「ウチの4,500円は、他のウチの45万だから!」喜劇 愛妻物語 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ウチの4,500円は、他のウチの45万だから!
なるほどね、監督の足立紳の自伝がこの映画のベースか。「百円の恋」の脚本で有名になったものなあ、とちょっとプロフィールを眺めてみたら、「志乃ちゃんは~」も「恋」(岡田奈々)もそうだったのか。どっちもいい映画だったよ。
それに比べてこの映画はまあまあ。とにかく豪太のダメっぷりが全編を通しているので、受け入れない人にはキツイ、苦い、歯がゆい、苛立つ。半面、チカの鬼嫁っぷりは、イタイ、切ない、見苦しい。これでは”悲劇恐妻物語”でしかない。さらに、音楽が、その感情を煽っている。でも、「別れる!」を繰り返すチカが実行に移さないのは、実は豪太の才能を愛してるからだと後でわかる。それは、川べりで3人で泣き笑う姿で十分伝わってくる。いいじゃないか、こいつらがそれでいいのなら、こいつらの好きにさせとけよ、って、けして投げやりに言うのではなく、薄笑いと苦笑いの混じった顔で言いたくなるよなあ。
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