「「ウルトラマンAタイプ」この言葉にピン!ときたら映画館へ」シン・ウルトラマン Aタイプbbさんの映画レビュー(感想・評価)
「ウルトラマンAタイプ」この言葉にピン!ときたら映画館へ
ウルトラマンシリーズを一度でも観た方なら
映画館で観てほしい…そんな作品です。
「何故ウルトラマンは戦うのか?」
大切なテーマから外れる事無く
原作をリスペクトしているので
「最初のウルトラマンが地球に来た理由はこれ?」
そう思っても問題ないかと思います。
○コアなファンへのサービスや私個人の感想
・タイトルから話が始まるまでウルトラQオマージュ
(原作はパゴス、ネロンガ、ガボラは
同じ着ぐるみの使い回しでした。
それらを設定に上手く反映しています)
・地球に初めてウルトラマン降臨
(銀のボディに灰色カラー、まさにウルトラマン前夜祭オマージュ
マスクは何と!?Aタイプ!!!しっかり原作をオマージュ!
人と融合前なので全てにおいて体力の消耗が少ない。
※デザインワークス設定参照
A、B、CタイプでAタイプが好きな同志の方
出番は少ないですが、必ず劇場で観ていただきたいです)
他にもあの仲間がしっかり黒鶏冠だったり、効果音、BGMオマージュ
古谷敏氏のモーションキャプチャーや体型を使用したり
(ジェームス・ディーンの「理由なき反抗」ポーズしてますよ)
当時の誤報を話に利用したりと、初代マンが好きな方には必見です!
・あまり宜しくない点
ホシノ少年役、お茶目なイデ隊員が居ないこと
少しドジで憎めないハヤタ隊員と違い(スプーン変身等、本作はあり得ない)
初代マンらしいポップさが少ないです。
また「故郷は地球」のような重いテーマが多くない初代マンオマージュのわりに
少しウルトラセブンよりです。ちゃぶ台の代わりに居酒屋トーク
「禁じられた○葉」が「○われた街」っぽくなってしまったり
同類との地球人についてのトーク、こういうテーマはもっと相応しい
シン・ウルトラセブンにとって置いてほしいと思いました。
また元々三部作だったようで、詰め込み過ぎ感が否めません。
○ちょこっとウルトラシリーズを観た方へ
ストーリー的な部分はあまり気にせず、怪獣星人バトルを楽しむのが
面白くなる要素かと思います。
「カラータイマーが無い」を気にしないでいただけると幸いです。
実はウルトラマンは元々カラータイマーも覗き穴も背鰭も無かったのです。
当時の映像(テレビ事情)、技術で苦肉の策で、今尚残るアイコンなのです。
元々ウルトラマンデザインを作成した方、成田亨氏へのリスペクトゆえです。
●総評
私個人は熱烈な初代マンファンなので、ツッコミどころはあるものの
素直に楽しめましたし、何よりも続編がなくなる事の方が心配です。
玩具支流な現存のウルトラシリーズ
お祭りファンサービスなウルトラギャラクシーファイト
そして本作であるシンシリーズ、全て続いてほしいと切に願います。
庵野監督の「シンゴジ、シンエヴァ」個人的にはあまり…ですが
ウルトラ愛に溢れた本作を世に出していただいて感謝しております。
続編があるのなら、シン・ウルトラセブンへ移行する前に
今一度シン・ウルトラマン2を!!
次作は融合前Aタイプ(物凄く格好良かったです)をもっと活躍させて
何らかの設定を付けてBタイプも登場させてほしいです。
(人類の愛という存在を知ったからこそ使える
大幅に体力消耗するも融合前の力を一時的に出せる等)
オマージュには頭が下がる思いですが、続編には特に
コアファンも予想出来ないストーリー部分も少しはほしいと思います。
またオールCGでの戦闘シーンは、今の技術でもやはりリアル感に欠けます。
ハリウッドSF映画(スパイダーマンNWH、アベンジャーズシリーズ)のよう
着ぐるみとCG融合で更なるリアル感を追求していただきたいです。
最後に…米津玄師さんの主題歌「M八七」
とても素晴らしい歌です。
一説の「痛みを知る ただ一人であれ…」
この言葉が実に初代ウルトラマンに相応しい。
本作終盤、リピアの地球人への思いに
変わってしまった地球の現状(コロナ禍、戦争等)を踏まえ
号泣してしまいました。