「凄い絵を見れた!!でも、(何だかなぁ?)と思わされる点が結構有る。残念!!」シン・ウルトラマン 孔雀ノリさんの映画レビュー(感想・評価)
凄い絵を見れた!!でも、(何だかなぁ?)と思わされる点が結構有る。残念!!
凄い絵を見れた。それは良かった。
でも話の展開が強引で早かった。
だからなのか結果つまらなく感じた。
こんな風に感じたのは「スター・ウォーズEp7,8,9」以来、
それこそ、「接触編、激闘編、決戦編」みたいに分けて、
脚本や構成、演出をもっと煮詰めて作れば良かったんじゃなかろうか?
結果として、「シン・ゴジラ」は面白かったけれど、これはつまらなかった。
まあ大元(おおもと)の、昔の「ゴジラ」は大人向けの映画だったけれど、
これの大元の「ウルトラマン」は子供向けの作品だったから、
大人の鑑賞に耐えうる様に作るのは難しかったのかもしれない。
でも「アベンジャーズ・エンドゲーム」なんかは、
(子供受けする様な話だなぁ)と思いつつ、面白かったから、
その辺は言い訳にならないかもしれない。
あとは私が(なんだかなぁ?)と思った点を、以下5つ程、具体的に書いてみます。
①シンジがウルトラマンと一体化した後、人として振る舞いに人間らしさが無くなったのだから、
(人が変わった)のだから、周囲の反応があれではどうだろう?
つまり、「神永さん、何だか最近おかしいよね。何か有ったのかな?」みたいな反応を周囲がしていない。この辺をハショるのは、いかがなものだろう?
②予告にも有ったけれど、名刺(メフィラス)、知的であるメフィラス星人がやるか?あれは知的とは思えない。
まあやるならもっと徹底的にやる方がいいんじゃない?
例えばリーダー役の西島さんとお辞儀しあいながら名刺交換したり、
他の若い人達とは「すみません、今名刺を持ち合わせておりませんので後日改めて」とか、日本の社会人らしいやり取りをするとかね。
③受けを狙ってわざとやったんだろうけど、
電話に出た人が電話をかけてきた相手の言っている事をわざわざ言うシーン
「何?○○○○○○○だと?」
が、三回位有った。昔のテレビドラマのわざとらしさを皮肉ったんだろうけど、
普通、日常で電話で会話する際に、我々はこんな事しないでしょ?言わないでしょ?
庵野さん、樋口さんがこんな事しないで欲しい。
私は面白くなかった。シラケてしまった。
④シンジの遺体をウルトラマンのシンジが見ているシーン、これが時間を開けて二回有ったけれど、
見ている側からしたら、遺体が朽ちてしまうのが嫌に思えてしまうので、この演出には疑問が残った。
遺体が朽ちない理由をあの「ゾーフィ」さんとの会話の中に入れるとかしないと、見ていて気持ち悪い。この辺はリアリティーを追求しないのか?
⑤光の国が(ゼットン)を作った?光の国が人類を滅ぼそうとするなんて、特に心情的に止めて欲しかった。
これでは映画冒頭にいきなりジョン・コナーをコ○してしまった(ターミネーター最後の作品)と同じ様なもので、リアリティーを追求するにしても、見ている側が光の国に持っている期待感や心情を悪い意味で壊してしまう様では、この映画を見るのが嫌になってしまうと思う。
岡田斗司夫先生が以前、
「今回は庵野じゃなくて樋口が監督だから、あまり期待していない。」
みたいにおっしゃっていたけれど、それが原因だろうか?
いずれにしてもつまらなかった。
もっと上映時間を長くしても良かったんじゃなかろうか?
疑問の多かった作品です。
2022年5月26日 追記
他の方のレビューも幾つか見させて頂きましたが、
ホント、評価が二分(にぶん)していますね。
高評価されている皆様は、私が(何だかなぁ?)と思ったところは気にならないのだと思いますね。
それも皆様の正直な評価ですから、お互いに尊重し合いましょう。
(何だか偉そうですみません。)
そんな中、思い出しました。もう1つ、(何だかなぁ?)な点、
⑥ウルトラマンが初めて現れた時、彼は銀色1色(いっしょく)だったかと思います。
でも2回目現れた時は、赤いラインが入っていました。
そんな流れで見せられたら
(あー、人間と一体化した後に現れたら、赤いラインが出たって事は、人間と一体化したから出てきた特徴が、ウルトラマンのあの赤いラインなのね!!あー!!、面白い設定にしたね!!)
と思っていましたが、
あの「ゾーフィ」さん。
(人間と一体化)していたんですか?
確か(人間と一体化)するのは(光の国のルールに反している。)はずじゃあなかったんですか?
なのに「ゾーフィ」さん、見事な緑ライン、赤ラインが出ていましたね。
これも理由を説明するセリフのやり取りは、一切有りませんでした。
リアリティーを追求する庵野映画、樋口映画が、ここは又々アバウトだと思いますね。
皮肉な文章を書いて申し訳ありませんし、そもそも
「赤ライン、緑ラインが出てくる明確な理由なんて語られてないんだから、お前のツッコミの方が酷くないか?」
と思われるかもしれません。
でもこれ又、映画の構成、シナリオ、演出、これらを煮詰める大切な作業が不足していると思わされる点ではないでしょうか?
そもそも「シン」シリーズって、現代でも通用する様に話を再構築する目的も有るんじゃあないの?
(まあこれも私の勝手な思い込みかもしれませんが、)
それなのにこれなんだから、
「シン・ゴジラ」に比べたら、話はつまらなく感じてしまう。シラケてしまった訳です。
「シン・ウルトラマン」
興業成績もよろしいかと思いますので、続編も有るかと思いますが、
昔の「宇○○○ヤ○ト」みたいに、
新作映画が作られる度に、(何だかなぁ?)にならない様にして欲しいです。