「樋口真嗣の演出と庵野秀明のアニメ文法の良し悪し」シン・ウルトラマン スカポンタン・バイクさんの映画レビュー(感想・評価)
樋口真嗣の演出と庵野秀明のアニメ文法の良し悪し
1500字以上のレビューを書いていたのですが、途中で落ちて全消えしたので萎えました。
なので、端的にザックリ、ウルトラマンエアプ視点で記述します。
まず、演技について。
これは、テレビシリーズなら良いのかもしれないですが、ダサいし言わされてる感が強い印象が強かったです。西島秀俊が「まさか、電気を食ってるのか!?」とハキハキ発言した時は席から崩れ落ちそうになりました。私なんかだと、平成仮面ライダーのテレビシリーズでもそういう事がないわけではないので、「もしかするとオマージュなのか?」とも思い、一概にダメとは言うつもりはないのですが、「シン」にあたって別にダメな所をオマージュしなくていいから!とは思いました。あと、押井守ほどではないにしろ、庵野秀明語録が飛び交い、そんなに難しい話をしてるわけじゃないのにえらく難しく聞こえます。レトリックってやつですね。
次に、怪獣。良かった。もっとアクションとかは新しいものが観たかったというのが、欲を言えばの感想です。
次に、ウルトラマン。良かった。ウルトラマンエアプなので、まさかあんなシュールで独特なアクションで戦うのかと、驚きと感動がありました。
次に、媒体について。これは少し真剣に書きます。これは「ザ・バットマン」に関しても思ったことなのですが、作劇法として映画向きじゃないと感じました。というのは、元々は1話30分のテレビシリーズだったわけで、本編はそれを4話分繋いだような構成になっているんです。これは、所謂映画的な90分の起承転結の一連の流れを考えると、凄く歪な印象を持ちました。
最後に、演出について。
これは見ている間ずっと思った事なのですが、実写というよりは庵野秀明のエヴァンゲリオンや新房昭之の魔法少女まどか☆マギカなどのアニメの方が近いなぁと思いました。ほぼ意味のない背景シーンがめちゃくちゃ映ったり、難しい会話劇を延々聞かされたり、やたらシーンをカットで割りまくってたり、実写として見ると癖が強くてくどいなぁと思いました。
こんな感じで、まぁ、全7話とかのテレビシリーズでやった方が作品としては良くなったのかなぁと思ったのと、アニメの文法をまんま実写に持ち込むことはあんまり良くないと感じさせられる映画でしたね。
なんだかんだ言いましたが面白い所も色々あるので、映画館に行くこと自体はお薦めできるかなぁと思います。あと、私はウルトラマン全然分からないので、詳しい人のレビューとかも見てバランスを取るというのが良いかと思います。
以上。ではまた。