「宇宙人SF」シン・ウルトラマン LSさんの映画レビュー(感想・評価)
宇宙人SF
ウルトラマンのシリーズは、子どもの頃カードを集めて怪獣の名前を覚えたが、生世代ではなく通しで見てもいない(話を覚えているのはジャミラの回ぐらいか)。SF好きなのと監督への期待があって初日に見に行った。
予告編で名刺を差し出すメフィラス(演:山本耕史)の時点でもう最高だったが、地球人類を遥かに凌駕する文明圏から来た外星人たちとの駆け引きや攻防、というストーリーがSF的に大変面白かった。
「シン・ゴジラ」ではシミュレーション的リアルさに驚嘆させられた政治・政策シーンは、外星人を政治的資源にしようと画策することへの揶揄に寄せている。禍特対チームの軽いノリに合わせて、宮仕えの哀しさを表現していると思われるが、リアリティのベースラインがどこにあるのか掴みづらかった。
映像については、巨大浅見分析官をはじめ現実の風景やセットと全く違和感なく結合しているシーンもある一方、オリジナルの特撮へのリスペクトと想像するが、あえてプロップ風味を出したCGとしているシーンも多い(ウルトラマンの飛行ポーズが典型)。この辺は文脈を知らないとしょぼいと感じる人もいるかもしれない。
また、ウルトラマンと外星人の格闘シーンに重量感がないことは気になった。これは、彼らが地球人類が知る物理法則を超えた原理で地球上に存在しているからと解釈したが、ゴジラの存在感や、スーツアクターの演技と比べて違和感を持つ向きもあるだろう。
映画単体の尺では厳しいが、外星文明との接触というテーマの展開や、禍特対各員のキャラの掘り下げをもう少し丁寧に見たかったとは思う。
なお、ウルトラシリーズをモチーフに脚色という意味では、実は「大怪獣のあとしまつ」は案外よくやっていたのではと、ほんの少し再評価w
コメントありがとうございます~
ゴジラS.Pいいですよね、元を知らない人は最終回いきなり突き放されてポカーンてなったという感想も聞きますが、“ゴジラ対メガロ”見てた人のポカーンを追体験させると同時に、各話にちりばめられてるSF的ガジェットの元ネタも“時間の逆行”がメインに取り上げられてて、ラストの巨大化に説明つけるだけでなく実はアニメ全体でストーリーの作りを説明しているという一粒で二度美味しい仕様がシン・ウルトラマンと重なるんですよね~
て、映画の感想あまり関係なくなってしまいました、ご容赦
> ウルトラマンの飛行ポーズが典型)。この辺は文脈を知らないとしょぼいと感じる人もいるかも
そうですよね。飛行シーンの背の張り方観て「当時のまんまだ」って感動は、クルクル回るシーンで私の中ではノスタルジー最高潮になりました。