「ハリウッドパワーで野暮は相殺。圧倒的な臨場感」トップガン マーヴェリック ワッフルマンさんの映画レビュー(感想・評価)
ハリウッドパワーで野暮は相殺。圧倒的な臨場感
トップガン世代ではないですが、見事にこの作品に惹き込まれました。
第一作のトップガンと比べると、一段とカッコよさが際立ちます。
戦闘機でのアクションや飛行機内部の映像に一層の臨場感と躍動感が生まれ、素晴らしい。
ストーリーなどはありきたりと言われたらそれまでですが、それでもアクションで全てを掻き消すほどでした。
一作目で、多いな~…と思っていた恋人?とのシーンは今作ではあっさりめで見やすく、またボリュームも抑えられていて、安心…というか、水を差す感じがなくてよかったです。
初回の『トップガン』を見ていないと、マーヴェリックを見た時に置き去りを食らうのか?については、そんなことはないです。しっかりと前作の設定を引っ張って来る時は、親切に補完してくれています。
でも、個人的には前作を少しでも見ていくと、今回のストーリーは一層入り込めるな~と感じます。
【以下、ネタバレ込み】
①ルースターとマーヴェリックの確執
グースとマーヴェリックが過去に組んでいて、グースを事故で失ったことを悔いていたマーヴェリックのところに、その息子ルースターが海軍へ。
しかし、マーヴェリックはルースターの願書を何度も抜いていたために、4年も入隊できませんでした。4年遅れで海軍へ入ったルースターは、もちろん願書を抜いたマーヴェリックに怒り、また突き放す態度を見せます。
確かに、4年間も無下にしてしまうと考えると、簡単にマーヴェリックのした行動を許せるはずはありません。
マーヴェリックは、ルースターの願書を自らの意思で抜いていた、というよりも、母親の願いとも相まって、彼なりにルースターは海軍へ来るべきではないとシグナルを出していました。親友だったグース亡き今、自らが父親の代わりとなってそれを阻止する…ですが、ルースターはその意思に反し、海軍のトップガンへ。
そんなバチバチにぶつかり合っていた彼らが最終的にはF-14戦闘機に乗って、戦う。
F-14は、父親であるグースと一緒にマーヴェリックがかつて乗っていた機体です。
いや~…親子してマーヴェリックと組んで乗るのか…胸アツ………ここで既に涙腺が崩壊しました。
『トップガン』にてグースとマーヴェリックの見せていたコンビ技の数々と比べると、ルースターはマーヴェリックと凸凹な感じで、拙さが見え隠れしますが、グースとルースターは親子なんだな~と感じるところがあります。
②最後の最後でハングマン
自信家で「俺がナンバーワンだ!」な、オーラや技術力、また敵であれば殺しもいとわないようなハングマン。ルースターとバチバチし、乱闘騒ぎ一歩手前にケンカすることも。
しかし、最後にメンバーが発表されるとき、ハングマンの名前はそこにありませんでした。
「え~、ハングマン選ばれないのか~い!」と思いながら、見ていると、最後の最後でやってくれちゃう。
その美味しいところの持って行き方…「あ~!これはヤバいけど、助けに誰か来てくれるだろう!さて、誰が来るんだ!?」と期待をして、乗っていたパイロットに映像が…となってハングマンが映った時、「あ~!!!ありがとう!!!ありがとう!!!」とハングマンを使って見せ場を作ってくれた監督や演出に感謝です。
③『トップガン(TG)』と『トップガン・マーヴェリック(TGM)』での対比
以下のシーンは結構対比や前作の延長線上にある位置づけとして良い演出だったと思います。
・ルースターのピアノ『Great Balls of Fire』
・ビーチバレー(TG)とビーチラグビー(TGM)
・最後の抱擁:アイスマンとマーヴェリック(TG)、ルースターとハングマン(TGM)
他にもあったのですが、個人的に印象が強いのは上気の通りです。
映像のリアリティ・臨場感、前作を絡めたストーリー、豪華なサウンドトラック、主題歌や挿入歌…圧倒的な映画体験をトップガンからいただきました。
2022年で見た映画の中で「すごい映画を見た」と感じました。
1番面白かったです。