「ウルトラマンが進化して帰ってきた(タイトル変更・追記あり)」シン・ウルトラマン mrkc7さんの映画レビュー(感想・評価)
ウルトラマンが進化して帰ってきた(タイトル変更・追記あり)
#シン・ウルトラマン を堪能した。参った。大満足だ。見終わった直後の今、凄く興奮している。
鑑賞前に考えていたのは、シン・ウルトラマンはいったい何を見せてくれるのか。毎日夕方の再放送で私を釘付けにした頃の原風景か。それともシン・ゴジラで見せられた架空の現実か。シンエヴァで見れられた絶望と希望か。
直前にシン・ゴジラを観て、直前に庵野秀明展を観て本当に良かった。エヴァンゲリオンは観るまでも無い。ウルトラマンは体に染み付いている。
多くのエッセンスを効果的に絡めながら、そこには間違いなくウルトラマンが存在し、それは過去に観たウルトラマンであり全く新しいウルトラマンでもある。
これこそウルトラマン。ウルトラマンの意志を感じれる作品、素晴らしいじゃないか!これこそ待ってたものだ。
すごくわかりやすい映画。そこに物足りなさを感じるならば、その減点は最小の0.5。つまり完璧と言っていい映画だ。
後悔するのはIMAXで観なかったこと。参考にしてもらえるならば是非IMAXで。
【以降追記・多少ネタバレあり】
ひとまず映画館のロビーで震えながらレビューを書いたのだが、改めて響いた点を描きます。
まずこの作品は「シン」であり従来のウルトラマンではないという風に観る前から感じていた。シン・ゴジラでは主に会議や政府対応またそれをどうやって克服するかというチャレンジが描かれたが、今回の世界はそれを克服した後の世界だった。シン・ゴジラは面白かったが「またあれを見せられるのは勘弁」と思っていたところ、まどろっこしいところはぶっ飛ばした。
その上でウルトラマン登場。人型をして禍威獣を駆除するのだからコミュニケーションが取れるのではと考えるのは当然。それに関して、動機を含めてウルトラマンが語ると言うのは新鮮であった。
ウルトラマンはそう言うもんだ。という既成概念を壊すことなく、物語を進化させたことは素晴らしい。
シーンのあちこちに庵野秀明作品のエッセンスが散りばめられていたのは、ファンにとっては口元が緩む点であった。公園のブランコを下から見上げる。ゾフィの顔を至近距離から広角レンズで撮る。あ、これって思い当たる。竹野内豊が出てきた時はちょっと笑った。他にもたくさんあったであろう、ファン特典映像もマニアを大事にするが、邪魔しない良い塩梅に仕上がったと感じた。
そして外さないで欲しかった点はしっかり押さえてくれた。ゼットンはウルトラマンだけの手で倒すべき相手ではない。人の叡智とウルトラマンが合わさってゼットンを倒した。これはテレビシリーズを超える本当に嬉しいストーリーでした。
ウルトラマンの面、はじめに登場した時とその後で変わってるよね?!テレビシリーズの3タイプを意識していると思う。明らかにタイプAを意識した口元で気が付いた。その後BからCに変化してたのだろうか?こういうこだわりも楽しいエッセンスでした。