「貧困と富、名声と失望」マーティン・エデン 赤ヒゲさんの映画レビュー(感想・評価)
貧困と富、名声と失望
作家ジャック・ロンドンの自伝がベースだと観賞後に知りました(ジャック・ロンドンの作品は読んだことがありませんが)。19世紀末くらいなのでしょうか、舞台となる時代背景をよく知りませんが、貧困層出身の主人公・エデン(ルカ・マリネッリ)が上流階級のエレナ(ジェシカ・クレッシー)に出会い、お互いに一瞬で惹かれ合うところから始まります。記録映像のような描写があったり、いきなり歌が入ったりという演出に独特の面白さがありました。振り子のように揺れ動くエレナに翻弄されるエデンが彼女に求めていたものは、愛なのか社会的地位だったのか、本当は何だったのでしょう…。貧しい暮しの中でも荒むことなく、慎ましく生き抜くマリア(カルメン・ポメッラ)の存在が救いでした。
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