「水川あさみの迫力と喜劇に潜む優しさという名の愛」喜劇 愛妻物語 かわちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
水川あさみの迫力と喜劇に潜む優しさという名の愛
喜劇というには早計すぎるだろ…なんて思って観ていたが、人間味が出て人って形容したくなるのだなと感じた。濃い目のキャラとイライラした水川あさみに1本。
売れない脚本家でありながら、平気でセックスしたいなんて求める夫。それを見透かしつつ、見捨てない妻。こんな苦楽が付きまとう旅行は楽しいのかなんて観ていたが、こんな微笑ましくなるとは。はっきり言って、僕はこんなダンナさん、耐えられない。家事はやらないくせヤりたがる。娘も口が達者で好きになれない。ただ、次第に馴染んでゆく。四国で出会う濃いキャラをした人たちに笑いつつ、ピリピリしたムードに目も当てられなくなりつつ…。白目でうどんを打つ河合優実とか、罵られる警官とか、やけにエロいお隣さんとか…可笑しすぎる。ただ、夏帆のオーラは180度違う。ストーリーに出来たささくれをそっと取るように、ギスギスした雰囲気を中和させる。そこで初めて温度が変わったように感じる。抱き合った時には、感情をどこへ持っていけばいいのか分からなかったが。
この物語を本にして、脚本を書いて、監督として回して。見事なサクセスストーリーは、リアルで起きているのも面白いところ。お母さんって、どこまでも偉大なのだ。
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