「良いところと悪いところ半分」シン・ウルトラマン ゆうたさんの映画レビュー(感想・評価)
良いところと悪いところ半分
(良いところ)
◯ウルトラマンのビジュアルや動き
最初の宇宙人感を感じる不気味さや
その後の人が中に入ったことが伝わる親近感。
また戦い方や挙動など素晴らしいの一言。
◯音楽、効果音
流れる音楽、BGM、なにより効果音。
聞き覚えのある音がなる度にテンションが上がった。素晴らしい。
◯散りばめられたウルトラマン大好き感
一匹目の見覚えのある使いまわし怪獣をはじめとした、あちらこちらに散りばめられたネタ。
ウルトラマン、特撮、怪獣諸々。好きであれば好きなだけ楽しみが増える。大好き。
☆良いところ総括
基本的に期待どおり、ウルトラマン大好きおじさん達が結託してくれている。動き、音、ネタにワクワク、ドキドキ、ニヤニヤさせてくれる。
(悪いところ)
◯シナリオ
シン・ゴジラの時は「ゴジラ」という絶対的な存在を軸に話が進んだ為に、シナリオのまとまりや人類が一体となっていく高揚を感じることができた。
ただ、今回の軸である「ウルトラマン」は多種多様な怪獣、敵と戦う必要がある為に話の展開が多く、まとまりが無い。
展開が早く、積み重ねも少ないためクライマックスの盛り上りが全くと言っていいほど無かった。
◯出演者
一部の出演者の演技が非常に気になった。
悪かった点の中でも特に割合が大きい。
シン・ゴジラ感を無理に出そうとしたのか?
元々下手なのか?
演技に詳しい訳でもなく、元々そんなに気にならないタイプの自分ですら見ていて辛かった。
もちろん素晴らしい演技をしてくださった方もいた。
ただ下手なのに出番が多かったり重要なポジションにいて、見ないフリも出来なかった。
見終わってすぐにSNSで同意見の方を探して
共有する事で気持ちを落ち着けたかったが、
一番演技が気になった方はファンの方が非常にいらっしゃるようで、絶賛の嵐でモヤモヤが加速した。
なぜキャスティングされたのか。
シン・ゴジラでは感じなかった製作チームの外からの芸能界、製作委員会的な圧力を感じてしまった。
☆悪かったところ総評
悪かったところ、特に一部キャスティングについてこんなに長文で書きたくなかった。
本当に辛い。楽しみにしていた分、本当に辛い。
良かった所をたくさん共有したかった。
見つけたネタを一つ一つ思い返してニヤニヤしたかった。残念でならない。
◆最後に
シン・ゴジラで「よくぞやってくれた!」と感じ、シン・仮面ライダーの予告を見てワクワクが止まらない方は是非観ていただきたい。
演出、動き、音楽、ネタ。
良いところは非常に多い。
願わくばそれ以外の所は気にせずにウルトラマン大好き、特撮大好きおじさんの欲求を満たして欲しい。
事前の心構えがあれば、きっと大丈夫。
時にはネタバレを恐れず、事前情報をしっかり収集し、様々な予測をしておくことも大事だと学んだ。
何でも庵野秀明は邦画の過剰な演技が嫌いらしく、シン・ゴジラでは早口にさせて登場人物毎に目まぐるしくカットを変えて、役者が自分の間を持ち込ませないようにしたそうです。シン・ウルトラマンも頻繁にカットを変えて、絶叫とか嗚咽とか余計な演技を省いた結果、淡々と盛り上がりの無い展開に見えた人も多かったようですね。偉そうに言ってますが、岡田斗司夫、押井守やYahooの映画評論家たちが同じように言ってたのを受け売りです。ちなみに宮崎駿も声優使わない理由は勝手に演技されて印象変わるのが嫌だからとか。
ほぼ同意見です。
一部の演技は良くなかった。
そのせいで、あんだけ「シンゴジの会議シーンの改悪」と酷評された大怪獣のあとしまつの会議、その他のシーンと同レベルになってしまったように思えました。
映画としては、ちょっと…。
特撮、ウルトラマン部分は面白かったです。