「『ナポレオン・ヒル』」天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
『ナポレオン・ヒル』
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中学・高校と通っていた美容室の店長に貰った本がある。いわゆる自己啓発本だ。その作者は鉄鋼王アンドリュー・カーネギーにインタビューをした事をきっかけに、他の金持ち達のインタビューを繰り返し、その中から共通項を見出し、それを元に自分も金持ちになったという話である。今、wikiで調べると相当な作り話ということだそうだ。確かに今作を観て、改めて共通項なぞ殆ど存在しないことが理解出来る。そんな千差万別の成功体験の羅列を観ても正直何もインスピレーションなど湧かないし、そもそも『クリエイティヴ』なんていう抽象概念の代表みたいなモノを聞いたとて、凡人の自分じゃさっぱり解らない。ま、言ってる本人達も尤もらしい事を言って煙に巻いてるんだから、解答など見いだせる訳もない。ラストのミヒャエル・ハネケ監督の言う喩え話が一番しっくり心に残る。「作曲家マーラーが精神分析をフロイトに頼んだら、断られた。理由は、分析によってマーラーのクリエイティビティが失われることになるから」と・・・ 何か少しでも人生のヒントを得たいと思って鑑賞した自分の浅はかさを痛感するばかりである。。。
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