私のちいさなお葬式のレビュー・感想・評価
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“くすり”と笑えて、ちょっと泣けるお話
病院で突然の余命宣告を受けた元教師の女性が、都会で忙しく働いている息子に迷惑をかけないようにと、自分で葬儀や埋葬の手配を始めた事から巻き起こる一連の騒動を描いた物語。
“一応ロシア(or 旧ソ連)”を舞台とした映画は、いくつか見た事がありますが、それらは“ ”で囲まれているように、ロシア(or 旧ソ連)を舞台とはしていますが、役者は英語を話していたりして、リアルにロシアの映画と言う感じではありませんでしたが、これはリアルにロシアの映画。セリフももちろん、ロシア語で話されています。
ストーリーとしては、ありそうな事なんです。元々、しっかりしていた人が、自分の葬儀の準備をして、後に迷惑をかけないようにすると言うのは。そういう、突飛な事をしようとしているので、関わる人々も困惑して、それがくすりとした笑いにもなるんですけどね。
いやぁ、面白いです。テーマとしては、世界共通不偏の事なので、アメリカとか、日本とか、他の国でリメイクしても十分成り立つお話ですね。
流れる音楽が「恋のバカンス」と言うのも、日本人にはなじみ深いところです。一応、エンドロールに流れる時にロシア語の歌詞の訳詞も出るんですが、日本の「恋のバカンス」とは違っていました。
鯉に救われたお母さんの愛。
想像の斜め上をいく話で、ビックリ!
でも、この驚きは嫌なものではなく、心が豊かになるようなビックリ加減
(^O^)
とにかく主人公のお母さんがとっても可愛くてお茶目。
もうすぐ死んじゃう人とは思えないくらい、元気でパワーに満ち溢れている!
てっきり自分の死に方を考える、真面目な映画だとばかり思っていたけれど、思ったよりコミカルだったので、映画自体を楽しんで観れました。
死生観を考える話ではあるけれど、それ以上に登場人物が個性的すぎて突っ込みどころ満載で、笑っちゃってばかり(笑)
ロシアの人ってみんなあんなに変人ばっかりなのかしら?
昼間っからお酒飲んでる人とか、変なバイク乗ってる人かとか、金くれって騒いでる人など、色んな人がいる…。
主人公のお母さんもかなり個性が強いけど、周りがもっとインパクト強いので、逆に飽きずに面白かったです
(o^^o)
そして、なにより印象深かったのは主人公のお母さんの姿。
もうすぐ死ぬって分かっているのに、自分のことよりも息子のことや友達のことを何よりも思いやる、優しい人。
自分が死んでも大丈夫なように、いろいろ死後の事を細かく準備している姿がなんだか切なくなりました。
やっぱり、ロシアのお母さんは強い。
そして、息子を思う気持ちは誰よりも一途。
仕事で忙しい息子に心配かけまいと、静かにこの世を去ろうとする、その姿に泣けてきました。
いつか、自分が息子を持っていざ死が訪れる時、こんなに決意をもって死ねるだろうか…と、色々としんみりした気持ちになってしまいました。
お金は沢山の幸せを生み出してくれるけど、時間だけはお金じゃ買えない…。
だからこそ、家族との時間だけは大切にしてほしい。
あとで後悔だけはしないように、お母さんと残りの時間を有意義に過ごしてほしい。
そんな気持ちになる切ないラストでした。
あと50年くらいしたら、自分もこの母親のようになるのかしら?
せめてこんな可愛く、お茶目な人でありたい…(*☻-☻*)
そんな気持ちになりました✌︎('ω'✌︎ )
ロシアのなかなかマニアックで素敵な映画でした。
ありがとうございました(^_^)
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