劇場公開日 2019年11月29日

マリッジ・ストーリーのレビュー・感想・評価

全124件中、121~124件目を表示

3.5白熱の演技で笑うのを忘れました

2019年12月1日
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鑑賞方法:映画館

コメディと聞いていたのでもっと笑えるかと思ったが、クスッくらいでそんなに笑えず真剣に観てしまった。やはり主演2人の演技が凄く流れがとても自然で、物語に引き込まれてた。男女の心理の違いもよく描かれており、息子の能天気さと放っておいてもどんどん成長していく様もとてもリアルに感じた。
しかしもっと短く作れるでしょ??ネット制作映画はそこが問題。各シークエンスもっと削れるよね。

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マクラビン

5.0好きと嫌いのバランス

2019年11月30日
iPhoneアプリから投稿

昔、付き合っていた女性に、僕自身の好きなところを50個あげてみるように言われて、途中で諦めたことがあった。
まあ、50個もあるわけはないと、最初から諦めてたところもあるが、好きなことを確認することは、自分の嫌なところを確認する作業のようにも思えて、ちょっと嫌気が差したからだった。

それよりも前、自分を好きになれないで、人のことなんて好きになれるわけはないと、誰かに言われたことがあった。

でも、自分の好きなところなんて、ほんの少しで大丈夫だった。
それは、自分自身ですごく大切にしている部分だったからだ。

改めて、50個あげてみるなんて、馬鹿げた作業だと思った。
そして、その女性とはうまくいかなくなった。
お互い、嫌いなところが膨らんだからだったように思う。

でも、この映画を観たからというわけではないが、たまに人の嫌いなところを罵り合うのも良いかもしれない。
好きなところを確認して嫌いなところも見えてくるように、嫌いなところは好きなところを再確認するようにも思えるからだ。

一見、マリッジ・ストーリーが離婚の物語のような様相だが、実は、あの二人がこれからどうなるか少し期待を持たせるマリッジ・ストーリーなのではないか。
そして、契約としての結婚と、結婚して家族なるとは、どんなことなのか、改めて考えさせる物語なのではないか。

なんか優しくて泣かせるストーリーだった。

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ワンコ

2.5感情揺さぶられグッタリ

2019年11月3日
iPhoneアプリから投稿

結婚物語 なんて穏やかなタイトルからは似つかわしくない夫婦のバトルが繰り広げられる話。

役者陣が上手なのでニューヨーカーの子持ち夫婦の日常を丸ごと覗き見しているような気分になる。

お互いの良いところを挙げて声を出して読んで、と離婚を円満に進めようとする冒頭はとても微笑ましい映像なのだが!それとは裏腹に結婚物語は望まない破壊的な方向へと突き進んでいく。

女弁護士役のローラ・ダーンがキレ者風でイイ!
妻役のスカーレット・ヨハンソンの滝のように繰り出される大量の台詞も演技ということを忘れるリアリティさだ。

最後は男が弱い、女はどこかで「母」に帰る。

観賞後、若いカップルが「日本人じゃあそこまでにならないよね〜」と言っていたが、そんなことはないよ〜。
それは貴女がまだ若いから知らないだけ。

結婚20年も経つとこの主人公たちの感情が痛いほどよくわかるのだ。
自らが夫と闘っているような気分になり、悔しくて涙ぐんだ。
エンディングはLAの街並みが美しく爽やかだが、感情揺さぶられ結構、グッタリきてしまった私です。

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いも煮

4.0最高の「人間関係」映画

2019年11月3日
iPhoneアプリから投稿

東京国際映画祭にて。

アダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンが離婚訴訟でドロ沼になる話。だがしかし、それだけではない、泣けて笑える「人間関係」映画。
夫婦がふたりして大変頑固で負けず嫌い。最初は戦う気もなく穏やかに離婚するはずが、あれよあれよという間に弁護士が入って話がややこしいことに...。
スカーレット・ヨハンソンの台詞量が膨大。女性の心情が爆発するシーンである。夫にいつの間にか抑圧されていた妻、妻と母になるあまり自分が分からなくなってしまった女性。才能溢れる似た者夫婦って大変だなあと考えてしまう。
対するアダム・ドライバーは常に悪手悪手を無意識に取っていく夫である。彼は妻の鬱屈というか複雑な感情が理解できないので色々困った挙句、常に「嗚呼そっち選ばなきゃ良いのに...」というルートを歩んでゆく。なんというか、自業自得な面もありつつ哀れというか、本当に哀しい男の姿である。
冒頭で互いの良いところが列挙されるけれど、現実は全く互いの気持ちを伝えられない夫婦。最初にあれ伝え合っていたら変わったのだろうか。大岡越前のやつみたいに子どもを引っ張り合っちゃったり。どちらも必死で、物悲しくて。
お互いが話し合おうとしても結局ヒートアップしてしまう頑固なふたりに胸が締め付けられてしまう。完全に思ってないことまで口に出してしまうあるあるだ。
ここまでドロ沼のような展開にしても、この物語は温かく笑える話に仕上がっている。女弁護士ローラ・ダーン最高。いやお前がいなきゃ話がこんなにややこしくは...とも思うが(いや、でもあのふたり絶対結局揉めてたよなとも思う)、台詞や仕草がいちいち面白い。そして良いこともいうのだ。
妻の家族のやり取りもおかしいし、台詞のテンポというか、間が良いので、うなだれるシーンでもついくすりとなってしまう。笑ったり泣いたり、感情が緩やかにしかし大きく揺れ動く136分。楽しかった。
アダム・ドライバーもスカーレット・ヨハンソンの夫婦のリアリティが凄い。とにかく上手くいかないアダム・ドライバー、歌うアダム・ドライバー、膨大な心情吐露が迫るスカーレット・ヨハンソン、そして表情の機微が素敵なスカーレット・ヨハンソン。スクリーンで観てよかったわ。人間関係をここまで、映画的かつ笑い泣きしながら見せてくれるのは最高だと思いました。

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