかと、ちょっと気になりました。
これは古き良き酒飲みオジさんのスラングで、「別の店で飲み直そう」みたいな意味です。
(私はサラリーマン時代に、一緒に飲んでた上司に言われてたので知ってました(笑))
で、「河岸を変えて」行った先が、マジで居酒屋(笑)。これには吹きました(笑)
・ゼットン出現に絶望して、「誰も知らずに滅びていった方がいい…」と言われたセリフ
(誰が言ったのか、このセリフが正確なのかは、記憶が曖昧です。スミマセン)
このセリフは「帰ってきたウルトラマン」での、星を食べる超巨大怪獣バキューモンのエピソードで、たしか天文台の所長だったと思いますが、絶望のあまり「地球ごと食われるのなんて、誰も知らない方がいい…」などというセリフが出てたのを連想しました。
庵野さんなら、こういうのもオマージュとして入れるかな、と。
・ゾーフィの存在と目的
初期ウルトラマンからすれば、かなり新しい部類のウルトラマンになりますが、劇場版のウルトラマンコスモスに登場した「ウルトラマンジャスティス」。
あるいは、ウルトラマンガイアに登場した「ウルトラマンアグル」。
彼らは当初、「宇宙の平和のためになら地球を滅ぼす」だの「地球の平和のためになら人類を滅ぼす」みたいな物騒な目的(笑)を持ったウルトラマンでした。
ゾーフィがゼットンを使って地球を滅ぼす計画を実行した際には、「こいつもそういうウルトラマンか…」と連想しました。まぁ、これは個人的な連想に過ぎませんが…(汗)
以上、大ハズレな連想や考察もあろうと思いますが、笑って許してくださいね…(汗)
あと、数少ない、悪い所を(笑)
・ウルトラマンのCGがもっさりし過ぎかな。
「中の人」がいるような、もっと生物的にキビキビと動いて欲しかった。
あまりモーションキャプチャーの意味がなかったかな…と。
・ウルトラマンが無言!!!!
シュワッチ!ともヘアッ!ともダーッ!とも、何も言わない…
これが一番気に入らなかった。残念です…
最後に、内容以外では、なんと言っても米津玄師の主題歌!!
映画のエンディングで絶妙なタイミングで流れて、その時点でジーンと来ましたが…
帰宅後に、改めて歌詞を見ながら聴いてみて、ボロボロ泣いてしまいました…
「来たぞ我らのウルトラマン」といった明るいヒーローソングではなく、「孤高の戦士であるウルトラマン」を詩的に力強く歌い上げた傑作です!!
配信だけで聴くのはなんだか申し訳なくて、CDを注文しました(笑)
「シン・ウルトラマン」は、童心に帰って見るのが一番です。
「かつて初代ウルトラマンが好きだった人」「今も初代ウルトラマンが好きな人」にはオススメです。
あと、米津玄師氏が自身のことで言われてましたが、「初代ウルトラマンが幼いころの記憶にある」といった人でも、楽しめる映画になっていると思います。
Twitterで見てみた限りでは、現在リアルに童心な、大勢の子供たちが楽しんで見てるぐらいですから。ぜひ。
以上、長々と書いてしまいましたが、私も、あと2~3回は見に行きますよ(笑)
最後までこんな駄文をお読みいただき、ありがとうございました!