劇場公開日 2020年9月11日

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「足立紳、監督の才能もすごいよ…そして水川あさみはベストを叩き出してしまった◎」喜劇 愛妻物語 まつこさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5足立紳、監督の才能もすごいよ…そして水川あさみはベストを叩き出してしまった◎

2020年9月19日
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めちゃくちゃ面白かった。お互いに慣れ過ぎて普段の思いやりが凄〜く薄まっているリアル過ぎる夫婦の感じにはかなり圧倒されたし、自分も同じような言動しまくってるな…ってとこで心が痛くなる瞬間はかなりあったけど、とにかく面白かった。足立紳って本当脚本もそうだけど、映画監督の才能相当ある…ってとこを監督作品見てこれでもかってぐらい見せつけられる。今回のは自伝的小説を自身で脚本・監督してるってのも良かったけど、それを見事に唯一無二の凄い映画作品として世に出してて、マジで尊敬だよ…脱帽だよ。
キャスティングももう凄い良い。てかこの映画に出てる人子役含めみんなしっくりと役にハマってるし演技バカ上手いし、キャリア爆上がりしたなって感じだった。(子ども役の新津ちせちゃんは、割とよく見る…?と思ったら、エールの森七菜幼少期や3月のライオンのももやってた子だと気付いた。そこにいるだけで良いってぐらいとても良かった)。語彙力が乏しいからこんな事しか言えない、というより、なんか本当素直に、映画見た感想を、感情を伝えようとすると上記のような文になりました笑。
ここからは自分の勝手な考えだけど、日本アカデミーって審査員達が「今年の5本はこれですね」って映画を選んで、大体そこから主演女優賞だの助演男優賞だの新人賞、監督、脚本賞だの自然と選出されてきますよね。そして作品自体を(あの日本アカデミーの中で)評価されなかった作品でも、その中で極めて良い動きしてた俳優陣が各種賞にちょこちょこ出て最優秀とっていくパターンもよくありますが(菅田将暉の「あゝ、荒野」、蒼井優の「彼女がその名を知らない鳥たち」、安藤サクラの「百円の恋」でとった最優秀主演とかまさにその類)、今回の水川あさみはそうなるんじゃないか…?ってぐらい最高に良かった気が。勿論作品自体も、夫婦のリアルや性や、家族の感じや、好きな事や夢で食べていきたいけど上手くいかない日々が目を覆いたくなるぐらいの現実が如実に描かれている上に、ロードムービーのような形で進んでくエンタメ性のある展開もあってめちゃ面白いし評価されるべきなんだけど、割とこの手の映画は単館系扱いでレースから外されがちだから(そこに吉永小百合や天海祐希や舘ひろしなどが出てると外されないがちだけど)、作品自体が大きくピックアップされないにしても、マジで水川あさみだけは最後の砦として順当な評価を与えられて欲しい…!!と強く願わざるを得ないぐらいの演技だった。あの演技を見るためだけに行ってもいいぐらいの。(主演の濱田岳も言わずもがな演技ばか上手くて、水川あさみ演じるチカをめちゃくちゃ苛立たせてチカ目線で見てる私もめちゃくちゃ苛立たせて、相変わらず良かったけど、あの人の場合「アヒルと鴨〜」とかで既に日本映画界での存在感と言うか立ち位置が確立されているので割愛しますw)
水川あさみ良かったな、すっごい良かったな。
私が思ってる以上に超良い評価(既にされてるんだろうけど)されて欲しいなぁ。

まつこ